『まんがタイムきららフォワード』2010年8月号、おとついの続きです。
『少女素数』は、前回、クラスでの一悶着、それを引き摺ったあんずが学校いかなくなってしまって、という、ちょっとアンニュイな雰囲気がしっとりとして感じられる話でありました。あんずの状況、それは言葉少なめに、ただ淡々と描写されて、けれどその行動からあんずの心情、もやもやとした気持ちのたまって持て余してしまっているといった様子が見てとれる、さすがであるなと思ったのでした。最大の見せ場は、黒猫との交流、あれだと思うのですが、ほかにも堀切さん、この人とても魅力的で、さばさばとしていい感じ、かっこいい娘さんだなと思うわけです。彼女との交流、それがその後どんな変化をもたらすのか、これから歩んでいくその道のり、どうなるものか。いや、ほんと、ただただ見守りたくなる、そんな気がするのですね。
『執事少女とお嬢様』、執事テーマの漫画で執事喫茶扱って、しかし執事喫茶、普通にいい店じゃありませんか。時給執事と馬鹿にするでなく、サービスをきちんと提供してくれる、そんな店として描いて、そして半人前執事とのコントラストをコメディ色強めながらもきっちり出して、それでいい話に持ち込んだ、と思ったら、ちっともそうじゃないっていうね。あのラスト、下剋上喫茶には、もうしわけない、笑わないという選択はありませんでした。いや、笑いますって。鮮やかでした。面白かったです。
- 『まんがタイムきららフォワード』第4巻第8号(2010年8月号)
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