2011年1月11日火曜日

プラチナ・ジャズ — アニメ・スタンダード

 アニメの主題歌をカバーしたジャズアルバムが人気だって、ふとしたことから知りまして、Vol. 2が発売されるということから、twitter上でいろいろ情報が流れていたんですよね。それが広告みたいなのならおそらくは気にもとめなかったところでしょうが、宣伝とは違う、純粋な感想だったものだから印象に残って、しかも普段よく言葉を交わしていた人も熱く感想のべていたものだから、なんと、これは興味深いな。記憶に残ってしまったんですね。けれど、これだけだったら買わなかったと思う。じゃあ、なにが背を押したのか。『キグルミ惑星』ですよ。『はなまる幼稚園』のエンディング曲のひとつで、まるっきりプログレ。フルで聴いて度肝抜かれて、すげえな、これ。そんな曲が、今度はジャズアレンジだ! うそー、これは聴きたいなあ。ええ、『キグルミ惑星』にしてやられたのでした。

購入は、Vol. 1、Vol. 2を同時に。Vol. 1にも聴きたい曲があったのですよ。『ぼくの地球を守って』のエンディングテーマ曲『時の記憶』。これが素晴しい。ほんと、すごく素敵な歌。もう、これが楽しみで楽しみで、すごく期待して聴いて、そしてその出来は期待を裏切らない見事なものでありました。

ただ、問題がないでもないんですよね。実は私は、2000年くらいからアニメ『けいおん!』まで、まったくといっていいくらいにアニメを見ていなくて、だから知らない歌ばかりなんです。知ってるのあげた方がはやいよね。Vol. 1で知ってるといえるものは、かろうじて『ハレ晴れユカイ』、パチンコのCMで『Genesis of Aquarion』、『君をのせて』と『時の記憶』はばっちり、『炎のたからものは』は、知ってるかな? かも? という程度でしか知りません。Vol. 2では『はじめてのチュウ』、『そばかす』、『魂のルフラン』、『キグルミ惑星』、『愛・おぼえていますか』。『そばかす』はあきらかにアニメ無関係で覚えてる。当時、JUDY AND MARYは大人気で、あちこちで耳にした歌なんですよ。

とまあ、こんな具合にもとになった歌を知らないと、ちょっと悲しいことになります。いえ、音楽、演奏、アレンジ、どれも素晴しいんです。ただ、もとを知らないと、普通にいいジャズの演奏になってしまって、アニソンカバーアルバムというギミックを楽しめないんですね。

そんなわけで、最近はやってるというアニソン、これを特集する番組もあるでしょう。それを見て、聴いて、このアルバムからもとに遡るみたいなことしてたりしましてね、覚えるまでにはいたってないんですけど、ちょっとずつ知ってる歌を増やしているという次第です。

でも、残念ではあるんですよ。アニメの歌は、そのアニメの記憶とともにあることで、より一層魅力を増すみたいなところがあるでしょう。アニメの記憶、さらにはそのアニメに接していた時の記憶を、歌が呼び起こしてくれる。格別のものがありますよ。そうした記憶、歴史、物語が、新しい姿を得た音楽の魅力と合わさって、ちょっと特別な体験となる。こういうアニメカバーで人気が出るのは、こういった相乗の効果があるからなんだろうって思うのですね。音楽それだけでも魅力がある、演奏だって素晴しい。そこに思い出がのっかってくる。好きな曲、好きなアニメの歌が、こんな姿になって素敵だな。そういう思いがきっと音楽をきらきらと彩っているのだと思います。

どんな演奏なの? って思った人は、『はじめてのチュウ』が試聴できるので、一度聴いてみてください。ナイスですよ。

あ、そうそう。今日11日はビルボードライブ東京で、あさって13日にはビルボードライブ大阪で公演があったりします。実はいこうかどうか迷ってて、いや、これはほぼ確実に聴きにいきそうだ。そんな予感がしています。

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