今日は七夕、いやその前にチューズデイ。そう、『毎週火曜はチューズデイ!』でありますよ。『まんがタイムオリジナル』に掲載されていた漫画。登場するのはネズミ、通称チューズ。このちっこくて、なにに対しても興味津々なやつらが、チーズ目当てに奔走してみたり、あるいはアグレッシブな遊びを開発する。そのやつらの暮らしぶりがいかにも楽しそうで、面白そうで、実際には猫に仲間をやられたりもする危険な暮らしみたいなんですが、それゆえでしょうか、妙にハイテンション。その勢いも手伝って、やたらめったら面白い漫画でありました。
忘れられないのは、2008年1月1日です。2008年子年の初日、1日は火曜日で、もうこれはチューズデイしかない。そう思って、わくわくしながら待っていたら、やっぱり漫画でもちゃんと意識していて、門松からあらわれて新年の挨拶。さらには、アメリカの大統領選挙で話題になったスーパー・チューズデイ。私はニュースでこれを見るたび、聞くたびに笑いそうになってしかたがなかったのですが、これもちゃんととりあげられて、いや、そうしたことも懐かしい。チューズデイはじまりの子年、それもスーパー・チューズデイのある年に掲載されていた『毎週火曜はチューズデイ!』。それはいかなるめぐりであろう。ちょっとしたミラクルを感じさせる、そんな漫画であるのです。
あ、そうだ。挨拶わすれてました。チューッす! こうした毎回の繰り返しがあり、そして思いもしなかった、というかあんまりチューズに関係しないようなネタもあり、それがぽんぽんとテンポよく展開される、それがよかったんだと思うんですね。ÖYSTERという人の、ちょっとひねった発想も、それからわりと直球の駄洒落みたいなものも、あの独特の四コマのテンポでやられれば、笑わずにはおられないって感じになって、そして気付けば扉絵のチーズとチューズを見るだけで楽しくなってしまうという塩梅であったのでした。
しかし、あの扉を見ていると、チーズが食べたくなって困ります。それが理由でもないのですが、今晩のご飯のともはチーズでした。サン・レミという名前? カマンベールとかブリーのような、白カビ系のチーズ。よく熟成して、ご飯にあって、おいしかったです。
あ、そうだ。後描きっていっていいんでしょうか。あの、絵本を思わせるようなイラストレーション、あれは素敵です。チューズたちの背後に広がる風景に、彼らの生きる土地の歴史も社会も風土さえも感じられるようなふくらみがあって、本当に素晴しいです。
- ÖYSTER『毎週火曜はチューズデイ!』(まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2009年。
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