企業には大きく分ければ二種類あると思うのです。イノベーションマインドの有無がその評価の分かれ目であると思うのですが、新技術を、あるいは既存の技術を思いもしないかたちで応用することで、これまで思いもしなかったことを現実のものにする。それができる企業あるいは個人はすごいなと私は思います。例えば、AppleなんてのはiPodでもって、音楽を聴くというスタイルを変化させてしまって、けれど忘れちゃならない。この変化の第一歩は日本のSonyが先鞭をつけたのでした。Walkmanですよ。で、そのSonyがなんか面白いものをリリースして、ちょっと興味ありありです。それはなにかというと、携帯GPSユニット。今自分のいる位置情報を取得してくれる、そういうガジェットです。
GPS使って、自分の居場所を緯度経度で記録して、一体なにになるっていうんだろう。そう、これ単体ではそう思うのも無理ないと思います。つまりこれは別のものと連携する目的で作られている。そして連携するものといえば、写真です。
flickrという写真共有サイトがありますが、ここが、夏ごろにGeotagという位置情報タグに対応、写真を地図に重ねて表示できるようになっています。けど、それ以前にアルプスがflickrの写真を地図と連動させるサービスを開始しています。私はこのアルプスのサービスを知ったときに、試みとしては面白いけど、緯度経度を調べるのは正直骨だと思って(占星術の関係で自分の生誕地の緯度経度を調べたことがあるんですが、ありゃ面倒くさいよ)、これが盛り上がるためには緯度経度の取得を簡単にできるような、そんな仕組みがないと駄目だと思ったものでした。
はい、これで私のいわんところが読めたんではないかと思います。そうです。GPS-CS1Kで取得しておいた位置情報をもって写真と地図の連携を図りましょうという話ですよ。私はGPS-CS1Kを『日経パソコン』の記事で知って、面白いのが出てきたなあと感心したのです。それで、これがSonyから出てきたと知って、ちょっと嬉しくなった。だって、私もSonyにはイノベーションでもって勝負して欲しいと思っている一人ですから。知財の囲い込みもいいですが、そういうのじゃなくて、わあ、こんなのできると面白そう、こんなのやりたいと思ってたんだ、なんて思わせてくれるそんな企業であって欲しいじゃないですか。だからGPS-CS1Kには感心しました。これ、まさしくソリューションってやつだと思います。
現状では、まだこうしたアイテムが普及するにはいたらず、よって便利に連携させるためのツール群も整備されていないと、そういう状況ではありますが、いずれ整備されたら面白いんじゃないかなあと思うんです。調べたところによると、GPS-CS1K付属のソフトGPS Image Trackerが写真にExif情報として追加してくれる緯度経度を利用できるのは、同じく付属ソフトであるSuper Mapple Digital Ver.7 for SonyとGoogle Picasaくらいみたいですが、将来的には増えてくるだろうし、もしかしたらflickrにアップロードした写真にGeotagを追加してくれるようなソフトも出てくるかも知れない。そうなったら面白そうだなあ。そんな風に思うのです。
でも、現時点では移動体や地下、屋内での位置情報取得には難があるらしいので、まあでもこのへんは仕方ないのかも知れません。でも理想は、どんな状況でも情報をしっかり取得してくれて、後でがっさりと情報を追加できるという、そんなフロー。いや、さすがに日常の写真全部に位置情報つける必要はないと思うのですが、例えば旅先で撮った写真であるとかに位置情報がついたら、さぞ面白いんじゃないかと思います。もっとこういう機能が発展してくれたら面白いことになりそうだぞ、なんて思っています。
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