『まんがタイムファミリー』2012年5月号、昨日の続きです。
『めがねのキミと博物館』、新登場人物っぽいですね。風乃町役場からきたお姉さん。緊張感のある、そんな人、ちょっと固い印象。町の資料室担当、楠実さん。資料室を愛しているんですね。ところが、職場では資料室の意義が理解されていなくって、ああ、こういう状況はすごく悲しいですよね。私は以前、大学の図書館に勤めていたことがあったのですが、なんでかしらんけど大学当局からは不当といっていいくらいに軽んじられていた施設でして、ああ、だから博物館があったら資料室いらないだろうなんていわれた楠実さんの気持ち、あんなに頑なになってしまって! よくわかるように思うんです。しかし、それにしても不思議な博物館ですよ。突然霧が出てくる。楠実さんは冷静であろうとするんだけど、けどこの博物館の不思議さ、これには勝てなかったようで、ついでに香坂さんにも陥落。いや、いい関係になりそうな予感ですよ。安心したところに、自分の仕事を認めてもらえた、それがよかったんでしょうね。ああ、ふたり仲良くなったらきっと面白そう。そう思いました。
『あきほ必笑宣言!』、いいですね。面白いです。幸ちゃんを笑わせれば遊んでもらえる、そう思い込んでるあきほの、なんとかして笑わせよう、突然ヒゲダンス踊り出したりとか、そういうところが可愛くて、なんだかいじらしいですよね。勘違いなんですけど、でもそれだけ一生懸命なんだろうなあって思うんですね。幸ちゃんがらみの勘違いは他にもあって、学校でも屈指の美少女で通っているというのに、自分にその自覚がない。自分をブスだと思っている。ラブレターがきても、からかわれてると思っている。で、気持ちは常に幸ちゃん、森幸平に向かってるんですね。そのせいで、ふたりはつきあってると思われて、男子からのやっかみあり、女子の策略あり、こういうのいいですね。決して嫌がらせとかじゃないのがいいですよ。で、こうした思惑描かれるから、あきほの素直さ、よろこんでーっ! すごく効くのだと思います。面白いです。どんどん面白くなってきています。
『B級カメラっ娘』、ゲストです。でもお馴染み感がしますね。真田ひかり、カメラマンをしているんですが、仕事がない、お金がないという人。報道カメラマンを目指しながらも、撮ってる写真はあんまりそういう感じがしない。ちょっとナンセンスなコメディであります。けど、ナンセンスといいながらも、ひかりがちゃんとカメラマンとして活躍してる場面が描かれるの、これがいいなあって思うんですね。目標は遠くて、いまだ不遇だけど、撮るとなったらちゃんとした結果を出しますよ。いつもどことなく抜けている、あるいはだらしない? あぶなっかしい? そんな風でさえあるのに、けれどさすがと思わせる写真を撮ってみせる。かっこいいなあって思うんですね。
『Cafe天井桟敷の人々』、新人まんが展掲載作です。商店街にある古いカフェ「天井桟敷」。疲れた社会人の憩いの場、っていうんですが、なんだろう、絵にも話にも優しげな雰囲気があって、いいですね。ちょっと昔風? 懐かしさ感じさせるような作風ではありますが、こういうのは古いというよりオーソドックスといいたい。安心して読める、そんな感じが嬉しいです。で、かと思えばコーヒーにアイスクリームを入れちゃいました! って、マスターお茶目な人だな。で、それがアフォガードという名前でもう出ているとか、そのテンションの落差、それがおかしくて、落ち着きの中におかしみ、そういうのが感じられるのがとてもよいと思いました。
- 『まんがタイムファミリー』第30巻第5号(2012年5月号)
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