『まんがタイム』2010年7月号、発売です。表紙は、まさに時事ネタ、ワールドカップでありますね。日本代表の青いユニフォーム、ボールを蹴ろうとしてしくじる課長の表紙であります。
『愛は時給を救う』、ゲストです。バイトものといったらいいでしょうか。せっかく有り付けた仕事なのに、出勤初日で倒産。よって、バイトで食い繋ぐしかなくなったという、世相反映してとでもいいますか、不況の続く昨今、なんだか切なくなるスタートです。でもって、この主人公、室咲智也、彼がもうどうしようもなくってですね、これ、読者のストレス度合いによって評価がまるっきり違ってきそうな主人公ですよ。ゆとりがあれば、もうどうしようもない駄目坊主だなあ、と思って許せるかも知れない。けど、疲れたり、余裕なくしてたりしたら、いいかげんにせえよ、となる。どういう感想抱かれましたか? 私は今のところ保留気味。駄目で非力で不器用で、けど最後の書店での状況、駄目なりに頑張ってる、頑張りが結果出してる。ちょっと前向きの様子見せられて、こうしたエピソードが増えてくときっとよさそうだぞ。そんな感じであるのです。
『ぼくんちのアイドルひろみちゃん』。ああ、もう、なんか懐しい。けど、まさか10年後でくるとは思ってもいませんでした。しかし、どれくらいぶりなんでしょうね。久しぶりに読んでみて、懐かしいだけでなく、悪くないじゃん、面白い、そう思わせてくれたのはさすがです。あの頃のノリがしっかりと再生されて、あのころの雰囲気も変わることなく、そして実際内容もあの頃と同じことを描いてみせましたという。これはサービスですね。以前の人間関係を即座に思い出せるほどに読み込んでいなかった、それこそ最末期の読者である私ですが、ひろみちゃんとおやじ、それからお母さんは覚えていて、いや、本当に懐かしかっただけでなく、今も生きていると思える出来、見事でした。
『マチルダ! — 異文化交流記』、お姉ちゃん登場!? と思ったら、従姉のお姉さんでした。あやに似てる。けどちょっと凛々しい。鷹揚で豪快でちょっと気まま? でも魅力的。こういうお姉さんは大好きです。今回は顔見せといった雰囲気、次号で活躍ってところでしょうか。いや、あんまり活躍とかしそうな気はしません。でも、そういうところ、すごく楽しませてくれそうです。
『みそララ』、私はいいたい。米原梨絵さん、無駄のないすらりとしたスタイル、そのシルエットが素敵なんじゃないですか。気に病むことなどないのです。それが素敵なのです。それが美しいのですよ。けど、この漫画の中でそうしたことをいいそうなのって棚橋兄くらいしかいなさそうなもんだから、どうも微妙な結果になりそうな感じで心配です。ああ、そうそう、麦田さんとカジさん、うまいこと仲直りできたようでなによりでした。で、いい雰囲気になったりするのかな? と思ったら、ちっともそういう風ではないというのがらしくてよかったです。
『給湯室の遠吠え』、結婚式の情景描いて、いや、しかし面白かったです。ヒロインまちこよりも、先輩赤羽さんが素晴しかった。苦労性の先輩。なんか酷い目にあってるっぽい先輩。あの、食べます!!
は最高でした。そして最後のまちこの失敗。引出物嬉しくて仕方なかった? 我慢できなくて、落ち着きなく確認しようとして失敗してって、この人は本当に子供なんだなって。でも、それでショックうけてるところ、なんだか妙に気持ちがわかって、気の毒で、そして面白かったのでした。
- 『まんがタイム』第30巻第7号(2010年7月号)
引用
- カイガトモコ「給湯室の遠吠え」,『まんがタイム』第30巻第7号(2010年7月号),183頁。
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