『まんがタイムスペシャル』2014年10月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、花火に興じるリコさんですよ。撫子柄でしょうか、浴衣も実に可愛らしい。まとめた髪、手にした花火にぽうっと照らされた笑顔が、優しげで、儚げとな美しさ感じさせる、そんな表紙なんですね。いや、ほんと、この子は可愛いなあ。『だけど温田さんはひとりでデキない』のカットもありますよ。富崎さんを盾にしながら花火に火をつけようとしている温田さんが、なんともいえない可愛さです。
『笑って!外村さん』、ようやくきましたよ。ずっと由井さんに酷いことされてきた外村さん。気付いてなかったのかと思ってたら、おおう、全部、全部わかっておいででしたか! びっくりした。由井さんはそういう子だぞ。あの穏やかな表情。もう、あんたは菩薩か。自分は性格悪いから、いつも笑ってないといけない。そういう由井さんに、本当の由井さんのことが好きだ、そういう外村さんの凛々しくもかっこいいこと。憎まれ口たたく由井さんに、その顔がいい。ああ、これまでが長かった。それだけに、この瞬間、心待ちでした。
『なり×ゆきリビング』、素晴しいな! 大人女子ふたり、なんて素敵なの! ほんと、篠峰奏莉も佐藤雪もそれぞれに違う魅力を持ってる。職場でもそう。上司に頼られまくりのできる部下佐藤に、あんまりできないんだけどその気さくさゆえに人気もの、篠峰。ふたりの対比が鮮やかで、そして職場ではあんまり接点のないふたり、そのふたりが互いの価値、よさを語りあう給湯室のシーン。素敵だった。ほんと、ふたり、急速に仲良くなって、あの更衣室での共感とかもね、素敵だった。グッドでした。
『銀河系女子高生ありすちゃん』、ミチコの誕生日ですよ。ありすちゃんに、誕生日を祝うってことを説明する。あの、人類全員の誕生日を祝いそうな勢いのありすちゃんに、身近な人の分しか祝わないと明言するハルがナイスです。自分の誕生日を覚えていないゆせ。ありすちゃんはというと、銀河としてまだ生まれていないっていう。これもまた驚きの話です。面白かったのは、増田ですよ、ヨータですね。ミチコがきっぱりと断わる。って、ロボのプラモデルを渡してるのか。今年はミチコの好みを反映してやる、そう誓うヨータだけど、やっぱり駄目、って、うん、根本があかん。根本が。ハルのプレゼント、ありすちゃんのプレゼントで喜ぶミチコがいい。そしてゆせからのプレゼント、それがミチコにも、そしてゆせにも喜びを与える。あの展開、ほんと、素敵でした。ミチコとゆせは気があうのかもですね。
『ローカル女子の遠吠え』、これ、面白いですね。瀬戸口みづきらしさが出てて、一癖も二癖もある、っていうか、むしろなにかこじらせてしまってるUターン女子、有野りん子がたまりません。モチーフがアリとキリギリスなんですね。面接でこの紙芝居をやってみせて、自分をアリに例えてみせる。勤勉さが取り柄。前職をやめる理由になったのも勤勉さが原因。このやりきれなさよ! 最高だと思う。失礼な同僚雲春もまた面白い。こういうろくでなしを描かせれば、ほんと見事です。そしてキリギリスですよ。桐島。かわいいのが仕事とかいって、甘やかされてるいけすかない女。ああいうのをのさばらせる男性社会とかクソだよねー、そう思ったら、りん子もその男のことゴミを見るような目で見て、素晴しいな。けど、基本的にわびしい、わびしい漫画。でもそれが面白い。さすがです。
- 『まんがタイムスペシャル』第23巻第10号(2014年10月号)
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