こないだ、『ヨルムンガンド』のサウンドトラックについて書いた時に『ベン・トー』のサントラについてもちょっと言及したわけですが、いやあ、びっくりしましたね。当然、当たり前のようにBlogでコメントしてると思ったのに、あれれ? 全然触れたことさえなかったの? 本当に意外なのでありました。TVアニメ『ベン・トー』オリジナルサウンドトラック。これ、素晴しい。作曲者は岩崎琢。アニメを見ていた時、強烈なインパクトをともなって迫ってきた音楽。これは、これは買わねばなるまい。そう決意させるに充分な鮮烈さでありました。
いやね、サウンドトラックというと伴奏、BGM、バックグラウンド、縁の下の力持ちとして音楽でその雰囲気を盛り上げる、みたいな感覚があるじゃありませんか。もちろん優れた劇伴は、音楽として自立し、さらには、この音楽なくして作品はありえない、名作にはその印象を決定する名曲が欠かせない、みたいにいわれたりするわけですが、『ベン・トー』サントラは、そうした個性を十全に発揮する音楽揃いであるなと思ったわけです。なにしろ、ええーっ、こんな劇伴って!? 向こうから、がつんがつんと攻めてくる、そんな印象溢れた音楽。いやはや、もう、やられましたね。
ボーカルですよ、シャウトですよ、サックスですよ、もう最高。サックスは、フリージャズとクラシカルスタイルのカルテット。その印象のばっちり違って、そのどちらもが刺激的。いやもう、サクソフォンカルテット、その響き、美しいわ。フリージャズも超いかす。そうした音楽に色を添えるボーカルも、いや、添えるどころじゃないよね、バリバリのメインといえる。どんと前面に出て、雰囲気を決定する。世界観を作ってますよね。クレジット見ればボーカルも二名態勢なんですが、クラシカルスタイルとポピュラースタイル、なのかな? あの、オペラっぽいボーカルを、まるでハンドマイク通してるみたいな音にしてるのとか(本当にハンドマイク使った?)、本当に面白い。しかも、これがよく、『ベン・トー』という、半額弁当をかけて戦う、そんな無茶な世界にマッチして、よく盛り上げていくってんですから、流石だ、素晴しい、もう完敗ってな具合なんですよ。
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