『まんがホーム』2013年12月号、昨日の続きです。
『200年の夜と孤独』、月夜野さんの来歴がわずかですが語られましたね。いつもタートルネック、首もとを隠しているのはなぜか。キスマークがあるから、じゃなくて、ここに血を吸われた時についた傷が小さく残っているからというんですね。200年前の記憶。飢えで死ぬところだったところを、吸血鬼に血を吸われて、自らも吸血鬼になった? 死なずにすんで、その代わりに人としての人生を失った。そういった深いところは、描かれたりするのかな? ところで、夏の間、がんがん人の血を吸ってた月夜野さんですが、あれはどういうカウントになるんだろう? なかなか謎が多いところですが、そのあたりは気にしないでいいのかな? ともあれ、今回はちょっとしっとりとメランコリック。晩秋の情緒、なのかも知れません。
『マチ姉さんの妄想アワー』、冒頭のバリエーション。ここから面白いなあ。あやしい内職をしてるっていうんですが、ほんと、マチ姉さん。いろいろ危うい人であります。そして危ういお話です。空気の良い所で……、療養しましょうね……。ああ、切ない。いやもう、面白おかしいじゃなくて、面白あやうい、そうしたギリギリな感じ。それが素晴しいです。あの、五条大橋でのやりとり。刀でハアハアって! 後日談もまた酷く、いやほんと、面白かったです。
『半熟やおよろず』、鳴のおじいちゃんが風神雷神図に描かれた本人だったんですね。風の神様のおかげで風邪がはやって、神様たちも寝込んでる。けど、それでも風神も雷神も敬われてるって話なんですね。物騒な願いごとしてる人もいますけども。屏風絵のできた由来、それから発展しての今様、萌え屏風。ああ、じいさまたちは元気でなによりです。この柔軟な先代たちの飄々とした姿。それがなんだか楽しくって好きですよ。
- 『まんがホーム』第27巻第12号(2013年12月号)
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