2012年7月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年9月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』であります。ゆのと宮ちゃん、ふたりが仲良く肩を寄せている。赤いノースリーブの宮ちゃんと、緑のシャツ着たゆの、ふたり、その色あい、またポーズのつけかたもあいまって、性格の違いが好対照、いい塩梅にバランスとっていると感じます。しかし、シュシュでシャツの裾をまとめてる。お揃いで。それが可愛くて、いいアクセントになっていますよね。

『セカイ魔王』は順調に話を進めてますね。マオとニッカ、情報を求めて大きな街にやってきたのですが、さすが都会だけあっていろいろと情報が集まっている。噂に名高い鋼の勇者、鉄兜の勇者、そして黒剣の勇者。って、アルシャさんか!? と思っても、ああ、アルシャさん、信用がないなあ……。情報屋のシートさんに会えても、欲しい情報は得られなかった。かわりに、情報を持ってそうな魔物について教えてもらって、って、こういうところ和製RPGっぽい展開です。しかし、今度の魔物はなんか期待できそうですね。初代魔王の時代からの生き残り? 見た目、普通のお嬢さんで、ちょっとコミカル。全力でおもてなし。次回に向けての引き、これも非常に効果的。期待を煽りますよね。

『先輩には頭が上がらない!』、面白いですね、って、これまだゲストか。先輩と一緒に映画を見にいくことになった。けど、テレビシリーズを知らない、ってわけでDVDをまるごと貸してもらって、大ハマリ。はまるんはいいんですけど、アニメが面白かったのはよし、それに加えて、先輩とのデート、その準備も一生懸命で、いやいや、青春でありますよ。オタクであることを隠してる先輩。その先輩の秘密を自分だけが知っていて、一緒のオタク趣味でもって、交流を深めていく。映画見る、感動する、居酒屋で感想、感動を共有しあって、こういうコミュニケーションの情景があり、そして確かにこのふたりの仲が進展していくと感じさせる。ああ、こういう恋愛になるかならぬかの関係、けどいつか成就しそうな関係、それを描かせるとうまい人だな。そう思わせるものがありました。

『としょコミュ』、ゲストです。図書室ものでありますよ。図書委員の女の子たち、童話好きのヒナタ、その友達のかなこ、そして図書委員長平麻美咲であります。って、ここでちょっと約束の叫びを。案の定ニューアーク式か! しかし、ヒナタの童話好き。ただ好きってだけでなく、ペローやグリム兄弟といった収集者をちゃんと把握してるとか、ただ漫然と読んでるわけではないんですね。そして美咲委員長。大変な読書家。しっかりしたお嬢さん、そう見せて、実は食わせものであったというんですね。本の間から見つかったいかがわしい小冊子。百合もの。文才もないらしい。こうした指摘をした後に、これが美咲の手になるものと知れる。ほんと、美咲委員長、困った人っぽい。この困った人と、子供っぽいヒナタ。ふたりの間でつっこみ役がいそがしいかなこ? かなこの頑張りに期待されますよ。

『ふかふかの大地』、なんにゃかの新作ゲストです。農業ものでありますよ。って、扉がものすごく可愛くてですね、箱庭といいますか、小さなジオラマ風、畑のベースに登場人物三人が配置されて、このこじんまりとしつつも、しっかり世界が作られてるという感覚。これは大変いいと思います。で、その三人。空野マナ、一年生が、農業部副部長水橋エリに勧誘されるというんですね。畑で踊ってるのが部長の土屋モカ。ちょっと変な人。けど、なんか堂々として気持ちのいいお嬢さんです。さてさて、マナは農業とか全然わからない。畑の大根、見てわからないとか、種蒔いてすぐ芽が出ないかと待っている。そんな感じのお嬢さんなんですが、畑でとって食べたキュウリの味に感動して、入部を決意。それで農業の魅力、ちょっとずつ知っていこう、そんなことになるんですね。ミニニンジンの種蒔きに関する一連の説明や描写など、なるほどちゃんと農業してるっぽくて興味深い。種蒔き育てる面白さに、知って学んでいく面白さ。そしてキャラクターに発する面白さ、コミカルさや可愛さなどなど、面白さが層をなしている、そんな感触がありました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第9号(2012年9月号)

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