2009年12月20日日曜日

スティーヴ・ライヒ:6台のピアノ,テリー・ライリー:インC

昨日、吹奏楽のイベントへの参加を申し込みしようと、楽器店に繰り出したのですが、エスカレータで階を登る途中、あ、そういえば欲しいアルバムがあったなと、クラシックのフロアでちょっと足をとめたのでした。欲しいものは、NAXOSが出したバーンスタインの『ミサ』だったのですが、こいつを見付けるのにちょいと時間かかってしまいました。店内うろうろしてたのですが、そうしたら前から興味のあったもの見付けたり、あるいは懐かしいもの見付けたりで、ええ、すごく懐かしいの見付けたのです。それは、スティーブ・ライヒの『6台のピアノ』。そして、テリー・ライリーの『インC』であります。

ミニマル・ミュージックの古典というか、基本的なナンバーというか、とにかくミニマル入門ならこいつを聴いといたらいいんじゃない? みたいにいわれていたアルバムです。もちろん、私も聴きました。けど、聴いたのは図書館で、買ってはいなかった。だもんだから、買っといてもよかったなって後から思ったりしましてね、けどあえてわざわざ探して買うこともないだろうと思って放置していたら、たまたま偶然目の前に懐かしのアルバムが! ああ、ついでだから買っとこう。値段も安くなってるし。といった軽いノリで買って帰ったのでした。

帰ってから調べると、なんと、昔の盤って廃盤しちゃったのか、プレミアついてたりするんですかね。そいつはとても意外で、正直こいつの中古に一万円近くも払う気持ちにはなれねえなあ。といったわけで、TOWER RECORDSさんありがとう。どうも、このアルバム、TOWER RECORDSの企画によって再リリースされたみたいなんですね。ほんと、ありがたいことです。

ミニマル・ミュージックってなにかといいますと、短かいフレーズ、ミニマルな音楽の単位を、何度も何度も繰り返して演奏される音楽です。これ、説明だけ聞くと、なんか退屈なんじゃないか、つまらないんじゃないかって気がしてきますけど、実際の演奏を聴いてみるとですね、なかなかに面白いものなんですよ。単純なフレーズが繰り返されていくことで、重なり、ぶつかり、そしてずれ、揺らぎながら、音楽を織り成していくのですね。しかも、このように演奏しなさいという決まりがわざと緩められていることもしばしばあって、だから演奏されるごとに、現れる音楽は違ってくる。そんな性質も面白い。その場、その時に成立したものがすべて。偶然の重なりが作る響きやリズム、現れ変容していく音をただただ聴く、体験するのが楽しいといった類の音楽なのであります。あれこれ考えて聴くんじゃなくて、もう鳴り響きに身をまかせちまうのがいいよ、って音楽なのですね。

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