2015年6月5日金曜日

『まんがタウン』2015年7月号

『まんがタウン』2015年7月号、発売されました。表紙は『ままごと少女と人造人間』をどーんとでっかく描きまして、おおお、しずくのピンク髪が目にも鮮やかでありますよ。単行本が出た、ということでこうして見事に表紙を飾って、しかししずくに13号、ふたりして洗濯物を取り込んでるその風景、ほのぼのとして、アットホーム。いい雰囲気、いいイラストだと思いましたよ。そして他に『新クレヨンしんちゃん』、『ちょい能力少女あゆむ』、『ど先端ナース』、『あつあつふーふー』、『鎌倉ものがたり』のカットもございます。

押しかけ時姫』は、小山の視点から時姫を見てみましたという趣向。よいなあ、小山。おっとりとして、面倒見のいい、時姫のいいお友達。時姫のいう、野々江の姫という話。これを中学生特有の自意識と思って、暖かく見守ってくれているところもとてもいい。そして体育のね、体操着をついに時姫、着用するんですけど、あああー、えらいことに。小山さん、気苦労が絶えない。この一生懸命、時姫を守ろうとしてたり、そして時々発する鋭いつっこみ。ほんと、小山、よい子です。時姫がね、小山に家出中と打ち明けて、それで小山のいってくれたこと。ああ、そうであればどんなにかいいことだろう。そう思わされるものあって、時姫のことばもまた深いと思わされたのでした。着物姿の小山、愛らしく、そして時姫のふんどし。えらいことになってますね。すごいインパクトでした。

『ちょい能力少女あゆむ』、運動が苦手なんですね。でもって、あの微妙に非力な能力でもってなんとかしようとしてるっぽいんですが、ちょっとものを動かすだけで、あんなに大変そうにしてるのに、スピーディに展開するゲームの最中に介入することできるのか? まあ、無理そうですよね。球技大会で、あまりものの卓球に、あまりものとして、あまりものの黛と出場することとなった。あの、黛にぐいぐいからみにいく歩がいいですよ。そして、黛のこと誤解してるクラスの皆の言葉に憤慨して、やる気なかったはずの球技大会に本気になる。そんな歩の人のよさ、素直さ、実直さ、好感もちますよね。黛もまんざらじゃない? この一緒に頑張ってる感じ、ほのかに感じられるそれ、いいなって思いますよ。

『恋するヤンキーガール』、アヤメちゃんとデートですよ。遊園地前にてドキドキしながら待つナギの前にあらわれたアヤメちゃんは、昭和を懐かしく思い出させるような出で立ち、恋するファンシーガールといった雰囲気なんですね。ナギ曰く、ダサい。センスが悪い。けど、遊園地のアトラクション、自分の楽しみそっちのけで、一番に友達へのお土産選ぶとかね、この子のよさというのがよく現れていたと思います。そしてアヤメのよさはここからが本番。迷子に出会ってしまう。アヤメのうさぎリュックが気にいったようで、そうしたらアヤメ、この子のために一緒に遊んで、親が迎えにくるまで寂しくないようにしてくれたんですね。おかげで全然遊べなくて、憧れの観覧車にも乗れなくて、でも、次は絶対乗ろうな。ふたりの約束。ああ、いい話じゃないですか。ただ普通に観覧車に乗るよりも、ずっといい日になったんじゃないですか。

『ふらら一人でできませんっ』、ゲストです。これ、出張だそうですね。『漫画アクション』に掲載されてるのかな? コミュニケーション能力0のふららちゃんを愛でるコメディなんですって。雑貨屋さんにいこうと、ショッピングモールにきたふたり。けれど、ふららがいうことを聞かない。それまで、ずっとしがみついていたのに、スイーツのお店を見付けたらもう釘付け。そこから動こうとしない。静止もきかず入店。注文もしてないのにイチゴでチョコフォンデュ。もう注文するしかなくなるってわけですよ。これ、スイーツバイキングなのかな? ケーキもろもろとりにいかないといけないんだけど、人混みが苦手、とりにいけない、というので、ふららはなにもとってこれず、友達のとってきたものをガメるんですね。この内弁慶そのものといった彼女の行動、台詞なしでね、妙な効果音でもっていろいろ表されるふたりのやりとり。このおかしさ、はまる人にはすごく働きかけそうですよね。

  • 『まんがタウン』第16巻第7号(2015年7月号)

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