『そこぬけRPG』では一回書いてるから、今回は書かない、もしくは後回しでいいかなって思っていたんですが、たまらず読んでしまいました。連載でも読んでるのにさ、なのに読みたさを抑えることができず、よっぽど好きなんだなあと再確認した次第です。しかしなにがいいのかといったら、主人公のゲボキューの扱いじゃないかなあと思うのですがどうでしょう。ゲームを作りたくてゲームメーカーに入社したのに、広報の女王様に見初められたがために、広報で会報誌作る羽目になって、けどそれでもなんだか楽しそうだからいいじゃん。毎月締め切り近づけば修羅場だし、仕事なんて楽しいばかりじゃないけど、それでもやりがいってもんがあるんだよって、そんなメッセージが聞こえるようで、けどじゃああんたはあそこで働きたいかと聞かれたら、即座にノーサンキュー。私じゃあんなのもちません。
けれど憧れの職業があるっていうのは正直うらやましいなあなんて思ったり。だって、私はあんまりそういうのなくて、なんとなくその時々の状況に流されて今まできてしまって、そしてこれからも流されていくんだろうなっていう予感がひしひしとしていて、いやもう、なにこの主体性のなさってな話ですよ。こんなだからがんばれないんだろうなあって、それこそこの漫画に出てくる広報にせよ開発にせよ、会社に泊まり込んで徹夜で働くようなそんな苛烈な働きかたしていますが、私がそれに耐えられないって思うのは、そこに目指したいものがないからなんだろうなとそんなこと思って、だからつらいの苦しいのいいながらも、仕事に打ち込む広報面々見ていると、なんだかうらやましいような気もします。
とまあシリアスぶるのはこのくらいにして、あとはもうほどほどに。この人の描く漫画についての印象はこれまでも散々いってきたわけですが、やっぱり今回もそれに尽きるような気がします。気も強ければ押しも強い女性が、理不尽、横暴、傍若無人に大活躍して、ゲボキューならずともまわりの男性は振り回されっぱなしっという、その勢いやら元気である様やらが素晴らしく、けどああいうの、一般には男受けが悪いんじゃないかなあと思うのですが、でもまあ私は大好きです。いやね、やっぱりね、女性が元気がいいっていうのはよいですよ。姉さん、ついていきます、っていうか、もう好きにしてくださいっていうか。けど、全身ラメピンクは勘弁して欲しい。というわけで、私は広報よりも開発の女王様が好きです。
第2巻での見せ場は東京ゲームショウならぬ東京ゲームエキスポであろうかと思いますが、新作ゲームの発売に合わせて宣伝機会をフルに活用しようという、そこでの悪乗りっぷり、主に社長のですが、なんか面白そうだなあと思って、いやあんなわがまま上司っていうのも困り者だとは思うのですが、横暴女王様がいて、わがままトップがいて、盛大に振り回されながら、日々をがんばる。表舞台にて光をあびる者がいれば、舞台裏にて支える、そんな役割もあって、けれどそうしたいろいろな仕事が全うされているからこそ、できあがるものがある。新作発売に関する一連の流れは、そうした働くということをよく描いて、なんだかいい感じでした。特に同期集まってのわいわいとした雰囲気は、日頃ののりとはまた違ったよさがあったと思います。
ところで、収録されてるかなどうかなと思っていたバレンタイン決戦は、3巻に持ち越しみたいですね。いやあ、あれが大変に素晴らしかったので、こりゃもう3巻今から心待ちです。といっても来年かな? あるいは二誌連載になったから、今年中もありえるのかな? いや、もうほんと、楽しみであります。
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