2009年7月21日火曜日

放課後ティータイム

 買ってきました、『放課後ティータイム』。アニメ『けいおん!』の劇中歌ミニアルバムですね、買ってきましたよ。例によって、発売日は明日なんですが、いや、もう禁止事項とか考えないことにしました。っていうのもさすがにあれなんで、本とか雑誌に関しては守りますんで、勘弁してください。さてさて、CD買ってきまして、聴きまして、なんせこれが『カレーのちライス』の初お目見えです。どんななんだろうって期待して聴いて、いや、もう、こんな曲になったのか。しかし、どの曲にしても、正体不明なタイトル。どう考えても出落ちのようでしかなかったものを、こうしてしっかりしたものにしてしまう。プロってのはすごいなあ、心の底から思います。

しかし、『カレーのちライス』、これが面白くて、速いシャッフル・ビート、ヴァースが折り返したと思ったらランニング? 音が薄くなってただでさえ活きのいいベースがぐっと前に出てくるっていうね、それをキーボードが拾ってぐいぐい盛り上げにかかるっていうね、そういったアレンジの面白さがあるし、そして歌、まあこれもアレンジなんですが、あのOh... No No No No No Noに続くシャウト、カレーCHOPPILiライスTAPPULiがもう最高じゃんか。これ、LiveMixじゃどうなってんの!? 超前のめりで聴いたら、オー・ノー! シャウトはStudioMixだけなんだ! ちょっとがっかり、けど唯のNo Noがしっかり聴こえてきたから、それはそれでハッピーだったよ。

こうして、とりあえずの全曲聴きまして、一番好きとか、そういうのいえないのだけれども、『わたしの恋はホッチキス』とかね、LiveMixは#8「新歓!」Mixなんだそうですが、これ聴くと、ほら、アニメ第8話の舞台シーン思い出して、なんか胸にこみあげるものがあったりして、これは間違いなく映像や記憶の効果もあると思うんだ。あのね、講堂の薄暗がりから見上げるステージの光の中の4人ね、背伸びする梓ね、そして学校の風景、中庭、図書室、そうしたもろもろがなんかね、訴えるんですね。これ、なんていうの、人生のもう振り返ることしかできない時期の、もう遠巻きに眺めるほかない光景の、そういった特別な頃を思って泣きたくなってくる。そうした気持ちに、『ホッチキス』のギターのメロディがいやにマッチして、なおさら泣きたくなって、これは感傷だなあ。実際そうした場にあったら、逃げ出したくてしかたなくなる癖に。『けいおん!』アニメはこの上もなく楽しかったけれど、その楽しさに憧れながら、なにかないものねだりしているようで、ちょっと取り残された気持ちになってる。その寂しさに、『ホッチキス』はベストマッチですよ。もう、大好き。ひねくれてるなあ。自分でもそう思います。

最後にちょっとだけ『ふわふわ時間』、#12『軽音!』Mixの方。これ、あの最終回のライブでの、沈黙をやぶる紬のキーボード、あれがくるのかと思ってたら、ごめんね、ちょっとネタばれです、なかった! うわあ、がっかりだ! LiveMixはもちろんフルバージョンで収録されているんだけど、そこに重ねてあの演出があったら、もう涙腺崩壊ってな感じだったかも知れないじゃん。あの時のね、終わった、全部が終わった、そういった一瞬の気持ちの空白、やり遂げたかな、そうした思いに落ち着こうとするところに、私はまだ終わらせたくない、この時間がもっと続いて欲しいんです! 真っ直ぐ主張が飛び込んでくる。それがあのキーボードだったと思うんですよ。ムードメーカーではあったけれど、皆をひっぱっていくというよりむしろ他の誰かにのっかって動いてきた。そういう感じの強かった紬が、あそこまで強く主張せずにはいられなかった、その思いのほとばしりがぐっときたんです。だから、LiveMixにはあって欲しかったなあ、それこそ『ふわふわ時間』だけ10分オーバーとかでもよかった。というのもまたひとつのないものねだりというやつなのだと思います。

ところで、全般にワウが効いてて、ギターがすごいことになってます。なんか、大暴れって感じで、先生! なんだか楽しくなってきました! というわけで、来週はBlu-ray Discですね。あの、なんの予備知識もなく見た、あの感覚を取り戻せたらうれしいなあ。今はちょっと気張りすぎだと思う。そうした見方じゃなくて、もっとゆったりと、楽しんで見られたら嬉しいな。そんな風に思います。

CD

Blu-ray Disc

DVD

原作

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

引用

  • 稲葉エミ『カレーのちライス

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