2012年7月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年9月号

『まんがタイムきららフォワード』2012年9月号、一昨日の続きです。

『あねごーれむ』、ゲストです。ゴーレムもの、といいますか、一時的な蘇りものといった風でありますね。3歳で亡くなった女の子、岩井真理が、17年の月日を経て、賽の河原から現世に蘇るというんですね。やる気のない弟、学校も休みがちになって、って、こいつのいってることよくわからない。好きだった先輩が卒業してしまった、だから学校いく気なくなったって、いやいやいや、すまん、よくわからない。ともあれ、お姉ちゃん、ゴーレムとして蘇って、弟をはげまして、っていうんですね。しかし、ゴーレムを作る要件、それをクリアさせる云々、なるほど強引だけど、よく考えた。最終的に弟、学校を辞めるの辞めるのですが、あまりお姉ちゃん、活躍できてないな。あのハガキみつけたのくらいかな? 先輩と再会して留学とかなんかその気になった? で、学校辞めるのやめた。うん、それ見届けてお姉ちゃんはもとのケーキに戻ってしまう。不思議な味わいでありましたよ。

少女素数』は、ぱっクン、敷島、ふたりが、なるほどこうして友達になっていくんですね。ぱっクンはあんずのことを好きなんじゃないかと思い込んでる敷島、この誤解がきっかけになってぱっクンの好きなのはすみれだと教えてもらえて、こうして悩みごととか話し合える男友達ができたってことなんでしょうね。語りあうふたり。敷島はヒロミのこと、嫌ってなんていない。むしろ好意を持っている。純情少年ですなあ。すみれと有美、ふたりの間で揺れ悩んでいるぱっクン、あんずに向ける好意とヒロミに寄せられる好意、その間に戸惑う敷島。ふたりそれぞれにちょっと違うのだけど、悩める少年の恋心、対比されつつも違わないのかも知れない、そう思わせるものあって、それだけに友達になったふたり、よかったなって思うのですね。そして、有美です、あの船が橋に迫って、そしてくぐり遠ざかっていく一連の流れ、見せ方、見事でした。それまで会話主体の静の状況にあった、それが一気に動に転じて、それは恋について話していた彼らの気持ち、それを一気に揺れ動かしてしまう現実の彼女の存在の強さ、確かさ、そうしたものを描くがようで、ええ、大変に効果的な名シーンであった、そう思います。

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