先日お話しました『Quartett!』のPlayStation 2版が発売されていたという話題の続きです。えっと、結局買ってしまいました。わはは。買おうかどうか迷って、迷って、迷ったのですが(前回の記事の書かれた10月4日から今日までの時間でもってはかってくださるとありがたいです)、後で入手困難になってから探すのも嫌だし、入手にしくじって後悔するのも嫌だしで、買っとくかあ、とそんな具合に決断しました。私の決断はいつもこんな感じでなされます。
買ったのは限定版です。限定版は箱入りで、イラストカードがついてくるんですが、正直ちょっと得した気分(いや、その分の代金はちゃんと支払ってるのですが)。いろんな作家さんが参加されていて — 、だからひいきの作家さんがイラストかいてらっしゃるとか、このゲームのマニアとかでなければ通常版でいいかな? っていう感じです。限定版と通常版はパッケージイラストが違いますが、イラストカードに通常版のイラストも収録されていますので、相当のマニアでない限り限定、通常双方を購入する必要はないかと思われます。
PlayStation 2版を遊んでみた感想。フローティング・フレーム・ディレクター(略称FFD)は相変わらずいい感じに仕上がっているなあという感じです。PS2とPC版の最大の違いは、PS2版が全年齢向け、そして全員に声が入っている、というその二点であろうかと思うのですが、その声の入るタイミングも含めて、うまく仕上がっていると感じさせます。
私のこのゲームの遊びかたは、徹頭徹尾オートモードで、という完全観賞スタイルなのですが、PS2版はよりこのスタイルに向いていると思います。声がついているおかげで、テキストの読み落としというのが基本的にありませんからね。なのでより一層観賞している感は強まっています。
表示に関しては、やっぱりそりゃPC版の方がいいんですが、ほらPCは800×600ピクセルのフルカラーまでいけるでしょう。たいしてテレビは640×480のインターレースだから、ちょっと文字が読みにくかったりするんですね。だから、なおさら声がついてくるというのはありがたい、というかないと困るかも。肝心の絵はというと、思ったよりも問題なくて、これは水彩風の塗りのおかげなのかも。ともあれ、PS2版があるならPC版は特に遊ばなくてもいいかも知れないよ、といっていいんじゃないかなあと思います(PC版はついこないだロットアップしたので、どんどん入手困難になっていくことでしょうし)。
けど、PS2版が最高とはいわないですよ。問題というかなんというかもないわけではありませんから。例えばひとつは文字が読みにくい。フォントがわりに細いから、よりちらつきやすいといえるかも(けど、ボールド気味のフォントなら雰囲気壊しちゃうでしょうけどね)。もうひとつは、ディスクのシークがすごいんです。これはもうFFSの宿命としかいえないでしょう。普通一般の、背景がありキャラクターの立ち絵があり、そしてテキストウィンドウが……、というスタイルのゲームとは一線を画していて、話の流れに沿って画面にコマが現れ、台詞は吹き出しがそれを話している人物のそばにひとつひとつ配置され、そして吹き出しが出るのと同時にPS2版は声が出ます。この、それぞれのデータを読むのがよほど大変とみえますね。ひっきりなしにディスクシークが発生して、正直うるさい。ずっとがたがたいっていて、私の初期型PS2は壊れたりしないだろうかと心配になるくらい。ハードディスクの威力は偉大であると実感しますよ。ほんと、なんでPS2には標準でハードディスクがついてなかったんだろう。もしPS2にハードディスクがついていたら、先行してデータを読んでキャッシュしてみたいなことも可能なわけで、ほんとこのゲームがハードディスクに対応していないということが残念です(私はPS2用HDDを持ってるのですよ)。
あともう一点。先にもいいましたように、私はこのゲームをオートモードでプレイしているのですが、オートモードであることを示す表示が結構でかくて目立って邪魔。もうちょっと小さく、目立たないようにして欲しかったなというのが正直な感想です。あ、それとできたら、選択肢でオートモードが停まるのはいいんですが(停まらないと困る)、選択後にオートモードがOFFになってるのは嫌かもなあ。まあ、そのつどL1を押したらいいだけの話だし、このゲームに選択肢はそれほど多くないので、問題は少ないと思います。
そうだ。PC版で触れていたインターフェイスについても書いとこう。画面には基本的に無駄な要素が表示されません。だからセーブやロード、設定変更といった各種操作はコントローラーの対応するボタンを押すことでなされます。私はこういうのきちんと覚えられないのですが、まあ頻繁に操作を要するようなゲームではないから大丈夫。オートモードとキャンセルとオプションが使えればそれでいいや。
というわけで、ファーストプレイは、メインキャラクターのシャルロットルートでいくつもりが途中ユニに寄り道してしまって、分岐はばっちり覚えているつもりだったのですが結構忘れてしまっています。しかし、風邪のシーンのユニの独白は何度聞いてもしんみりしますな。彼女の問題は、私が学生時代に失敗した問題に嫌になるほど重なっているから、その分感情移入が激しくて参ります。いや、そのつまり、ここはユニに参っていると解釈してくださって間違いないと思います。
そんなわけで『Quartett!』はPC版、PS2版にそれぞれ長所があるというお話です。だから、PS2版がPCに逆移植されたりしたらきっと私は買っちゃうだろうなと、そんな風に思いますですよ。あ、その際には全年齢版でかまいません。
P. S.
内容についてちっとも書けなかったので、また書くかも知れません。
PC
書籍
- 『Quartett! ビジュアルファンブック』東京:ソフトバンククリエイティブ,2004年。
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