2015年5月23日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年7月号

 『まんがタイムきららフォワード』2015年7月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』、7月からアニメがはじまるよー、っていうわけで、ゆきがちょびっとレトロな感じのテレビ、膝にのっけて抱いている。そのテレビの周囲に、ちんまりデフォルメされた皆が寄り集まっている、その雰囲気。すごく可愛くて、ほのぼので、ええ、実に期待の高まる、そんなイラストであるのですね。いや、しかし、このアニメ。実際放送はじまったら、割と阿鼻叫喚な感じになったりしないのか? 不安も覚えるのですが、いや、もう、どうなるか、いろいろと楽しみですよ。

『怪獣の飼育委員』、読み切りから連載に昇格ですね。巨大怪獣がいて、それを馴らして使うスペシャリスト、テイマーが存在する世界。主人公日高唯音は、そのテイマーを目指して中学校の育成学科に学んでいるというんですね。いやあ、ずいぶん状況を整理しつつ、導入をしっかり描いてきましたよ、そんな雰囲気に期待も高まろうというものです。唯音がテイマーを目指そうと思った、その発端となった出来事が描かれて、おお、すると唯音憧れの人との再会など描かれるのか。そこには、紆余曲折などあったりするのだろうか。先輩、三枝恭子、「最後の怪獣使い」。別格、教師からもそういわれるほどのお姉さん。皆がてこずる怪獣も、簡単に落ち着かせて馴らしてしまう。そんな彼女に、向いてないんじゃないかといわれてしまった唯音。さあ、どうする、どうなる。って、あんた、教育実習にきて、いきなりそれなのか。自信家なのだなあ。ええ、これからは牧歌的ってだけじゃすまなさそうでありますよ。

『ゆるキャン△』、これ、面白いなあ。『きららミラク』から『きららフォワード』に移籍してきてコマ割り漫画での新連載。ちんまいお姉さんが、自転車に大荷物のっけて、シーズンオフのキャンプ場にやってきた。そんな彼女のキャンプの情景。マイペースに場所を決め、テントを組み立て、のんびりと時を過ごす、のはちょっと無理だったみたい。寒いんですね。使い捨てカイロでは追い付かない。なので焚き火をします。おお、松ぼっくり、着火材に使うのか。そして本命の薪を集めて、ナタで細かくしていって、そして焚き火。これはいいよ。ただ焚き火をする、その情景描いてるだけなのに、なんだろう、キャラクターのコミカルさもあるのかな、すごくほのぼのと、そしてわくわくとさせられる。ダイナミズムとかドラマチックとか、そういう雰囲気ではないんですけど、その情景、世界の広がり、そこにぽつんとひとり、キャンプを楽しんでいる。すごくよい。そのひとりキャンプに加わるどんくさ娘、各務原なでしこ。うおー、面白いなあ。そしてこの夜に富士山! うおお、雄大! これ、いいよ、すごくいいと思う。またふたりでキャンプかい? すごくいいと思う。

『手と手を合わせて』、すごくいいな。クランベリーホテルにて働く桜宮さち。同じくホテルにて働く青門雪葉の学生服を見て、いいなー、かわいい制服、なんか、さち、憧れちゃってるんですね。というわけで、雪葉の制服を貸してもらって、ふたりで幸せの国のあちこちを巡ります。これ、このホテルがどういうところにあるのか、どういう世界、街に彼女らは暮らしているのかを描き、紹介して、それで加えて雪葉の一生懸命さ、さちの気を使うところなどなど、キャラクターの、やりとりの面白さをしっかり押し出して、ほんと魅力的なエピソードに仕上がっていました。ラウンド展望台でのやりとりが素晴しかったですね。スロープ、ボールを転がしてみたくなるね、子供の頃にやったよ、管理人さんにすごく怒られた。このちょっとしたやり取りに、さち、雪葉の個性もろもろ溢れてる。そして眼下に広がる街。さちの感動と、それを見ていろいろ気付いちゃう雪葉。そしてその後のやりとりから最後のページに至るまで、ほんと、叙情たっぷり、見事だったと思います。

『ちょこれーと♥ミラクル』、いいですよ。もう、こうしたほのぼの恋愛描かせたら、三嶋くるみという人に間違いはない。そう思わされるものありました。橘大紀、中学2年生。花森ゆずなる従姉があって、それがなんとお隣さん。ちょくちょく遊びにきて、自室に勝手に入り浸ったりするキュートなお姉さんなんですが、と、そうか同じ学校なのか。なるほどな。今は2月。ゆずはひとつ上だから、もう受験とかすんじゃって、暇をもてあましている。そんなゆずがバレンタインデーだというので、学年一人気の小金井少年にチョコレートを手作りしたい、なんていうから、大紀は落ち着かない。ああ、ゆずのこと好きなのね。いいねえ、こんな可愛いお姉ちゃんだものなあ、そりゃ好きだよなあ。で、いろいろ周辺嗅ぎ回ってみたりさ、それでチョコレート渡す現場にもこっそりついていったりさ。普通に考えたら、これってハッピーエンドにはならないじゃん。どんなに頑張っても準ハッピーエンドだと思うじゃん。と思ったら、これが見事にハッピーエンドになるっていうんだから、すごいぜ! 三嶋くるみ! もう一生ついていく! そんな気持ちにもなろうというものでしたよ。

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