2011年1月9日日曜日

『まんがタイムきらら』2011年2月号

『まんがタイムきらら』2011年2月号、昨日の続きです。

うぃずりず』、最終回でした。日本に帰ってきたリズ。セレブな生活を投げうってでも、望んだ生活がここにあるってわけですね。しかし、母と妹、一緒に戻ってきてたり、そして友人、お師匠様、リズを迎えにいった面々もいたり、その皆で囲む食卓。小さなちゃぶ台に大人数という、確かに無理があるといわれてはいるのだけれど、その身を寄せ合うかのような姿、これこそがリズの求める暮らしの風景なのかも知れませんね。そして学校でも大歓迎。おかえり、だけれど、改めてのウェルカム。その歓迎する皆の表情、歓迎される、受け入れられ、そして既に受け入れられているリズの表情。いい最終回でした。

『モテブ!』。ヨセルにウナジ、本当に失礼な男どもだな。今回は模擬デートをして、どちらがよいデート相手か評価してもらおうという話なんだけど、もともとの誘い方から失礼千万。でもこれでオーケーするマホ、なんていい人なんだろう。かくして、ウナジ、ヨセルとの模擬デートとあいなるわけですが、いやもうそれにしても酷い。あくまでも2次元が主体のウナジ。ゲームキャラが本命で、アニメキャラに浮気じゃないんだと詫びる。本当に駄目なやつなんだけど、ある種、一貫したポリシーが見てとれて、うーん、でもちょっと誉めるのは無理っぽい。そして、ヨセルも酷い。この人、幼なじみというだけあって、それなりにマホともコミュニケーションできてるんだけど、けど、やっぱり駄目。でもね、昔姉弟と間違えられたとかさ、いい感じに歴史を積み重ねてきてたりするんですよね。そういうところは、なんだかいいじゃん、なんて思えたりしたんですね。

境界線上のリンボ』、最終回でした。地上に降りたリンボ。そこで起こったこと。人とは違うヒトたち。また、人でありながら、同じ人に対して助ける手も差し延べようとしない人たち。災害の現場で、あまりにも利己的であったものたちに向けたフゥの言葉は、すごく力のあるものであったなあ。そう思ったのでした。目の前に助けを求めてるものがあれば、それがたとえ自分とは異なるものであっても、助けようという人たちのあること、それが救いと感じられました。この漫画はフィクションで、そもファンタジーとして描かれている情景であるのだけれど、それはそのまま現実を生きる自分自身を省みる、そうしたきっかけにもなりうるものだ、そんな感想を得たのですね。

かつて経験した大震災、私はフゥのようにあれたかなあ。あれなかったなあ。そう思う私は、もしまたこの漫画に描かれてるような不幸な災害が起こった時、遭遇した時に、フゥたちのようにあれるだろうか。そういった気持ちを持ちました。ええ、このようにありたいと思う、フゥはいつしかそうした人になっていたのですね。

『うん!』、ゲストです。運のよい人、悪い人、そして普通の人。加茂凶子、四葉希望、普並真中、名前がその運勢をあらわしてますね。しかし、運のいい人、普通の人は、それなりに問題なく日常を過ごしているのに、悪い人、加茂だけ酷い目にあうって感じです。でも、可哀そう! というより、ひとりだけキャラが立っておいしいな! そんな気もするから不思議なものです。しかし、加茂、フォローされてもフォローされても、不幸。失敗、しくじり、本人の要領の悪さみたいなのも大きいと感じるのだけど、その様子は確かにちょっと可哀そうで、でもさ、最後にうまく通じるフォローがあった。そこに感じる彼女のしあわせ。普段不運なだけに、たまに得られるしあわせを、この上ないものと感じたりしてるのかな。そんな表情には、ちょっと暖かな感情の流れ込むように感じました。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第2号(2011年2月号)

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