『まんがタウン』2015年6月号、発売されています。ゴールデンウィークということで、いつもなら5日発売のところ2日に出たんですね。表紙は『新クレヨンしんちゃん』、映画ですね、家族皆で拳をつきあげたイラスト、これをメインとしまして、他には今月からの新連載『うちのばーちゃん超絶かわいいんですけど?』、ゲスト『陽の当たらない小出くん』、そして連載の『夢からさめても』、『あつあつふーふー』、『ままごと少女と人造人間』、『ど先端ナース』、『ちょい能力少女あゆむ』のカットがございます。
『うちのばーちゃん超絶かわいいんですけど?』、新連載です。これ、美老女っていったらいいの? 要介護のお婆ちゃんの面倒をみることになったっていうんですけど、そのお婆ちゃんというのがとんでもない美少女で、介護なんてめんどくさいとか思ってた凡太郎少年、すっかりお婆ちゃんに恋しちゃって、興奮しちゃって、お婆ちゃん、平留子、通称オトメさん。あ、こいつ、平凡太郎か。お婆ちゃん、食べものはボロボロこぼすし、記憶もあやしいし、いろいろ大変なんだけど、凡太郎がやたら乗り気で介護して、結果オーライといった感じになってるんですね。実際、介護も相手が超絶美少女だと、こんな感じにうまく運んだりするものでしょうか。そして、この謎の状況、ずっと、お婆ちゃんが美少女に見えているの、凡太郎にだけなのだろうか? 疑問だったのですが、ああなるほど、凡太郎だけなのね、ちゃんと明かされて。これ、祖父、オトメの夫の呪いだったわけですか。この状況、成立のさせよう、見せ方含め、さすがの手腕だと思いました。
『ふくくくる』、ゲストでしょうか。引っ越ししてきたその家の、クローゼットにいた女の子。つっぷしてる。一体なにごと? 焦るんですが、とりあえず生きていることを確認。水を要求している? と思いきや、水羊羹を御所望だ。福の神の見習いだっていうんですね。修行のために地上にきたのだけれど、間違えて閉所に出てしまった。それで見つけてもらうまでじっとしていたっていうんですね。この福の神、他の人には見えない。大人にはほとんど見えないのか。人に幸せをさずける人間に幸せをさずけ、それを循環させるのが目的というんですが、ちょっと迂遠ですね。そしてその対象となったのが、主人公のさちほ。水羊羹をくれた、幸せをもたらしてくれた、というので、日々の幸せをさずけてくれることになった。その幸せが、他の皆に伝播するようさちほがつとめるってわけですね。けれど今回は、とりあえず部屋の片付けを手伝ってもらって、こうした活動が幸せをさずけるなのでありますね。なんだかほのぼのなお話。キャラクターも可愛くしあがっていますよ。
『陽の当たらない小出くん』、ゲストです。『月刊アクション』で連載されてるとのことですが、人気が出るようならこちらでも連載になったりするんでしょうか。吸血鬼もの。16歳で吸血鬼になった小出満作は、134年もの間ずっと高校生を続けていて、って、律儀なのかなんなのか、肉体の年齢は16歳のままかも知れんけど、戸籍の年齢は16歳じゃないんだから、とっとと卒業しちゃえばいいんじゃないの? というツッコミも野暮になるぐらいのコメディでありますよ。ほう、吸血鬼ってクラスの皆が知ってるんだ。しかも、割とスクールカースト下位なんだ。吸血鬼だから鏡に映らないとか、さらには写真にも写らないとか、なんだか吸血鬼の苦労話みたいな塩梅で、これまでクラス写真は避けてきた。けど最近のカメラなら写るんじゃね? 級友の言葉にそんな気になって参加するんだけど、いやいや、お前、携帯電話、スマートフォンのカメラにも写ってなかったじゃんよ! 案の定写らなくて、写真屋さん困らせて、けどそれで授業潰れたと喜ぶのは、昔の学生も今の学生も同じですよね。この漫画は、小出がクラスの連中のこと、バカだなーって、昔馴染みの吸血鬼三浦に愚痴って、けれどそんな小出がクラスの皆から親切を受ける、そんな具合の感動もの、ハートウォーミングもの、といった感触でありましたよ。今度単行本が出るそうですが、その宣伝でのゲスト掲載なのかも知れませんね。面白かったですよ。
- 『まんがタウン』第16巻第6号(2015年6月号)
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