2010年6月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2010年7月号

『まんがタイムきらら』2010年7月号、発売されました。表紙は『けいおん!』。唯と紬なのですが、これは寝そべってるのかな? 手を額にやっている唯、その表情も含めてなんだかよいなと思ったのですが、それはもしかしたら着ている服がモノトーンだったからかも知れません。いや、どうだろう? 紬お嬢様も御召物含め、とても素敵でいらっしゃいます。わかりやすい表紙、嫌いじゃないなあ。つまり好きってことですね。

けいおん!』、大晦日は勉強会の風景であります。なんと、唯がギターを封印するっていうのですが、おおお、ハードケースだ。はじめて出たんじゃないだろうか。しかし、唯って人はすっかりギタージャンキーだな。常に身体にギターがくっついてるっていうのは、うまくなるための必須の要素だなんていいますけど、だとしたら本当に唯はナチュラル・ボーン・ギタリストとしての資質がある、ってことなのかも知れません。

さて、今回の漫画としての見どころは、澪の顔真似してる唯だったりするかも知れません。他にも、唯の危機に駆け付ける梓とか、やっぱり寂しい澪とか、くすりと笑わせてくれるところあって、こういう日常のやりとりに見えてくる個々の個性、感性、それがいいのだなあと思わされます。しかし、梓のうわーんっての、素晴しいな。それと、律っちゃんはこのままだとイチローだと思う。

ゆゆ式』、相川さんをめぐる気持ちの揺れ動き。これはちょっとよかったなと。相川さんが唯と仲良くしてるのが気にくわない? もやもやしてる感じの岡野さん、なかなかよくてですね、でもってだんだんに評価ができあがっていく過程、これもいいなあって。友達同士の小さなグループが、別のグループにコンタクトして、そして友人の輪が広がっていくといった様子、いいよなあ、なんて思ったんですね。そして長谷川、自分から指つっこんで人の服で拭く。ひどい! でも、これに似たようなことは私もやります。いや、口にはさすがに突っ込みませんけど。

一応覚書。相川さんは千穂、岡野さんは佳、長谷川さんは、ええとわかんない。あと、いろはすは水なのか。まったく、全然、知りませんでした。

『少女公団アパートメント』、とてもいい感じ。可愛さに憧れるなつみ。普段はボーイッシュにさっぱりとしているけれど、ワンピース着れば華やかに可愛くなって、でもって、もう着慣れないものだから……。今回の被害は、お姉ちゃんのワンピースにお父さんのお酒であるわけか。落とすならアルコールが正解? しかしやるほどに酷くなるっていう、それでもって追い詰められて表情も暗くなる。その様子が可愛いじゃんかって思って、しかしお姉ちゃん、うわてであるなあ。別に保存用(?)があるのなら、汚しちゃったのはお直しして不断着が正解でしょうか。なつみちゃんにあげてあげて欲しいなあ、なんて思ったりなんかしましたよ。

『わたしのおすすめ』、面白かったです。俺の嫁部、転じて俺が嫁部。先月、先生はわざと気付いてないふりしてるのか、なんていってましたが、どうも違うみたいですね。本当に気付いていないんだ。でもって、エプロン装着。そうか、できないのは杏だけなのか。チャーハン作る過程のやりとり面白く、なかでもフライ返しに対するつっこみが冷静で端的で素敵。でもってできちゃう先生。評価どんどん上がる先生。杏が可愛いなあ。クールな朴念仁、先生の存在が効いていて、とてもよいと思います。とても楽しかった。

『Clover Bear』、メイド科についてのバックグラウンドが結構しっかりしているというところ、結構気にいっています。授業料が免除されることをもって入学してきた生徒はほとんど素人であるとか、そうかと思えばお嬢様が自分づきのメイドを伴って入学してくるケースもあるとか、ちょっと不思議な制度、フィクションらしい要素であるのですけれど、こうしたバックグラウンドが説明されることで、妙にらしい、しっくりとくるものになってるんですね。

でもって、今回のテーマはハイソサイエティと庶民、いやもっとはっきりと貧乏人っていうべき? その差であるのでしょうか。ものすごい高級食器やぬいぐるみも、奏様におかれましては普通の日用品。けど、めめにおいてはそうではない。……、私はめめ派だな。断然めめに共感示して、ああ私は貧ぼ、庶民であるのだなあと実感しましたよ。というか、古傷をえぐられるような思いだ。しかし、ベアを守るために、めめのとった行動とか、プライドかなぐり捨ててとかね、非常に面白かった。素晴しい機転でありますよ、もう、ほんとにもう。奏様のおっしゃることが正論ならば、それを否定せず、別の価値観に訴えるという、そうした発想がよかったです。

絵が可愛いのはよい。ベースとなる設定がしっかりしてるのもいい。それでもって、登場人物の行動の向こうに、その人の意図や気持ちがちゃんと描かれてるというのもいい。絵だけ見れば、ふわふわぽわぽわと思えるけれど、実は意外と骨太な作風? これは実によい。読むほどによくなるかも知れないなって思ったゲスト第3回目でありました。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第7号(2010年7月号)

0 件のコメント: