2009年12月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2010年1月号

『まんがタイムきらら』2010年1月号が発売です。表紙は『けいおん!』。サンタコスチュームの唯、紬であります。でもって、この紬の笑顔。実に原作らしい表情だと私は思っておるのですが、独特の柔らかさのあるタッチ、これがよいのですね。クラッカーを鳴らす唯、耳を押さえる紬。なかなかに微笑ましさを感じさせるふたりの様子、とてもいい感じです。

さて『けいおん!』本編は、気の抜けた梓、変わらぬ部室の風景、そして進路の話でした。まさか、ここでこんな展開になるとは思ってませんでした。いやね、みんなで一緒の学校いこうねっていうのは、高校受験あたりならあるけど、大学ではあんまりないような気がして、進路は違ってしまったけど、高校時代の友達はずっと仲よし、みたいなことになるものだと思っていたから、本当に意外でした。これから受験シーズンまで、勉強合宿みたいな流れになるのかな? なんか、唯のスペシャルな能力が発揮されそうな予感がして、そいつはちょっと楽しみです。

三者三葉』、桜はクッキングアイドルでも目指してるのでしょうか。夢見がちな桜に、励ましているようで現実をすり込んでいる薗部さん。まあ、薗部さんのいうことが実際だと思うんですよ。夢や目標をだんだん身の丈にあったものに変えていく、それが人生というものなら、今の薗部さんは成功者だなって思います。というか、人としては問題ありだけど、生活して生きていくことに関しては、この人すごくちゃんとしてるような気もします。

『まいにちアップデート』、ゲスト3回目です。Blogにイラスト公開して、なんだか世界が広がっていく志信。すごくいいなって思います。ちょっとした言葉が嬉しい。それはBlogに残されたコメントであったり、あるいは知らず認めてくれた兄からの評価だったり。自分の作ったものが誰かに認められる、その喜びが次の制作を後押しするという流れが、瑞々しくて素敵です。素朴ながらも、なんだか胸に伝わるあたたかみがある。こういうの大好きです。

うらバン!』がゲストで登場です。楽器を持って帰るという話。いや、チューバは大変でしょう。ゆみが楽器に名前をつけていたり、それからご両親登場したり。しかし、お父さん、えらい御年だな。しかもなんだかインテリ風。大学の先生とかなのかな。娘大好きな感じがとてもいい。そして、自宅で楽器を吹く。これ、意外に難易度が高いんですよね。近所迷惑にもなるでしょう。だから、本当に環境に恵まれないとできません。ボーボーって、家族もだけど、周囲の人もなんだろうって思ったんじゃないかと思うと、なんだか笑えてきます。

PONG PONG PONG!』、祐太がなんだかうまくいっているようです。なのに、なんでかいらついているリコ。寂しがっているのか、真由にしがみついている様子、なんじゃ、えらいこといじらしい。で、真由もイライラ。徹頭徹尾シビアな高坂先輩。そしてあわれな祐太。もう、一筋縄ではいかない感じが最高で、そうした上がり下がりの端々に必死の様子が描かれる。もう面白いなあ。やっぱり、この漫画、大好きです。

『天狗ちゃんと、あととり娘』、ゲスト3回目です。天狗の娘の神通力。そして烏を使役するなど、こういった展開、これまでのひよ様とは打って変わって積極的で、なかなかによかったです。でもって、烏がものすごく紳士的。さすがに天狗だけあって、偉いのだなと思わせるところもいい。烏の行列など、絵的にも面白さがあふれていて、なんだか読んでいてとても楽しい回でありました。

『涼宿チェックイン!』、ゲスト3回目です。これは続くとしたら、チカゲの成長ものとしての色が強くなるのかな、と思わせた回です。もちろん、この漫画のヒロインはアカリでリンネであるわけで、それぞれのキャラクターがわかってきてから、面白さも増してきたと感じています。続けば割と好きになって読んでいきそうと思っています。

『ハッピーホームベーカリー』、これもゲスト3回目です。パン職人として頑張りたい娘の話。その努力の過程が描かれているところ、なかなかによいと思っています。教えを乞うて、チャレンジを繰り返して、それでちょっとずつうまくなっていく。思わぬライバル出現というのが落ちになったけど、この落ち、展開にうまく膨らみをあたえそうで、そういうところもよいなと思いました。

『ねこきっさ』、面白かった。あのサンダークロウズ、いやファイヤークロウズか、あれ実は本物っていう落ちなのかと思っていたから、意外なラストにすっかりやられてしまいました。いい話じゃないか! あの正体だからこそのあの必殺技、あれが大きなヒントになってたのに気付かなかったというのが、私の読みの浅さを露呈させて、でもほんと、いい話でした。なんのかんのいって、仲がいいっていうところ、そしてファンタジーがほのかに香る、そうしたところもよかったです。

メロ3』は木ノ子のダイエット。脂肪が減ったら寒いというのは本当です。もう、私も、毎日寒くて寒くて、木ノ子ほどじゃないけど、着脹れ傾向にあります。で、脂肪って多すぎても駄目だけれど、少なすぎても駄目なんですってね。なんか寿命に影響するとか聞いたことがあるよ! やばいよ! でもって、本編はスーパー銭湯編に突入するのですが、その直前に差し挟まれるポン太のコメントがよかったです。

『脳内彼女のいる生活』、ゲストです。やっぱりこれ面白いです。マスターの前田よりも、脳内彼女霞子の方が優位的だったり、しかもかなり無茶を効かせられたりするようだっていうね、そういう凶悪さが素晴しいです。意外に嫉妬深いかも知れない霞子。朗らかだけど、めちゃくちゃ怖いな。脳内彼女も善し悪しです。でもって、前田に対する周囲の評価。あんまり芳しくないのが、さらに悪くなる、素敵。ほんと、最初の振りから落ちまで面白いです。

My Private D☆V。 『○本の住人』のkashmirです。イラストとして完結している中に、フェティシズムが濃厚に香るというスタイル。これ、面白いなあ。足に見える表情、それは確かにフェティッシュであると思います。で、ちゃんと落ちまであるっていうの。中央ののりこも可愛いくて、これはとてもよいものでした。

  • 『まんがタイムきらら』第8巻第1号(2010年1月号)

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