2009年7月4日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2009年8月号

本日、『まんがタイムジャンボ』発売です。2009年8月号。いよいよ夏といった感じの表紙であります。まあ、ありていにいいますと水着ですが、しかしこういうの本当に縁がない。水着なんて、メディア以外で見たのいつが最後だろう。夏といっても、プールやら海やらにいかない私には、水着という文化がそもそもないんですね。というか、中学の時にいったプールが最後か? かくも季節感というものから外れている私にとって、水着というのは、夏という季節をアピールするための記号でしかなくなっている模様です。というか、そもそも水着とか好きじゃないからなあ。うん、ドレス派なんだ。

『天使な小悪魔』、なんかつらい話だぞ、おい。なんというのか、共感性がすごいというか、心の水が涸れてしまった状態、生きるってのはなんでこんなに嫌なことなんだろう、わずらわしいんだろうって思ったりする瞬間はあるもんなあ。そんな時には、めぐの正論がつらい。自分だけの癒しの時間かあ。自分もなにか趣味をみつけよう。

『ダブルパティシエール』はニー本が製菓学校の体験入学に参加して、しかし、これは最初からの予定だったんだろうか。この人がパティシエールになるからこそダブルパティシエールなんだろうと思うんだけど、だからこういう展開があっても不思議ではないんだけど、でもここにいたるまでにえらい時間がかかったなあって感じがしています。宮本先生が出てきたのはちょっと嬉しいけど、こうした昔のなじみが主みたいに思うようになったら、さすがにニー本がかわいそう。

ボクの社長サマ』、ビル建て直したんじゃなかったのか。ところで、昨日テレビでエヴァンゲリオンの映画やってたけど、あの地中から伸びてくるビル群見て、あ、羽衣商事だ! と思ってしまって、いや、もう、なんだろうなあ。そういえば、はじめてあれを見たときは、『エリアル』思い出したもんだったっけ。話を戻して、こういう変なギミックを軸に、どたばた大騒ぎする展開、実にあろひろしらしいと思って、とてもいい感じです。焼き肉、夕立を伏線に、鰻重から水没に決着させる、ああいう動かしかたはすごく面白かったです。

ただいま勉強中』、オカルト研の会長は、どうもオカルトを信じちゃいないようだって感じでありましたけれど、実際多分、百物語のうんぬんも信じてないだろうなあ。イスのからくり、あれはよかった。ポジティブな意味合いも、それからネガティブというか現状も、どちらもこの人らしくていいと思いました。なんか、本気だかどうなんだかわからない、つかみどころのなさそうなところ、それがいいみたいです。

『笑って!外村さん』、見覚えがあると思ったら、第3回まんがタイム新人4コマまんが大賞の人ですね。中学のころの話、そんなことないのに外見で損してるタイプの女の子がいました。背が高くて、ちょっと派手な顔付きで、それで髪が赤くて、けどそれは天然で赤いのね。話してみると、ぜんぜんすれてない、それどころか誰よりも素直で素朴な、可愛い感じの女の子だったんだけど、私がそのことに気付いたのは卒業間近のころで、外村さん見て、その人のこと思い出しました。

なのはなフラワーズ』、しんみりとさせる話でした。恋愛色の強い漫画だけど、それだけではない、豊かに感情を描いて心地よいと感じさせる、そんな漫画だと思います。あえて言葉にしないで、あえて明確な決着もさせないで、それなのによいと思える、いや、だからこそか。いい話でした。語りすぎないところもよかったと思います。

ごちゃまぜMy Sister』は、もてもて兄妹の話、ってな感じになっていて、妹べったりであれだけれど人気のある36番は、小まめに気付いて動ける、しかもわりとちゃんとした人というキャラクターがしっかり把握されてるからなんでしょうか。体育はともかく、勉強なんかで頼りになるっていうのもポイント高いのか。しかし、優の可愛いこと。こうした多方面への気遣いと、それがどうやらむくわれないっていうところ、それがあの兄貴の魅力のように思います。

『あいにゆこう』、郡上にばれてしまったアル。けど、まあなんとか収束して、そして中居さん先生サイドでは、アルの前身というか出自というかが語られはじめていて、雰囲気とかは好きだから、この感じをたもったまま、わりとお気楽な感じで進んでいっていただけるとありがたいなあ、なんて思っています。というか、アルがかわいいなあ。

『手のり魔王』、なんだか最近、というか結構前からだけど、面白いんだ。魔王は見掛け倒しというのが基本になってきてるし、っていうか最初からか。ともあれ、この人(?)のこうした口ばっかりなところが、いい感じにまわって、面白くなってきてると。それから、普通に酷い目にあわされていますっていうところ、けどそれでもなんでか知らんけど耐えてるところ、なんかよいなって。当然、そうした面白さに加えて、美由と仲のよいところ、それが見えるところ、それがいいんだろうなって思います。

『子うさぎ月暦』、夏の女性美は! サマードレスの袖ぐりに有り!! そう、水着とかじゃないんだ。ドレスがいいんだ! ところで、あのカメハメハ大王って、パズズじゃないか。ファンタスティックだわ。「万能の科学」における、ふたりの結論。やっぱり本物がいいんだろうな。どんなに素晴しい仮想が得られたとしても、本当に素晴しいものには敵わないんだろうな。まあ、素晴しくない現実に比べたら、よりましな仮想の方が百倍いいよななんて思ってしまう私のようなのは論外としてもさ。ナントカの漫画は、シニカルな笑いの向こうに、未知や不思議、自然や科学に対するロマンがあふれている。そのロマンが時に、ぐっと前に押し出されてくる。それがすごくいいと思うんです。

あおいちゃんとヤマトくん』は、あいかわらず酷い妹かえでが魅力的。いや、兄貴に対しては酷くない。教授に対してが酷い。そのギャップがたまらんなあと思う。心のメモリーまで焼却って、いかすね! ところで、一番可愛いのは香澄さんだと思う。『先生はお兄ちゃん。』は兄貴と神奈先生の恋愛方面が強く押し出されるようになって、この流れ、きっと人気あるんだろうなあ。自分は初期の、ぴょこたん前にしてパニック状態になっている妹が好きでした、なんていったら駄目なのかな? いや、兄貴は神奈先生とつきあえばいいと思うよ、とはいうけれど、そうはならないかもと思わせるくらいの距離感がよいと思うから、なかなかにコメントしにくく思います。結局なんでもいいんじゃないかって思ったりね。

『ますたぁDOG』は、おまわりさん、いなくなるのか。唐突の誘いに勘違いする勇は、充分に女の子だったと思います。でも、女の子は女の子女の子した人よりも、こういうさっぱりとボーイッシュなほうがいいと思うんだ。まあ、あとでこの感想ひっくり返しますけど。『ちょー!えど幕末伝』、池田屋事件がきましたよ。なんだか適当で、すごく平和な感じの池田屋事件。結構凄惨な現場を、こうしてほのぼのと描く、そうした持ち味がいいなと思って、屯所に帰って落ち込む副長とかですね、すごくいいです。

乙姫各駅散歩』、完結! 地上では四ヶ月たってた! そして乙姫も戻ってきて、以前のとおり、ではあるけれど、以前のままではないっていう、そうしたちょっとした変化がいいと、そんな風に思います。大きな物語ではなかったけれど、それが江太という男の子にはよくあっていた。ふたりの物語、そんな感じがする、その身のそばにあると思えるような近しさがとてもよいと思いました。

気分は上々』、第2巻とな! 今回は、仕事をする人たちからちょっと離れて、精一杯遊ぶ人たちの話でありました。仕事をすれば優秀と感じさせ、けれど遊びも忘れちゃいないぜっていう、仕事も遊びもどちらにも頑張る、そんな兄さんたちの姿がよい、そう思える回でした。2巻では、こうした部分、それから妹たち含めた家族の話、そういうのがたくさんでたらいいなと思います。

ひかるファンファーレ』、炎天下で海辺って楽器には最悪。でも、部活ならしかたない。私も砂塵吹き荒れる炎天下のグラウンドで吹いたりしたもの。今じゃ絶対嫌です。あの、アンコールの仕組み、たしかに新一年生など、舞台にのらないメンバーは、客席でサクラだったなあ。そういったことも懐しい。面白さに懐しさ、いろんなよさがいりまじった楽しさです。

『ぼくらは魔法が使えない』、大切なのは尻らしい。『俺の部屋にはウサギが居る』、今熱いのは美尻らしい。胸の時代は終わったのか。『ダマされて巫女』は、ミスター……。そういえば、前回だったかにもミスターって出てましたっけ。思ったよりも本格派だったじいさんと孫の式神戦とか、兄貴の由美ちゃん攻略だとか、見どころはいっぱいだけれども、やっぱり最高なのは清ちゃんのワーイ初体験♥だと思います。

『ふかふか』は、扉絵の、全然色気なんてないんだけど、というああいう感じが逆によいなと思います。大人っぽさに憧れてるんだけど、まだ大人にはなりきれてない、ってとこまで書いて、このふたり、高校生か。おおう、中学生かと思ってたよ。カレシだなんだいってるけれど、この罪のない感じってのがいいんです。

『なまけもの課長嶋さん』、安田弘之だ、意外! この人の漫画は結構好きなんだけど、これ、どうなるんだろう。今はなんともいえない。なんともいえないけど、まあ目次漫画だから、そんなに強烈なの押し出してはこないだろうなって思います。

そして、『ハッピーカムカム』。おとまり話。しかし、みずきの母の条件、なんかいいなあ。ちょっと、お母さん、好きになりそうです。いくつになっても、心は乙女なんだよ! お姉さま達に翻弄される弟がいい感じなんだけど、すぐに逃げてしまって、うう、残念。私はちえりが一番好きです! けど、みずきもとてもいいと思います。しかし、宿題をするはずが、そうは簡単に運ばない。お菓子食べて、花火見て、花火して、そうした普通のことがいいなと思える漫画です。それにさ、なにしてても女の子はやっぱりはなやかでいいね! って、ほら前言ひるがえした。はなやかでのびやかで、その時々にきらきらとした表情が見え隠れする、そうしたところがいいなって思って、うん、描かれるのは普通の風景でいいんだ。その普通で、けれど特別である瞬間っていうのが素敵なんだと思います。

  • 『まんがタイムジャンボ』第15巻第8号(2009年8月号)

引用

  • ナントカ「子うさぎ月暦」,『まんがタイムジャンボ』第15巻第8号(2009年8月号),122頁。
  • 真田ぽーりん「ダマされて巫女」,同前,182頁。

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