2015年6月17日水曜日

『まんがタイムファミリー』2015年8月号

『まんがタイムファミリー』2015年8月号、発売されました。表紙は、おお、七夕ですね。『大家さんは思春期!』チエちゃんが笹の準備中。手にした短冊には無病息災とあって、大変この子らしい。また笹につけられた短冊の願いも、それぞれのらしさ表現して、よかったです。『おしかけツインテール』、花梨と俊郎が織女牽牛の格好していて、そして星を観測している『先生と星が教えてくれたこと』天川先生ですよ。皆、それぞれ、らしくって、皆、それぞれ素敵です。

『かなみ育成中』、今回はかなみが逆襲する番みたいですよ。結ちゃん。美人でスタイルもいいのに、なぜ彼氏がいないのか。あの、追いつめられてる結がおかしい。そんなふたりに、ふたりとも可愛いという双子、あの威力もものすごい。想像以上に酷かった、かなみの父母の出会いがおかしくて、けど、なんだ、結果オーライってやつだな、そして面白かったの、学校でのかなみと結ですよ。結ちゃんが彼氏なの! それでふたりが付き合ってるって話になって、さらには結は実は男じゃないかって。あの、飲み物吹いてるの、目の前で全部かぶってるあの子、ちょっとかわいそうで、けどおかしかった。ほんと、なんだろう、楽しいなあ。ほんと、ふたり、つきあっちゃえばいいのに。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』は、クロナカ、ボッティチェリの若かりし日々にふたたびタイムスリップして、と、ボッティチェリって小さな樽って意味なのね。調べてみれば、おおう、ほんとだ、アレッサンドロ・ディ・マリアーノ・フィリペーピ。なんであだ名の方が歴史に広く残ったんだ。アカデミア・プラトニカに参加しているサンドロ。メディチ家に取り入って、絵の仕事をもらおう、そう思ってるみたいなんですが、そうした打算ばかりではないところが、この人らしい、そんな風に描かれてるんですね。なんだかんだと真面目で、素直で、感動屋。そうした性質が、晩年のあの行動に直結している? いやもう、なんだか、この時分の画家たちのこと、よく知った人のように感じられる、そんなよさがありますよ。

『あまてる!』、とてもいいですね。みんな、浴衣欲しくない? とさくらが問えば、呉服屋の娘として営業? といわれちゃう。みんなしっかりしてるなあ。反物を処分するので、それで浴衣を仕立てようという話になって、あー、自分たちで縫うのね。聞いたことあります、基本的に着物は直線で縫うって。皆でお祭りを楽しみにしながら、浴衣づくりにいそしむ、その様子は地味で静かでありながらも、華やいだ雰囲気も確かにあって、また彼女らのこと見守ってる神様ふたりの会話もとてもよかったんですね。そして、ついに町おこしのアイデア、出ました? 舞がなにか思い付いたみたいなんですね。これからだんだんとかたちになっていきそうな雰囲気に、私もなんだかわくわくさせられる思いがしますよ。

『軍神ちゃんとよばないで』、うわー! この漫画で人死にが出るだなんてー! 兄晴影が、妹虎千代を慕い集った兵たちを見て、家督を譲ると決意する。あの、即座に断わる虎千代のせりふ、なんとしても断わろうとする虎千代の必死さ、めちゃくちゃに面白かったんですけど、兄様、話聞いちゃくれねえ! ここからなんですよ。謀略が通じなかったことを知った黒田の軍師、彼が姿をくらまし、そして捕えられる黒田。黒田秀忠、晴景の沙汰によって斬首となる。ああー。そらそうなるよなあ。甘かった虎千代、その沙汰に調子に乗ってしまったのが誤りだったのだなあ。そして軍師の正体もはっきりして、山本勘助! なるほど、今後ずっと虎千代と対立し続ける、そんな重要人物だったのですね。

『先生と星が教えてくれたこと』、いや、もう、面白いなあ。熊彦、煩悩をはらおうと必死に勉強ですよ。ああ、天川先生の風呂上がり。その色っぽさ、と思ったら、扉が! 扉が! しかし、先生、本当に可愛いなあ。いつでも頼ってね、そういう先生に甘える熊彦。思いがけない言葉に青くなる熊彦面白く、なるほど、先生の家に天文部の皆が集まってるんですね。皆で勉強会。吹雪が酷くなって帰れなくなった。急遽お泊り、その特別な感じ、さらには先生意識したり異物混入に翻弄される熊彦などなど、いや、もう、高校生男子には刺激が強いよな! このね、もうすぐ皆で一緒にいられる時間が終わる、そんな時期だからこそ胸に去来するものある。ホームプラネタリウムの投影した星に、思いを交わしあう、そうしたところ、なんだかぐっと、じんとくる、そんなよさがしっかりとあって、ああ、いい漫画だ。読み終えて、息をつく、そんなよさがありましたよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第8号(2015年8月号)

0 件のコメント: