2014年8月8日金曜日

『まんがタイム』2014年9月号

『まんがタイム』2014年9月号、昨日の続きです。

『鉄仮面のイブキさん』、ついてない伊吹さんでありますよ。風は強い、信号は常に赤、クモの巣にひっかかって、転んで、宿題もやってない! って、ほんと、こういうこと、しれっといっちゃう伊吹さんが実にいいんですね。伊吹さんは山羊座。朝の占いによると、今日の運勢最悪です。あの、占いなんて信じないっていってる伊吹さん。表情以上に表情豊か。そして実は占いが好きっぽい伊吹さん。今日、運勢一番獅子座の喜多くんを頼ったりするところもいい感じで、ツンデレと本音の対比とかね、おかしかった。ほんと、けど伊吹さん、不運というよりドジという、そういうのが面白いと思いますよ。

『ゆとりノベライズ』、おおう、怖ろしいな。売上、下がっちゃったのか。1巻が売れて2巻はさほどでなかった。それはつまるところ、装丁、イラストでもって売れたけど、ノベルとしては面白くなかった、それが都の分析なんですね。悔しい。可能な限り続ける。ええ、今回の都は覇気が感じられて、ええ、少しずつ自信をつけてきてるんだなあ。戦う力とでもいおうか、これをと自分で信じたものを支えにして前に進もうとする。そういう姿勢が見えてきて、それがすごく心強い。都の成長を思う里美。里美も変わってきてるよ、そういうニア。ええ、ほんとこのふたりの距離感、そして支えあってる、そういう感じがほのかに見える、それが大きな魅力ですよ。

『週末すろーらりー』は、ニコちゃんが百子にお願いですよ。浴衣を作って欲しい。既製品は派手な柄、可愛い柄、フリルがついたりミニだったり、そういうのは好きじゃない。あの、大柄な縞模様を選ぶところなど、この子の性格、それが現われていて、なるほどそういう感じなのか。千枝さんがすごく頼りになりましたね。浴衣を縫う、断つのもずばずば。ほんと、素晴しい。昔の百子の浴衣も、腰あげ、肩あげほどいて、そしたら見事にぴったり。あの格子柄、いいじゃありませんか。お祭り当日、いちこはいちご柄。大きな体を持て余してる、そんな感じもありますが、こういうのもありかもですね。百子は百子で、すごくオーソドックスな感じ。うん、とてもいい。そしてニコですよ。おお、素晴しい。このストイックできりっと凛々しさ引き立つ、そんな柄のチョイスが見事で、ええ、こういった浴衣、魅せられる、そう思いましたよ。伝統柄、そういったものも素晴しい。それをチョイスするニコはじめ、皆の個性、それもとてもよかったです。

『はこいり良品』は面白いなあ。今回はビブリオバトル、あの書評合戦ですね、そいつを描くんですが、参加者は古書店の主たち、売りたい本を推すのはあたりまえだけど、微妙にどろどろとした思惑が見え隠れする。あのあんまり爽やかじゃない感じ、いいよ、これ、いいですよ。まさに商売人のそれじゃないですか! 準備段階ですでに垣間見える人間模様。元営業の悲哀や父の侘びしさなどなど、いや、ほんと、このお父さん、いったになにをなさったんだ? そしてはたしてバトルの結果は? ええ、どうも続くっぽいですよ。いやあ、これはものすごく楽しみですよ。

  • 『まんがタイム』第34巻第9号(2014年9月号)

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