2006年11月25日土曜日

ダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎

 ダーティペア』漬けの毎日です。ええと、昨日いっていましたとおり、本日TVシリーズを見終わりまして、流れるように『ノーランディアの謎』に移行。ここで『劇場版』待ち、食事をしたりギター弾いたりサイトのXHTML化したりしていたら、なんと知らぬ間に届いていたのでありました。Amazon.co.jpって、DVD一本だけだと、佐川のポストインになるんですね。早いうちに気付いてよかったです。いや、別に気付かなくってもいいっちゃあいいんですが。そんなわけで、本日は『劇場版』を見終えて、OVAシリーズに突入。うまくすれば明日には『ダーティペア』を見終わりますね(FLASHは別勘定していることにご注意ください)。

はじめて見る『ノーランディアの謎』。聞いた話によりますと、これが原作の設定にもっとも近いものなんだそうです。冒頭、ユリとケイの見る念視が物語の導入になり、そして上司はグーリィ主任ではなく部長(ソラナカ部長?)、ラブリーエンゼルのデザインもムギの色も違っているし、そしてブラッディカードの存在。けど、このへんの違いが積極的に物語に関与しているかといわれると大きく疑問だと思います。なので、このへんはちょっとしたヴァリアントとして処理してしまうのがいいんじゃないかな。むしろ人によっては、大人びた風貌を持つユリとケイの方が問題になるんじゃないかと思います。

私はこれを見て、『ダーティペア』というの作品の取り上げられかた、表現のスタイルの多様さが面白いと思ったのです。なにぶん私はTVシリーズに親しんだものですから、『ダーティペア』といわれるとあのTVでおなじみの二人、『ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット』の二人を思い浮かべるのでありますが、でも『ノーランディア』も決して悪いとは思わなかった。むしろ、こういう表現のヴァリアントがもっとあってもいいんじゃないかとさえ思って、例えばですよ、賛否両論になること間違いないでしょうが、実写版があってもよかったのかも知れない(あくまでも過去形でしゃべっているところに注意)、ハリウッドなんかごめんだけど、海外版とかあってもいいんじゃないかなんて思ったりして、いうならばそういう幅広い表現の揺れを許容しうる基盤となれるくらいに成熟した世界が『ダーティペア』にはあるんではないかと、私をしてそんな気分にさせたのが『ノーランディアの謎』でした。

話としては、シリアスな方面でオーソドックスであったんではないかと思います。ストーリーの多様さ、演出手法の多様さを思えばTVシリーズには比べられないですが、それは単発OVAという媒体ゆえの仕方なさでしょう。でも、ギャグ風味を抑え、誇張も極力抑えながら、けれどそうした抑えの利いた表現の面白さが出ていたと思います。抑えた表現だから生きるシックな描写、抑えた表現でやるからこそ逆に面白く感じられるギャグ。だからやっぱりこのOVAには、このOVAに独特のスタイルによって出ている味というのが間違いなくあって、人によっては地味といって好かないかも知れないけど、私には非常に楽しめたとそんな感想を持っています。

けど、これはちょっと不満かも知れないけど、最後、ええーっ、なんかすごく重要そうな伏線だと思ってたあれが、あんな風に使われるのーっ、みたいなところがあって、私は度肝抜かれたというか、やっぱりこのアニメはこういう風にならんといかんのかと、感心したというかあきれたというか。けどしゃあないんでしょうな。でもあんまりだよな。いろいろ思うところがあって、そういう感傷を寄せ付けないところというのは、もしかしたら原作風なんでしょうか? だとしたら原作手に取るのがちょっと怖くなります。とはいえ、それをもって嫌いになったってことはないので、時にきっとまた見たくなるような感じがしています。

小説

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