『まんがタイムきららMAX』2015年3月号、昨日の続きです。
『ご注文はうさぎですか?』、なんとも今回は独特な味わいでありますよ。夏の連休初日、ココアが皆を遊びに誘うんですが、チノに袖にされるのはいつものこととして、シャロとは気持ちのすれ違い、千夜は仕事、そしてリゼはというと明日の準備で忙しい。明日の準備? あの、リゼの家の呼び鈴、連打するココアがめちゃくちゃ面白かったです。リリリリンゴーン。青山さんが遊んでくれる? と思ったけど、編集さんにつかまって連行されていく。あのココアに化けた、いや化けられてなかったけど、青山さんが不思議可愛かったです。ココアがふてくされちゃうんですね。次の日、皆で遊びにいこう、泊まりがけで山にいこう、リゼの誘いというんですが、それでココアが怒っちゃって、もー、もーって、こんなココアも珍しいな! 自室に立て籠っちゃって、けど、決して本気で怒ってるわけじゃなくって、ちゃんと交渉に応じてくれる。そうかあ、ひとりずつもふもふかあ、悪くないですよ。ほんとは支度してたんですね。あのフル装備でばーんと出てくるココア、あの表情こそココアさんだ、そうした感じがみなぎっていて、そして皆でのアウトドア。ちょっと不安に思うチノをココアが支えてくれる? その状況は来月でありますね。これは楽しみでありますよ。
『軍師姫』、ほんと、これ、すごいですよ。正直なところ、よくわかってない、そんな気がしてるんですが、五月病をテーマに、独特のノリ、独特のテンポ、独特のテンションでもってぐいぐい引っ張っていってくれる。ほんと、当惑と混乱をともに読み進めていたんですよ。そうしたら、いきなりの流鏑馬バー。なんだこれはー! さらにラスト・オブ・モヒカンって、もう、どういう発想なのか、どういう連想なんでしょうか。身悶えするような思いのまま、突入するのは平家物語。すごいなこれ。しかもこれ、歴史的トピックをからめたネタというのか。もう、すごい。どういったものか、ええ、圧倒されてます。圧倒的なインパクトの濁流に押し流される思いで読んでいますよ。すごい。
『アイはぐ』、これ、本当に素晴しいな。実穂の問題。家族に内緒で外泊してしまった。その決着編なんですが、実穂のお母さんですよ、どんなに怖い人なんだろう。どれだけ実穂のこと束縛してるんだろう、そう思ってハラハラしてたら、いや、意外、なんだ、確かに頑なではあったかも知れないけど、いいお母さんじゃないですか。確かに厳しいんです。アイドル育成部についてもあんまり好意的じゃない。諸悪の根源ってことね!? それでヒーロー悪堕ちとかいっちゃってノリノリのひかりに結音。これはこれでエンジョイしてるって思ったらいいのかな? 完全にイベントになってますよね。けど、ここからの実穂とお母さんの対話がよかった。アイドル育成部について、ふざけてないってはっきりいう実穂。それを早月がフォローして、けれど次はお母さんのターン。将来の安定を考えると、今、やるべきことをやらないといけない。それを受けて、それはお母さんの夢で私の夢じゃない、またもはっきり自分の気持ちを言葉にする実穂。ここからがさらにいい。声優になりたいという実穂の気持ちお母さんは、ちゃんとわかってたんですね。だからこそ、娘の目指す世界を調べ、知ったからこそ反対していた。その反対する気持ちの中には、しっかり娘の実穂のことを大切に思う気持ちがあって、そしてその言葉を引き出したのはひかりであり、そしてその母の思いを実穂の今を大切にしたいという気持ちに昇華させたのは結音で、ほんと、アイドル育成部の皆が、それぞれに働きかけて、実穂の状況を動かした。ほんと、素晴しかったと思う。生きて、躍動する、そんなエピソードだったと思う。力強さに豊かな情感が乗って、お見事でした。
『ハナイロ』、気にいってますよ。衣替えして夏服になりました。というわけで、見せびらかしにいきましょう。外で勉強会をするのです。って、いち子さん、アグレッシブであります。茉乃花をはじめとして、ファーストフード店にきたことのない皆。いち子にころっと騙されてみたりして、入り口の人形は呪いをかけられた店長だし、うるみはうるみで、張らなくていい見栄を張って大失敗するしで、ほんと、この子のこういうところは見ていて本当に面白可愛らしい。座席の争奪とかね、ほんと、生真面目さがわざわいしている、そんな感じでいいんですよね。しかし、今回は、今回も? いち子が強烈で、なるほど3人の観察日記つけてるんだ。つけてるんだ……。また沙里のこと、その気持ちばっちり把握して、そして最後に駄目押しで茉乃花を騙してみる。鬼畜認定されてますね。ほんと、最後の最後までいち子のペースでありました。
『ホームメイドヒーローズ』、次回で終わっちゃうのかあ。いよいよ悪の組織も動き出して、そして正義のチームも全員揃って出撃だ、これからと思っていたのだけど、ほんと、残念ですよ。本編はさすがの面白さ。出し惜しみなしといったところなんでしょうか。これまでの経験から日曜日のそれも午後に出没する悪の組織に対抗すべく準備をして、そして出撃。それぞれの特質にあった技、そして必殺の武器。って、ほんとあぶないな、これ。やられた後に巨大化する怪人というお約束を踏まえてくるのは、さすがであります。ほんと、ここまで揃って、次回で終わりかあ。ほんと、ずっと、もっと読みたかったよ。そう思える展開に、ちょっと現実味、商店街の被害を怖れる悪の幹部とかさ、やっぱりにやりとさせる面白み残して、次回最終回! ええい、楽しみにしようじゃありませんか。
- 『まんがタイムきららMAX』第12巻第3号(2015年3月号)
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