2013年1月5日土曜日

『まんがタウン』2013年2月号

『まんがタウン』2013年2月号、発売されました。新年明けまして、新連載も続々スタートでありますね。表紙にはうず『きぐるめくるみ!』、ヒロインくるみがどーんとメインをはっております。他には野広実由『大正乙女カルテ』路乃、東屋めめ『押しかけ時姫』時姫、新ヒロインたちが揃い踏みであります。

『押しかけ時姫』、新連載ですね。自分ん家に帰ったら、見知らぬ姫様がおわした。曰く主君の姫、タイムスリップしてきたというんですが、450年の時を超え、こうも落ち着いていらっしゃるとは、さすが姫。高貴なものはちょっとやそっとのことでは動じないのでありますね。素晴しい。主人公の家系には、450年後に時姫が訪れるから仕えるようにとの言い伝えが残っており、だから父も母も貧乏くじといいながらもなんとなく受け入れて、そしてこの姫様ですよ。自分の知らないもの、テレビにアイスに携帯電話、なんでもかんでも南蛮渡来として処理して、未来にきてしまったこと理解してからも、なんとか気丈に振る舞おうとするんですね。アイスがお好み。江戸時代の、って、450年前ってことは江戸時代でさえないのか。ばりばりの戦国時代か。そんな時代の文献にアイスの銘柄を残すことになってしまったっていうんですね。しかしこの姫様、気丈で気高く、かぞえで13。いやはや、もう素晴しいです。そうか、13でもう大人なのか。

『きぐるめくるみ!』、新連載です。人見知りのはげしい女子高生、くるみの初登校。親友を作るんだ、内気な自分を変えようと髪を短く切ったというのに、ああ、その気質は変わらない。話しかけてくれた子がいても、ちゃんと返事できなかった。すっかり落ち込んで、そんなくるみが、着ぐるみに入って子供たちの相手をするボランティア、参加することになったんですね。なるほど、着ぐるみで顔が見えなくなったら、今までの内気な自分がまるで嘘のように振舞えたりするのか! そう思ったら、ああ、そんな簡単なことで人の性根は変わらない。やっぱりあかんのか。逆に意外な展開でした。けどくるみには思うところ、感じるところあったようで、これで変わっていけるのかなあ。いや、学校にも着ていったりするのか? 父は父で心配してたりする、そうした家族の様子も悪くない感じ。くるみも可愛くて、よい感じかも知れませんよ。

『大正乙女カルテ』は、医学の専門学校に通うことになった女の子、百田路乃が主人公。憧れのブーツ、慣れないのでうまく歩けない。前途多難かも知れない学校生活のはじまりでありますが、路乃、身内を病でなくしたことをきっかけに医学の道を志した。きびしくもリアリストである平塚信子の学舎にて、学友たちとともに学ぼうというんですね。しかし、そうはいうものの、男性は苦手とか、いよいよ路乃、前途多難そうであります。なんとかこのへん克服して、医学の道を邁進いただきたいものですよ。

『ぼくの奥さん』は、ルイ、だんだんに使用人たちとも打ち解けて、気さくなぼっちゃん、そりゃ仲良くもなれようものですよね。しかし、その様子が面白くない、キャロがですね、すねてしまってるんですね。そうしたところに、お母様のまたいとこステファノなる輩が訪れて、キャロリーヌの婿に自分の息子をと不躾なあいさつするんですね。さすがのルイも敵と認識して、お母様も眉をひそめて不快そう。ええ、このステファノなる男、アルシー伯爵家の財産目当てでこうした申し出しておって、キャロにも酷い対しよう。足蹴にしている、その時にキャロをかばって立ちはだかったルイは、あるでヒーローでしたよ。このことを問題にしようとするも、キャロがとめる。キャロがおおかみだからいけなんだという。切ないシーン、ええ、これ、キャロのこの後、どうなるのだろう。ひとつの転機となるのでしょうか。このキャロの自分のことを責めて泣く姿には、なかなかに同情を禁じえないものありました。

  • 『まんがタウン』第14巻第2号(2013年2月号)

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