2013年1月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年3月号

『まんがタイムきららMAX』2013年3月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』。冬の装い、ひとつのロングマフラーをアリス、しの、カレンが使っている。寄り添う三人、とても可愛い。中央のしのに、左右からアリスカレンが寄り添うんですが、アリスは目でしのを見やり、カレンは背をもたせかける。ふたりそれぞれのあり方、それが違ってとてもよい。衣装も三様、ちょっとずつ違うその着込なしに、その個性見えるようで大変よいですよ。

きんいろモザイク』は嘘がテーマ。見事に騙されるあややを導入に、本編は陽子の弟妹が大活躍であります。嘘吐きで有名なんですって。そんな空太、美月がお姉ちゃんの学校にやってくる。可愛いふたり。編入してきただなんて、流れるように嘘を吐き。いろいろしたたかなところ披露した後に、姉ちゃんのことなんて好きじゃないなんていっちゃって、本当は鍵を忘れて家に入れない、心細くてお姉ちゃんに会いにきた、その照れ隠しなんですけど、姉ちゃん、わからないのね。その弟妹の様子に綾がやたら共感してるのが面白かったですよ。自問自答とかね、もうね。しかし、弟妹の嘘吐くのって、かまってもらいたいんですね。そういうところは、可愛いなあ。私服陽子も可愛いです。

ご注文はうさぎですか?』は、あらリゼ、千夜、青山さんが看護師さん? どういうことかと思ったら、ココアの様子がおかしい! ちょっと腰低くしてくださいでファイティングポーズとるココアが、もうたまらん可愛さなのですが、熱ですよ、熱。なのでお休み。千夜の謎の民間療法に、しっかり看病リゼさんですよ。あの銃構えてるリンゴうさぎ、あれいいなあ。めちゃくちゃ可愛い。ベレーを残した皮で表現してるのが最高です。うなされてるココアに動揺するチノも、ほんと、心から心配してるとわかる。同じく風邪ひいたシャロを看病する千夜、こちらも大変そうで、けどそこで深まる気持ちもある。うん、大変よかったです。しかしこの作者のいいのは、可愛くて、ふわふわした、そんな印象のある漫画のベースに、かっちりした理がある。千夜のいう思い込み効果、それに対するシャロのつっこみ。おたふく風邪をもらって免疫とかいってる子らに、リゼの予防注射しろというお叱り。うん、今まであえていわなかったけど、この作者のこういうところ大好きなんですよ。構成云々にしても、こうした視点にしても、同じところに発する持ち味だと思う。人情もある、可愛さもある、そこに理論理屈もあるという、そのバランスが好きなんですよね。

『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』はリア充カップルがクッキーづくりだそうですよ。そこに招かれるふたり。クッキーだ、おうちデートだと、うるさい亜梨香、よいですよ。みすずの家を訪れる亜梨香たち。そこで語られる昔の話、倉庫ですの? もう最高やな、この子。語られるみすずの弟の存在。護に懐いてるそうですね。いやほんと、今後に期待されます。しかし、今回も亜梨香のハイテンション。素晴しかった。ラムネ野郎を必要以上に敵視。ドーナツ作るとか、やるなあ、哉ちゃん。対して亜梨香は、甘いだ、リア充お菓子屋さんだ、名言続発で、ほんとこの子、すごくいい。どれほど可愛いのか、ですよ。

『ホームメイドヒーローズ』、お家がヒーロー戦隊というお嬢さんが主人公の漫画でありますよ。けれど、冒頭いきなり、あたし達家族がヒーロー戦隊を目指す必要はあるのか、疑問を呈しているっていうんですね。ヒロイン、麻凜。リアリストの妹真白に、やたら暑い、失礼、熱い兄、烈人。なるほど、兄がレッドで、妹がホワイト。ヒロインはマリンだからブルーなのかな? これ、言い出したのお爺ちゃんなんですね。息子、ええと麻凜たちの父ですね、が見ていた戦隊ものに感銘を受けて、いつかはこれをと思った。それで作戦指令室作ったりするんだけど、変身とかロボとかは無理、さすがに現実的な範疇での活動にとどめているみたいです。で、この活動、実に役にたってる。麻凜の学校であった避難訓練。予想外の事態に先生が戸惑う始末。けれど事前にシミュレーションしてたために麻凜は終始冷静で、見事に避難完了。ええ、こういうしっかり人が機能するところ、この作者の持ち味だと思います。面白い。ところで、小絵ちゃん、懐かしいなあ。大きくなったねえ。

『R18』、ああ、これ前から思ってたことですよ。名前のことです。キャラクターの名前、知ってる人のだと困るっていうのね、自分の母の名前はちょっと珍しいものだし、父のもなかなかこうしたゲームのキャラクターに使われそうなものではないから、その点安心、とはいえ、最近主人公が知人と同じ名前ってのがあって、ちょっとなあ、みたいに思ってたとこなんですよ。作り手側も同じこと考えて、配慮してくれてたんですね。それがわかって、なるほど悩みは同じか、なんだか面白かったのです。そしてタイトルのこと。最近のラノベ風とか、ゆるい四コマ風とか、そしてエロゲ風。今やそのどのパターンも実際に使われてますよね。これは出てこなかったんですけど、独特のジャンル名とかも話題になることあって、こうしたところでいろいろ工夫をして、埋没しない、人目を引く、面白そうと思わせないといけない。ほんと大変だと思います。実際、タイトルのインパクトで一気に知名度あげるとか、あるみたいですもんね。こうした苦悩、ってほどでもないかな? 工夫、なるほどなるほどと面白く読みましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第3号(2013年3月号)

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