『まんがタイムファミリー』2015年3月号、先日の続きです。
『先生と星が教えてくれたこと』、いよいよ佳境なのでしょうか。天文同好会の皆も、受験を目前にしてバラバラに活動することが増えてきた。そんな中、プラネタリウムの解説構成コンクールに昴が挑戦しようっていうんですね。受験生で、もうすぐ受験で、けれどそれでも挑戦したいという。高校最後の今だから。ひとりではじめた天文同好会が、こうして大事な場所になった。それから語られること、星はひとりでも見られるけれど、同好会は寂しいから作った。昴の言葉が天川先生に昔を思い出させるんですね。高校生だったころの思い出。ああ、先生がこれまでいってきた、憧れの人というのはこの人か。小甲先生。天文のロマンを語る人。ひとりで活動していた天川先生に声をかけ、家にいながら天文部の活動だ、ああ、こうしたところが天川先生の気持ちに働きかけたんでしょうね。天川先生は、こうした出会いが天文への気持ちを強めさせて、そして昴もかつて出会った学芸員さんがきっかけで天体への興味を深めて、ちょっと似ているふたり。そして先生が、自分の来し方について、その気持ちをがらりと変えるのですね。ああ、踏み出す一歩が明るいものになった! ほんと、静かに、けれど充実した、そんな感触が素敵です。
『火消しなでしこ』、もう、これ、めちゃくちゃ面白いな。住吉梢が休日に出会った友達ハナちゃん。大人っぽくなったなあ、って、大学生なんですね。しかし、住吉に対するハナの評価、あれがよかったですよ。もっとちゃらんぽらんやったやろ! 住吉の答え、ひどいな、ってそのシンプルさがぐっときました。授業はホースの取り扱い訓練。けど、そこで給料のこと、悩んじゃうんですね。いやもう、健全じゃないですか。給料のために消防士をやってるのか? お金は必要だけど、それだけで割り切りたくない。そうした住吉の真面目さ、愚直さが素直にあらわれて、好感持ちますよね。けど、ほんと、これは考えすぎ。自分がきちんと仕事に打ち込んでるなら、当然のものとして受け取るべきなんですけど、まあ、まだ一人前という実感がない時期だと悩むんでしょうなあ。住吉が買ったのは訓練用シューズ。他の皆はというと、ジャージ、プロテイン、筋トレマット。無意識に良心って、ほんと、住吉面白いです。それでもって、なんか結構簡単に? 悩みも解決したようで、この子のこういうシンプルさ、それもまたよいのだと思います。
『パパとあそぼう』、さくらのパパの認識、だんだんにですけど、改善していってますよね。馴染みが薄いだけで、知らない人とか、そういう感じではなくなってる。って、すごい侘しい話だぞ、おい。さて、スーパーで出会ったパパの会社のイケメン。さくらがすっかりまいっちゃってるの面白く、しかしそれでパパになってというのか。そしてこのイケメン、藤沢くんがパパのこと、お前のそういうところ好きだよ、受けて、すまない…結婚しているから、って、なんだろうこの会話。このパパの自然さ、気持ちの自由さ、素敵でした。素晴しい。最後の、真っ暗な部屋で打ち拉がれているママも、面白くって、よかったです。
『かしこみかしこみ』、ほんと、これ大好きです。今回は節分の話題。ムクと山椒が鬼の格好するんですけど、オレには出来ない…、どうしてもふたりに豆をぶつけられないっていうんですね。なので、ふたりを豆をまく役にシフトして、そして商店街のイベントも大盛り上がり。皆が景品持ち寄って、子供たちも大喜びで、一緒に遊ぶ奏衣様も楽しそうで、うん、ほんと、すごくほのぼの。夜の部は夜の部で、ムクに癒しを求める大人たち。ええ、なんかすごく面白いんですね。そして最後に恵方巻き。ムクよ恵方とは…わしのいる方向ではないぞ…。奏衣様のコメント面白く、いや、まあ、そりゃ神様がいる方が恵方ったら恵方って気がしますよね。で、奏衣様、ムクのために、恵方のがわに移動してくれるんですね。奏衣様、いい神様であります。
- 『まんがタイムファミリー』第33巻第3号(2015年3月号)
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