『まんがタイム』2015年6月号、昨日の続きです。
『おひとり食堂』、もうほんと最高ですよ。以前いらしたお客さん、再来店ですよ。ほら、あの、アイドルのおっかけしてるあのお客さん。誠一郎がですね、アイドルのせいちゃん、セイタロウの曲を作ることになったっていうんですよ。その話をマネージャーから聞かされて、それからお客さんから聞かされて、ああー、お客さん、ファンとしては不安ですよね。でもその愛情がですね、セイタロウに向けられたまま、誠一郎へのリスペクトに変わる、あの展開、もう最高だったじゃないですか。呼び方も誠一郎様になって、それであんなに誉めてもらって、せいちゃん、食堂の店主、もうどんなにか嬉しかったろう。しかし、せいちゃん、結構成功してるんですね。
『ノコひけ!工業娘。』、最終回!? 相川の作品が国際照明デザインコンクールの優秀賞をとって、図面をもとに試作品を作って提出する。制作すること前提にはしてなかったっていうんだけど、先生も力を貸して、というか、先生ボロボロになってるけど……、とにかく完成させるんですね。もう、面白かった。相川が自信なくしつつも、ついには銀賞に輝くという達成感もあれば、相川の周囲にいる皆、その存在感。これまで積み上げられてきたものが、ここに実をつけている、そう思えるところが本当に多くて、ああ、面白いなあ、おかしかったなあ、楽しいなあ。もう終わっちゃうなんて。けれど本当にいいラストだったんじゃないでしょうか。卒業ではない、けれど大きな達成を描く。彼女らにとっては、これがらしいといえる、そんなラストだったのだと思います。
『ちょっと舞って!ふわこさん』、面白かった。ふわこが動画投稿したいっていうんですね。それであゆむに、なにか特技あったっけ? といわれるんだけど、あー、飛んでるところを撮るのかい? そう思ったら、ちょっと違った。なるほど、自分の見ている景色を撮るっていうんだ。最近はやりのドローン撮影みたいな感じになるのかな? と思ったら、ちゃんと描かれてて、やっぱり同じこと思いますよね! ふわこがあゆむのあちこち撮るとことか、このね、気の置けない感じ、いいですよね。そしてふわこが映像撮りたいと思ったその理由、気持ち、それがまたよかった。ああー、あゆむに自分の世界を知って欲しかったんだ。撮影してる時のふわこもすごく魅力的。ほんと、ふたりはいい友達だと思いましたよ。ふわこの動画の感想、あれが小鳥萌え動画になってるっていうのも、あれもちょっとよかった。あんなに鳥と近しいって、それもすごく魅力的ですよね。
『女神さまと呼ばないで!』、これもよかったなあ。涼が神奈に聞くんですよ。その輝きってなに? って、それ、本当に光ってたのか! しかも自光りって! 涼が神奈の縦ロールに入ってみたりする、その絵柄がまたもうおかしくて、食虫植物扱いなんだ。神奈と涼、ふたりの距離がずいぶん縮まったなって思うんですね。その会話からも、また触れ合う感じ? そうしたところからも、自然体というか、気を使わないでいられる間柄というか。だからこそ、皆から敬われてしまう神奈にとっては涼は特別なんだろうなあ。そんな神奈の私生活に涼が迫ります。意外や普通の家。つけてきたことを、親友の普段の過ごし方を知りたかった、そういう涼の言葉、親友というのにね気をよくして、どうぞどうぞと招かれる。ほんと、ふたりはいい友達だと思いましたよ。そして家の中、出てきたお菓子が普通。お母さんも普通。神奈だけが特別なの!? と思ったら、父上がキラキラ! 期待が叶って嬉しい涼と、期待に応えられて嬉しい神奈。その様子おかしくも、なんだかすごくほのぼのとして、ええ、神奈には涼という友達ができてよかったなあって思わされたんですね。
- 『まんがタイム』第35巻第6号(2015年6月号)
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