2011年1月30日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年3月号

『まんがタイムオリジナル』2011年3月号、先日の続きです。

『社長サマは無計画』、社長の無謀な仕入れ。海外で、ええと出張なのか? 視察なのか? それともただの個人旅行? たまたま食べたクッキーがおいしかったから、コンテナひとつ分ほど買ってみたという、その思い切り、無茶さが炸裂して、この顛末は面白かったです。会議を開いてなにをするかといったら、社長を説教。よっぽど信用がないようで、いや、でも、そりゃそうだろうなあ。結局、真琴の工夫、大和田さんの機転でなんとかなるんですが、それにしても危うい社長です。この社長の、こういう無茶さ。まさにタイトルにあるとおり。なかなかによかったです。

『文豪ちゃん』、第2回目。文豪を性別逆転させて小学生にしましたといった漫画です。前回は、どうなるのだろう、まだよくわからないなんていってましたが、今回の読んでみたら、ええ、面白かったですよ。ちゃんとといったものか、モデルとなった作家その人のキャラクター、それっぽさをうまいことアレンジして、漱石はラノベ、紫式部はtwitter、清少納言はBlogなどなど、それっぽくいろいろやってるのですね。しかし面白かったのは、漱石ですよ。病気がち。視力悪く、痔を患っていて、胃弱、運動不足って、いずれ大量に血を吐いたりすんじゃないかって予感がしますよ。あのストーキングしてるのは、石川啄木ちゃんでよかったのでしたっけ。前回のお茶漬けもそうでしたけど、なんか強烈にキャラづけされていて、すごくいい。けど、実際の啄木ってどういう人だったのか、いまいちわからないものだから、このキャラクター、妥当なのかどうなのか、ちっともわからないのが残念です。

『あかるい夫婦計画』、「妻のニュアンス」、面白かったです。誉めてるようで誉めていない、にこにこしながら怒っている。いえね、怒ってる時に丁寧な言葉づかいしたり、にこにこ笑ったりっていうの、いわゆる反動形成なんでしょうけど、あの、振り返った妻の背後に黒々と陰りが見える、その表現がうまいこと怒りを表現していて、目で見てわかる面白さでした。他に「妻のたくらみ」とか、にこにこしてる方が怖いっていう、そういう機微、面白いです。シンプルでわかりやすい、けど描かれてるのはシンプルばかりでない、その塩梅がとてもよいです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第3号(2011年3月号)

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