2015年5月11日月曜日

放課後のプレアデス

 『放課後のプレアデス』に夢中です。かつてYouTubeにて公開されたことが話題になった、その当時のことは私も多少は覚えていて、公開の翌日くらいのタイミングでスバル車を成約した人とか現れて、度肝抜かれたりしたものでした。実はね、見たことなかったんですよ。いつでも見られるし、そういう思いと、またPCで動画を見る習慣が本当になくってですね、ずるずるずるずる先延ばしにしてたら、なんとテレビアニメになりました。原作付きでないオリジナル。私はオリジナルアニメはとりあえず全部見ることに決めていて、なので当然『放課後のプレアデス』も見たわけです。しかし、それがこんなにも魅せられてしまうだなんて思わなかった。ええ、『放課後のプレアデス』、まこと素晴しいです。最高です。

最初はね、そんなにはがつんとはこなかったんです。けれど見ているうちに、だんだんと熟してきたというか、熟したのはアニメがではなく、見ている私の感情ですね、第4話「ソの夢」、これがね、もう、なにがそうさせたのか、見ていると泣けてしかたなかった。ひかるの涙に貰い泣きとかじゃないんです。もっと、もっとはやい段階。エンジンの欠片を求めて、飛び立って — 、それくらいの時にはもう涙出ていた。ひかるの心情が切々と訴えてきた、だからだったのかも知れません。けど、ほんと、何度見ても泣けたんですね。なにか心に触れるような、そんな描写があったのだろうと思うのです。

第4話で、なにかを超えてしまったのだと思います。何度も見返して、やっぱり泣けて、悲しいとか切ないとか、そういうのじゃなくて、痛ましいとか、そういうのでも決してなくて、ただただ知らず涙が流れて、それが不思議と感じるくらいに、ニュートラルな感情でもって向きあって、過剰に揺り動かされるわけでなく、けれど自然に感情が震えていたといった経験。これはそうそうあるものではないなあ。そう思っていたのですね。

一度評価のハードルを高く超えてしまったら、はたして次はどうなるのだろう。期待は高く高くなっていきますよね。かくして待ちに待った第5話「帽子と氷とお姫様」、これがまた素晴しくて、いや、もう、なにこれ。最高だと思った。完璧なんじゃないかって思った。美しい映像に、魅力的なキャラクターが画面狭しと動きまわって、楽しいわ面白いわ、わっと驚かされるわ、あのスケールの大きさ! わくわくと胸踊らされて、すごいことになってるな。エンドクレジット見て、やっぱり驚くその本気の度合い。見事に心とらわれています。

思い起こせば、はっと思った、その瞬間はずっと前にもあって、第2話「星めぐりの歌」、タイトルを見て宮澤賢治だなーって思っていたら、本当に歌が出てきて、あれは嬉しかった。そうした小さな嬉しさ、嬉しく思わせてくれるサービス精神といったらいいのでしょうか、ちょっとしたものの見せ方にもね、面白いと思わせてくれることの多いアニメです。丁寧な筆致、丁寧な語り口、大げさでなく、大仰でなく、優しく、暖かみ感じさせてくれる、そんな風合いに知らず心ひかれていく。そんなのが『放課後のプレアデス』。もう夢中なのであります。

ドライブシャフトのこと、まったく触れられなかったな。

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