今日は中国帰りの友人を、ちょっと打ち合わせに顔見せをかねて訪問しまして、そこで教えてもらったのが『射雕英雄伝』。今、中国で人気沸騰中のテレビドラマなのだそうです。日本語では『しゃちょうえいゆうでん』と読みまして、ちょうの字は本当は周に鳥と書くのですが、環境によっては出ないので雕を当てることが多いようです。
さて、このドラマが今日本でも放送されてまして、チャンネルNECOというケーブルテレビ局で、毎週金曜日の夜十一時からやってるのだそうです。で、件の友人はといいますと、中国ではまりにはまったこのドラマを日本で見られるなんてと、えらいこと喜んだとかそういう話だったのだそうです。
で、私もちょっとそのドラマをビデオでもって見せてもらったのですが、なんといいますか、とてつもなくダイナミックな話で仰天するような内容でした。話によりますと、登場人物ほぼ全員が武術の達人であって、複雑な人間関係に翻弄されながら成長する主人公郭靖の様を描いたものであるそう。けれど私の見た回は、子を亡くした悲しみやら怒りやらで白髪になった女が、自分の夫に復讐を遂げようと迫るという、なかなかハードな内容でありました。あ、もちろんその女も、夫(元皇帝で現在は出家)も武術の達人だそうです。
このドラマの元になっているのが、金庸の武侠小説『射雕英雄伝』でして、武侠小説 といえば日本における翻案もの『十三妹』とか『水滸伝』のダイジェストくらいしか知らない私がいうのもおこがましいのですが、基本的にスペクタクルと読者サービスでできている中国小説の例に漏れない、実にダイナミズムあふれる作のようですね。
チャンネルNECOに『射雕英雄伝』の特集ページがあるのですが、その人物相関図の壮観であることったらありませんよ。えらいたくさん出てくるし、しかも関係がややこしく込み入ってるし、とにかく登場人物をたくさん出して、その関係性からダイナミックな物語を生み出そうとする、そういう感じがひしひしと感じられるじゃありませんか。
で、その『射雕英雄伝』が日本語でも読めるのだそうです。全五巻というボリュームにも圧倒されますが、こうしたある種マニア向けになりかねないジャンルがちゃんと翻訳されているというのは、そのエンタテイメント性が評価されてのことなのでしょう。実は、このドラマを見せられた後に、本が出てるらしいのよ、読んだら、ってお勧めされてましてね、うん、実は面白そうかもとか思い始めています。
けど、この物語にはまだまだ続編もあるようで、そういったすべてに手を出そうとすれば全部で十冊を超えるのは必至か? ちょいと気軽に手を出すには大きすぎる、覚悟を決めて読み始めなければ危険そうな匂いがするんですね。
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