『まんがタイムファミリー』2010年8月号、昨日の続きです。昨日は新しいのをとりあげたけれど、今日は古い — 、っていうのとは違うなあ。やっぱり新しいと思うんですね。ここ数ヶ月といっていいのかな、もしかしたら年単位で数えた方がいいのかも知れないけれど、ここ最近始まったものが多い、そんな印象があるんですね。で、それらがしっかりと定着してきてるかな、なんて風に思える感じになっています。
『ひなたフェードイン!』、たいへん気にいっています。扉絵のちょっと笑みうかべているひなたとちょっとこわばったみのり、対照的でとてもいい雰囲気です。黒髪、ショート、色付き服、ひなたと、髪が白、ロング、服も白のみのり、このコントラストも効果的。やわらいで可愛いひなた、かっちりと凛々しく美しいみのり、とてもよいです。
でもってこのコントラストは本編においても健在で、感情、表情もよく動くひなたと、なんだかどっしりとして動じないみのり。でも、そのみのり、微笑みだけで多くの男を虜にするって、どんななんだ。直接に描かれないことで、より一層の効果ですよ。色気華やぎとは距離を置いているかのような彼女であるけれど、でもそんなクールさが魅力であるなと、でもってひなたとのコントラスト。みのりもいいけど、ひなたも魅力的な娘であるな、そんなこと思わされるエピソードでした。
『教師諸君!!』は、やっぱりかわらず先生が学校をエンジョイしている漫画。今回は家庭菜園、いや屋上園芸なのか。しかし、屋上緑化、壁面緑化という、昨今注目されている活動ちょっと取り上げたように見せて、けれど実際には自分たちの趣味興味もろもろを満足させようとしているというのが丸わかりで、その自分の好きなことに全力、という感覚。最高です。
そして、本格石窯の復元。料理のためには当時の窯から作るっていう、古代、歴史好きの本懐なんでしょうなあ。しかし当時の道具で当時の製法、こうしてできあがる昔の食事の復元は、歴史を知識だけでなく体験として知るということでもありますよ。西名先生、いい仕事されてる、本当にそう思いますよ。というか、私も食べてみたい。
『美大道』、美術はお金がかかります。道具、消耗品が多いしね。いやほんと大変らしい。で、授業料も自己負担。ろくでなしに見えた先輩が実は苦学生ということ判明して、うわあ、これはちょっと評価アップかも。それでもって制服の可愛い喫茶店。照れる吉野さん。どえらい可愛い。でもって、やっぱりいっぱいいっぱいになる彩。素晴しい。私、この漫画のヒロインの、わけわかんなくなって、わけわかんない行動しちゃうっていう、このパターンが最高に気にいってるみたいです。「なかったことに」とか、もうものすごく面白かった。しかし、彼女らの頑張ってる感。もちろん美術のもろもろ頑張ってるんだけど、その周辺、今回はバイトですね、お金を得るってことですね、仕事をするということを知ってという、その一コマがよかったなあ。なんて思うのでした。
『よめヨメかなたさん』、平成のかなたさんの主婦生活。友達と会って話して、そのギャップ。そうかあ、かなたさんはちょっと寂しいのかもな。主婦として頑張っている。けれど、孤独の時間が寂しい。そうした描写の後に、学校にまた通いたいとの思い描かれて、ああ素晴しい。この決然とした表情、きっぱりと思い切った健やかさが見えて、すごく魅力的。学校というものは、通っている時にはわずらわしいものだけれど、離れてみると時に戻りたく思うところ。勉強もそう。学びたい、学校生活を送りたい。その思いがひしひしと伝わる最後のコマ、とてもよかったと思います。
ということは、この漫画、またひとつの柱ができるのでしょうか。主婦で学生。学ぶということをわかった今、再び学ぼうというかなたさん。それはきっと面白いぞという気持ちがしています。
まだ書きたい思いはあるけど、エネルギーが切れてしまったので、ここで終了。でも最後にひとことだけ。うめ実さん、最高だ!
- 『まんがタイムファミリー』第28巻第8号(2010年8月号)
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