2008年5月17日土曜日

三菱鉛筆 ユニ パワータンク

 私のやっているペン習字は、年に二回ほどボールペンでの筆記を求める課題がありまして、だからその時になっても困らないよう、少しずつ油性ボールペンでの書き味に慣れようとしているところです。そして、より書きやすいペンの開拓もしているとそういうわけで、いろいろと情報を集めつつ、気になるものがあったら買う。とりあえず、ひと月に一本ないし二本くらいのペースで、気になるペンを手にし、使ってみようと思っています。まあ、こういうこと繰り返すうちに、文具マニアになるんだろうなあ……。文具もまた深く果てしない沼であるようなので、あまり深入りしたくはないんですが、まあ仕方ない。悪いのは文具じゃない、私の性格だってのは重々わかっています。

今月買ったボールペンは、三菱鉛筆が出しているuni パワータンクというものです。これはどういうものかというと、ボールペンリフィルにガスを封入することでインクを加圧し、上向きだろうと無重力であろうと、はたまた濡れた紙にも、氷点下であっても書けますという、そういうペンなのです。

ほら、聞いたことあるという方もいらっしゃると思いますが、Fisherのスペースペンですよ。重力の働きによってインクをペン先に送るボールペンは、宇宙空間では使えないということから、巨費を投じて無重力空間でも書けるペンを開発。一方ロシアは鉛筆を使った。ってやつですが、まあこれはジョーク真相とはずいぶん違っているという話なのですが、いずれにせよフィッシャーの作り上げた過酷な条件にも耐えるペンと同質のものが、現代日本では二百円そこそこで手に入ります。こりゃいいや、というわけで買ってみたのですね。

私が選んだのは、ノック式のスタンダードです。キャップ式もあったのですが、小さなキャップがどうもなくしてしまいそうで、それでノック式。私はこれを室内ではなく、屋外での筆記に使おうと思っていますから、使い回しの便利を考えるとやはりノック式に軍配が上がります。ほら、昨日おとついと手帳手帳といっていますが、手帳に書くのに便利なペンもと思っているわけです。小雨の中でノートを取るようなことがあるとは正直思えませんけどね、でもこの先どういう場所にいくかなんてわかりませんでしょう。だから、あらゆる環境で、それこそ小雨そぼ降る夜明け前、低い空の下で、冬の北海道、小雪舞い散る大通り公園で、水中で、極地で、宇宙で、明け方の街、桜木町で、メモを取ることがないとも言い切れません。まあ、ないでしょうが。あって小雨、北国でしょうね。水中なんて、まず手帳がもたへんやん。

冗談はさておいて、手帳で加圧ボールペンを使うという場合、一番のメリットは上向き筆記に強いということではないかと思うのです。もちろん、頭の上に掲げて書くなんていう意味じゃありません。手帳を手に持って書く時に、ペン先が上に向くこともあるでしょう。それでもよどみなく書ける。そういうのがいいかなと思ったのですね。まあ、本当に私がそんなにアグレッシブに活動するかどうか。そんなことはわかりませんけれど、まあ可能性のひとつということで。

ボールペン自体の書き味についてメモしておきます。インクの色は濃く出て、また筆圧軽めでも問題なくインクも出て、割と悪くない感じです。滑り云々に関しては特に取り上げることもなさそうですが、その若干の抵抗感は慣れたペンに近いから、むしろ悪くないと思います。まだそれほど書いていない状態でありますが、ダマが比較的気になりません。確かに多少は出ているのですが、けれど盛大に出るようなことはなく、あめまなどの文字のくるりと返すところの線が多少太る程度です。糸を引くようなところまではいかないのは好感触で、けれどこれは今後も見ておかないといかんでしょうね。

軸の持ち手、グリップが多少太めになっているので、持ちやすいのがよいですね。またグリップ上、クリップのある面とその裏側にインク残量を確認するための窓が開いていて、その片方が丁度中指にかかるから、持った感じが安定するのもよい感じです。だから、ペン習字のボールペン課題は、このペンでやるようになるかも知れません。現時点における最有力候補であります。

ユニ パワータンク スタンダード(ノック式) 三菱鉛筆株式会社

ユニ パワータンク スタンダード 三菱鉛筆株式会社

ユニ パワータンク 三菱鉛筆株式会社

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