なぜかわからんのですが、歌声喫茶を今のこの時代にあえてやりたいという人と知り合う機会を持ちまして、それでなんでかわからんのですが、その手伝いをすることになりまして、端的にいいますと、歌います、そして伴奏します。けど、いったいなにを歌ったものか、それがわからず困っています。狙いの客層というものがあります。店主にいわせれば、団塊の世代、つまりリタイアして悠々自適に暮らそうという、そうした人たちをターゲットにしたいのだそうですが、だから若い人の歌はあまり選ばないで欲しい。まあそれはいいんです。私が若い人向けの歌を知りませんから。けど、だからといって六十七十代に訴える歌というのもちょっとわかりません。とりあえず初回のお勤め(といっても給金は出ない)を果たして、自分の父母よりもちょっと上の世代が中心かとあたりを付けたけれど、そうなるとなおさらどんな歌がいいかわからない。頭かかえる思いでいます。
そんな私の支えとなるのは、全音楽譜出版から出ている『歌謡曲のすべて』であります。そしてもうひとつ、デアゴスティーニからリリースされている『青春のうた』。ここからピックアップしていけばよいのかな。前者、曲集はなにしろ戦前歌謡から軍歌から収録しているし、後者は歌声喫茶全盛の時期もサポートしているし、しかしそれでもよくわからんなあ。わからんながらもこれがいいんではないか、そんな風に思う歌もあって、そうした中の一曲が、新谷のり子の歌った『フランシーヌの場合』です。
私ははじめてこれを聴いたとき、てっきりシャンソンに日本語歌詞をつけたものだと思ったんです。実際、この歌のはやった当時にもそう思っていた人は多かったらしいのですが、実はそれは勘違いというやつだそうでして、つまりフランスにオリジナルがあるのではなく、日本で作られた歌であるんです。作詞はいまいずみあきら、作曲は郷五郎。ただし、題材はフランスの出来事に取材していて、パリにて抗議の焼身自殺を遂げたフランシーヌ・ルコントがモチーフになっているのだそうで、それが3月30日。フランシーヌという名前と、3月30日の日曜日という日付は、歌詞にもはっきりと歌われて、つきはなされるような悲しさや世界と断絶されるようなやるせなさ、そうした感情を抱える歌詞と曲調が相俟って、なんともいえない独特の世界をかもしだしています。
私がこの曲を歌おうと思ったのは、『青春のうた』にて聴いてどうにも忘れがたかったということがあって、そして『歌謡曲のすべて』に楽譜を見付けた、その二点がためでありました。しかし、まずは心のどこかにひっかかっていた、そうした事実が重要でした。陰惨ささえ感じさせる歌、それが無理に情感もりあげるでもなく、淡々と歌われる。まるで、フランシーヌを遠くに感じ、ながめるような、そんな距離が切なかった。けれど、その距離感とは、フランシーヌに向けられたものというよりは、むしろ彼女のようにはあれない私に対するものであるのかも知れない。そのようにも感じさせて、素朴で素気ない、そんな歌が、歌うほどに沁みるのです。
だから私はこれを愛称していて、実際この歌は大ヒットしたそうではありませんか。きっと一部の世代には訴えるだろう。そのように思って、信じて、歌っていきます。
実は、発売日に買っていました、『晴れのちシンデレラ』。毎月の、KRコミックスの買い出しにいったいつもの書店、新刊の平積みの中にあって、なにか訴えかけるものがあって、でもなあ、無闇に買う本を増やしたくない、そんな気持ちもあって、迷って迷って、手にとっては戻し、またとっては戻し、お嬢様学校に通うお嬢様だけど根は庶民、そういう設定に『
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今日、ちょっと歌いにいってきました。といっても、本番とかではなく、顔見せというかリハーサルというか、そんな感じ。でもまあ、どれくらいできるか、そうしたアピールをする格好の機会であるわけで — 、でも特に気合は入らなかったな。こういう、なんとなくだらだらしているところが私の悪いところ。でもいいかげんにはしないですよ。いたって真面目。使いなれた
『たまのこしかけ』のヒロイン、たまこさんは35歳。バブル期入社のOLだなんていってるけど、そいつはちょいと計算おかしくないかい? 35歳ってことは、平成に入ったその頃は高校生。卒業時にはバブルはとっくにはじけていて、世の中不況だなんていっていた。たまこさんは、勤続15年ということで短大卒。おそらくは、卒業のころには景気も上むいているだろうと予想していた口なんじゃないかと思われますが、いやあ現実はきびしい、その予測は見事にはずれ、景気はなおさら冷え込んでいたんです……。いや、別に厳密にそのへんを追求したいわけじゃないんです。実は、私の人生がまさしくそんな感じで、振り返るその時々に、たまこさんの足跡を見付けることもできるんじゃないだろうか、そんな期待があったりしたんですよ。だから、すごく身近な存在、それがたまこさんだと思います。でも、この連載が始まったのは2006年でしたっけ。ということは、本当ならこの人は今38歳くらいなのかな? うん、いい年頃じゃないですか。女性の魅力は、十代には十代の、二十代には二十代の、そして三十代には三十代に特有のものがあって、ええ、たまこさん、充分以上に魅力的ですから! ああいう女性、現実にあったら、きっと人気があるんじゃないかなあ、少なくとも私はとっても好きそうだ、そんな風に思います。
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真田ぽーりんの『ダマされて巫女』が単行本になって、やあ、これは嬉しいことですよ。だいたいにして、私は真田ぽーりんが好きなのです。ヒロインが元気で真っ直ぐなところが気持ちいい。色気がないわけじゃないんだけど、色気よりも元気。間違いなく女の子なんだけれど、不必要に女の子のらしさを担わされているという感じがなくて、さっぱりとして、いい娘さんだなあ、そんな感じが私にはすごくマッチするみたいなんです。そして、その特性は『ダマされて巫女』のヒロイン、安倍晴風においても健在で、元気で真っ直ぐ、いい娘さんだなあ。だもんで、やっぱり好きなのです。ああ、晴風がじゃなくて、いや晴風もなんだけど、漫画が好きなんですよ。
先日、サックスのCDを買おうと思ってCD店にいったら、なぜか
後から気付くということは、やはりあるのです。ということで、今日も現津みかみ。扱うものは『天より高く』。実は、この漫画に関しては一旦買わないことを決めていて、よって発売日にはスルー。『まんがタイムきららフォワード』は購読しているし、だから単行本で読まなくってもいいかなって思ったんですね。しかしどうしても我慢できなくなって、遅ればせながら購入を決定。いやね、表紙がね、ちょっと気になったんです。ちょっと不機嫌そうなお嬢様がこちらに視線を投げ掛けていらっしゃる、そうした表紙であるのですが、そのお嬢様が素敵だなって思った。いや、本当。制服なんですけど、黄色いワンピースのその下にいかにも胴がありますよという質感があって、私はそうした身体というリアリティを憎んでいるはずだったというのに、これは確保しておかないと、後々悔やむことにもなりかねないぞ — 、そう思った。かくして、今手元に『天より高く』の1巻があるのです。
遅れて、後から好きになるということがあります。例えばそれは現津みかみ。私は当初『からハニ』については、なんの興味も持たず、ただただ普通に読んで普通に流していたのでした。それはなぜかといわれれば、しごく単純に、私にアイドルの属性のないためでしょう。もう、驚くほどにない。古くはおニャン子クラブ、最近ならハロー!プロジェクトですか? もう全然興味がありませんでした。だから、女の子で構成されているアイドルユニット、Paste*lとそのマネージャーの日常を描くこの漫画にもそれほどの興味を持つこともなく、けどなにがきっかけだったんだろう、途中からなんか意識して読むようになって、遅ればせながら1巻を足で探すことに……。そして、先日、第2巻が発売されました。これで完結。終わってしまう前に面白さに気付けてよかったです。
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