『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号、昨日の続きです。
『癒さレクチャー』、もう最高だと思う。雨の日、麗が傘にレインポンチョ、長靴と完全武装なんですが、雨が嫌いだから! 濡れるのが嫌だから! 今日は絶対に濡れないよ! 力強いそれら言葉に決意が、前フリにしか聞こえない、なんて思ってる聖がもう最高に面白いです。しかし、聖さん、素晴しい。雨の日って憂鬱っていう麗に、日光にあたらないとセロトニンが分泌されないからねー、クレバーな対応、もう大好きですよ。雨の中、ずぶ濡れになってやってくる七瀬にもすぐさまタオル差し出して、気が利く、物知り、適切な判断。実に見事であります。もやシス、もやもや指数のおさらい、みたいな話でしたよ。麗さえ忘れてしまっていたもやシスについて再度整理されまして、雨の日は200もやシス、などなど例が示されて、一日1000もやシスを超えると精神的に死んでしまうという……。でもね、こうやって数値化することで、ストレスに楽しく向きあおうという麗、ああ、すごく前向き、すごく眩しいです。ほんと、これでもやシスがいくつたまった、これでいくつ減らした、など、そうしたストレスのマネジメント。参考にしたいものであります。でもほんと、この漫画、面白い。麗の髪をみんなでアレンジするところとかね、雨の日も癒されたい会議とかね、もうどれもすごく魅力的で、そして最後に麗が、聖のいう前フリを回収しちゃうんですね。1000もやシス。精神的に死んじゃう! 無作法な車にコラーッ! って怒ってくれる七瀬もすごくいい子で、けどこれが落ちじゃない。最後に皆が麗のこと思いやって、レインシューズをプレゼントしてくれた。これが、今回の話、全部をきれいにまとめて、上のステージに昇華させていたと思うのですよ。麗のもやシスも奇麗に解消されて、ほんと、よかった。しみじみとそう思える、いい話でした。
『いろはよしなに』、ああ、もう、最高です。次の時間、笛のテストをします。音楽の先生がそういうんですが、しぶる一年生たちを見事に焚き付けるその話術、最高で、朝倉先生ですよ、もう素晴しい笑顔、見事でした。でもって、女の子の前だと緊張してしまういろはの練習を、お姉様たちが手伝ってくださるっていうんですが、鏡子がですね、部屋に戻ってきての一言、どうやったらそんなことになるんですか! もう、揺ぎない面白さでありました。頼られるのが嬉しいとおっしゃる美代さん。対して鏡子さんはというと、ああ、この人も同じっぽいな。昨年のお姉様との関係思い出して複雑な表情。それが大々的な予行練習企画するまでにいたって、ああ、鏡子が先生役! 素晴しいな、美しいな、それに、この状況に気持ちを高揚させているいろはですよ。ああ、これ、すごく面白い。お姉様たちの妹自慢、そして沸き起こる嫉妬。ああ、皆、自分の妹が一番なんだ。うん、ほんと、こういうのがすごくいい。最後の鏡子の、クールに見せて実は甘々っていうのね、最高でした。
『マリアの林檎』、まりあと林檎、放課後デートですってよ。完璧少女といっていい林檎なのだけれど、なぜかまりあに、罰を与えて欲しいなんていっちゃってる、謎な子。というか一種の変態? 今回の、罰を与えて欲しいというのも、あまり勉強してなかったのに学年で一位をとってしまったから。恵まれすぎてるから罰を与えて欲しい、まったくもって理解を超えていますよね。でも、それが林檎さんなのだと思います。書店に寄って、まりあ、勉強するっていうんですけど、それが地獄の懲罰。ちょっと眺めて、ふたり、それだけでダメージ受けてる、その表情がおかしくて、けれど、これは実現不可能だ、というので次が世界の拷問。やっぱり駄目っぽいんだけど、ふたり仲良くお金を出し合って拷問本を買う。店長さんが酷い表情してますけど、そもそもそんな本入荷してるこの店も店だから。ファストフード店でのふたりの会話、本に夢中の林檎に向かって、林檎さんの…バカ、その時のまりあの気持ち、残念ながら林檎には伝わらなかったみたいだけど、ちょっとずつふたりの距離が近くなっているのは間違いない、そう思える描写の連続に、すごく気持ち、動かされました。
- 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第6号(2015年6月号)
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