2011年1月4日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年2月号

『まんがタイムジャンボ』2011年2月号、とっくの昔に発売されています。ええと、昨年末の発売でありますね。ということで表紙ですが、はねつきしている『じょしもん』美々がメインでありますね。他には、かるたをしている『レーカン!』ヒロインふたり。雑煮を食べる『おねがい朝倉さん』朝倉さん。それから、これは告知カットですね。『輝け☆星の川高校自由形』、『半透明勤務薄井さん』、『ボクん家の隣の芝生が甘い理由』のヒロインが、ずらり、並んでいます。

『じょしもん』、今回は学校の裏山にてフィールドワーク。実に生物部らしい活動で、しかもいつもの不思議生物部というよりも、本来普通の生物部といった趣き。面白かったです。虫が好き、植物が好き、微生物が好き、それぞれの持ち味発揮しながらの山歩き。あの、動物の糞を見付けて観察、ペリット見付けてまた観察といったところ、本当にいい。最初はついていけなかった美々も、ちゃんと観察しようと頑張る。段々に興味を深めていって、それでやりすぎるところまで、自然観察ものとしての面白さに、ちゃんと漫画としての面白さをのっけて、実に楽しい、いい回でありました。

『天文むすめ』、こちらも部活独自の色が強めで、オリオン座の三つ星下の星雲、オリオン大星雲を観測しているところからスタートです。晴着での天体観測。ちょっと華やかで、いや、すばるはわりと地味かも。でも、この派手にしないところにこの人の性格が見えて、またその質素な感じ、それ自体もいいんですね。というわけで今回は、オリオン大星雲についての話から、しぶんぎ座流星群に展開していくのですが、このしぶんぎ座流星群って、私、知りませんでした。しぶんぎ座についての顛末なんかも語られる。そこにやたらと壮大な勘違いやら、宇宙的観点からの慰めがはいったりして、こういうのも面白かった。流星群にお願い、地球侵略というレティの思いもしない発言に驚くきららもなかなか。でも、流星群について説明しているすばる、この大いなるものを前にしているといったらいいでしょうか、表情、雰囲気、ぐっときたんですね。太陽の周囲をまわっている地球や彗星、流星からそうしたものを思っているっていう、まさに世界を広く見上げているすばる、これがぐっときたんですね。織姫の言葉にがっかりしつつも、でも織姫もすばるとは違う見方で空に目を向けている。いいですね。ほんと、いい話でありました。

『おんせんぶ。』、『ちょいのり。』猫間ことみつの新作です。高校に入学した鈴木まだか、どんな部活にはいろうかというのだけど、運動部にはついていけない、文化系でも迷惑ばかり。そんなまだかが入部したのは、温泉部。も、もしやそれは、部活で温泉旅館を切り盛りしたりするのか!? と思ったら、みんなで楽しく温泉に入る部活なのだそうです。ということは、この学校、温泉地にあるとかなのかな? ともあれ、まだ話は温泉部にまだかが入部したというところ。実際に展開していくのは、次回からです。

『半透明勤務薄井さん』、ゲストです。新社会人麻生紅、彼女の入った会社には薄く透ける人がいた。薄井ましろ、幽霊社員です。ええと、普通に働いてる。お茶いれ、コピーなど、雑用を受け持ってるみたいで、ほがらかな人、いや、幽霊です。死ぬ気で!! は素直に面白かった。というか、あの薄井さんが可愛い。この漫画、薄井さんになにか悲しい背景があるのかどうなのか、それはわからないけれど、ちょっとそうしたこと思わせるような風もあり、けれど基本的に楽しい会社でのコミュニケーション。麻生さんの会社に慣れていく、そうしたところもよければ、薄井さんのいきいきと働いている、そうしたところもよかった。面白かったです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第2号(2011年2月号)

引用

  • 来瀬ナオ「半透明勤務薄井さん」,『まんがタイムジャンボ』第17巻第2号(2011年2月号),65頁。

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