2013年6月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年8月号

『まんがタイムきららMAX』2013年8月号、昨日の続きです。

ご注文はうさぎですか?』は、顔面蒼白のシャロちゃんですよ。めちゃくちゃ可愛いな。シャロの家で怪現象が! というのでラビットハウスに避難してきたというんですが、ココアのマイペース! チノのうさぎ説に恐慌きたすシャロもまた最高です。しかし面白いですよ。リゼがやる気になって、それが嬉しいシャロ。無視されたとショックの千夜に対するシャロのつっこみ。見事見事、テンションも高く、すごく楽しかったです。そして結局はうさぎ。あの草を差し出したのを受けて泣き崩れるシャロのくだり、まさに山場でした。うさぎ、ワイルドギース、うさぎが苦手なシャロの相棒になるのかな? うさぎ恐怖症も収まっていく? シャロにとっての転機、そんな回だったのかも知れませんね。ワイルドギースを受け入れてからのシャロ、表情の変化も見どころでありました。

『うにうにうにうに』、連載になりましたね。不憫な妖怪、うにの物語。家に帰りたい、けど帰れない。その理由は大体姉ちゃんのせい。血も涙もないユキ姉ちゃんが、とにかく最高だと思います。別にうにをいじめてるわけじゃないんですけど、なんだろう、このうにの追い詰められてる感じ。おいしいご飯につられて、それからあたたかい布団につられて、この家の子にならんとするうにの可愛さ。ユキの考えた苗字の酷さやら、うにの扱いの適当さ。じわじわとうにが追い詰められていくんですね。加えて、そのうにに、お兄ちゃんはいらないといわれてショックっぽいいわなもナイスでした。あと、ユキが20歳というのも、うにが夜にトイレひとりでいけないのも、ちんまいネタなんですけど面白くて、そして最後の住民票。泣いてやめてと頼むうに。いや、でもこれきっと、願いは聞き届けられないんだろうなあ。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、合宿ですよ。きっとお母さんが反対するだろう。そう思ってちょっと気落ちしてる? そんな晶が可愛くて、そうでした、中学では合宿に参加できなかったんですよね。で、今回はパパを味方につけて交渉するっていうんですが、いやいや、晶、家だとこんな感じなんだ。なにこれ、めちゃくちゃ可愛い! 髪形も違う、あの涙目でパパっていうとことか、どうしたらいいのか!? いや、どうもせんでいいんですけどさ。晶のママ、ちょっと誤解していました。もっと、こうなんというか、気持ちの狭い人なのかなって? 晶を束縛したがる人なのかなって思ってた。でも、見た感じそこまでじゃないんですね。ただ、勉強しなさいと、とにかく成績あげなさいと、そういうところに厳しい。ああ、なるほど、晶の性格、このお母さんと一緒だ。お母さんは成績を気にしてるけど、晶はそれが陸上に向いてるんだ。ママさん、勉強を一種勝ち負けと認識なさってるのかも知れないなあ。などなど、ちょっとのことでいろいろわかる。そんな含みがあった冒頭、実によかったです。ああ、パパっ子晶、可愛いなあ。

さてさて、晶、よっぽど朝岡先輩のこと好きなんだな。英語についての評価ですね。椿のいないところでも、朝岡先輩朝岡先輩っていってるんだな。合宿での風景も面白かった。晶はママ似で負けず嫌いだなんていってましたけど、いやいや、やっぱり競技やってる人はみんなそうだよな。2時間のジョグがビルドアップ走になる。これ、涼しい顔して見せてるけど、浅見さんもそうなのか。密度高く読ませる合宿序盤、ちょっと無茶して、気分もちょっと高揚してるのかな、浅見さんも飛ばしてる! ほんと、こうしたやりとり実にいい。お風呂での柘植ちゃんとの会話なんかも、ほんと、最高だったと思います。そして翌日の晶、あの柔軟中に寝てしまうとか、そして前へ前へ出るだけじゃなく、ペース落として走ると決めた、そうした気持ちの変化。晶にとっていい合宿になってる、なるんじゃないかなって思わせるエピソード。たいへんによかったです。

『らぶ・おーる!』、面白いですよ。まったくの初心者星見珠華がいよいよ卓球に取り組むっていうんですが、いやいや、かすりもしてないじゃん! おっとり系に見せて実は辛辣な綾ちゃんのつっこみが素晴しいです。そして目下のライバル、津川さんなんですが、しゃぼんちゃんなんだ! 驚きの弱点発見だな。というか珠華がいろいろヤバい感じで、行き過ぎちゃうのか。しゃぼ、津川さんの怯える様子、珠華がちゃんと約束守ってくれるかあやしいところなどなど、彼女らのやりとり面白くて、そう思ってたら、卓球のレクチャー、これがなかなかにしっかりしてて、いいですね。さっきまでのマイペースな展開があって、しっかりと卓球に取り組もうという場面がある。メリハリがついて、珠華の卓球に対する気持ちの入り様、気持ちよさ、面白さを知って、ちょっとずつのめりこんでいく、そんな様が読み取れて、ええ、しゃ、津川さんとの対決、そこに向けての盛り上がり、期待できそう、いけそうじゃん、そんな風に思えて楽しみになってきましたよ。しかし、珠華、実際すごいじゃん。出来の悪かった自分なんかはそう思うんですが、さすがの綾ちゃん、にこにこと辛辣で、いやもうこの子、最高です。

『いちごの入ったソーダ水』、杏奈さん、イメージチェンジ! 最高や! 最高や! もう一生ついていきます! いやもう、ほんと、あの写メ、どうしたらいいでしょうね、本当に。というわけで、今回は携帯電話なんですね。なるほど、流石の導入だなあ。こひめのスマートフォンは常時充電が切れています。って、あのじゃーんと出してくるこひめ、素晴しいな。あんなに自慢気なのに、使い方はいまいちわかってないんだ。で、充電したら電話とメールが山ほどきてる。返事しといた方がいいといわれたら、いっぱいメールくれなくても大丈夫です。もう、最高だ、このやりとり。あと素直になれない委員長もいいですよね。2連続ガーン。この人も可愛い人だと思います。そして最後に真夜ちゃん先生。こひめにおすすめの本をといわれて、『走れメロス』を勧めてみせる。酷い、酷い人だ! ほんと、キャラクターひとりひとりがいい味持って、それが見事に発揮されて、素晴しいです。最高でした。

『R18!』、酷い内容だ! レズ展開について。うん、コメントは遠慮しときます。じゃあなんで今回感想書こうと思ったかというと、これですよ、これ、貧乳好きな人は女の子自身が小さいことにコンプレックス抱いているのがいいとか言うタイプしかいないのかね? これね、実は、どことはいわんけどとあるネット上の掲示板だとものすごい批判受ける類の発言で、胸の小ささにコンプレックス持って恥じるところが萌えだなんて一言でもいおうものなら、ものすごい批判リプライがぶつけられる。いわく、それはコンプレックスフェチとでもいうべきもので、胸のサイズについての嗜好とは関係ないだろ云々。そもそも、そのスタイルやシルエットの美しさがいいのだから、コンプレックスなどは無関係などなど。擁護批判飛び交う火種になったりするんですね。またコンパクト、ミニマム、トランジスタ、小柄なタイプがいい人いれば、長身スレンダーがいいという人もあって、ほんと、嗜好の幅、許容の範囲は様々。それで常に内紛の火種を抱え込んでるような有り様で、結果としてどんどんスレッドが分裂していくというわけのわからなさなのであります。

自分なんかもチーム有象かチーム無象かどちらかと問われれば、うーん、強いていえば無象かなあ、そう答えるような人間でありますが、コンプレックスの有無は気にならない、むしろ自分のスタイルに自信を持つくらいでいいんじゃないか? そもそもサイズの小さなことを貧などと表現する、そうしたところに既にネガティブが背負わされる前提からしておかしいだろ? そう思っとります。

で、なにが意外だったかというと、これまでいろいろ、ひとつの事柄に対しても多様な嗜好があって云々とやってきたこの漫画が、ことつつましい胸に関しては、こうした一面が一言で語られてしまうにとどまるっていう、そのことにですよ。ああ、なるほど、ああ、無象どもの嗜好は業界には理解されていないのだ、そうしたことを痛く感じ取ったのであります。

ああ、批判的に書いてるみたいに読めると思うけど、これは漫画が面白かったからなので、それでもってノリノリで書いてるだけなので、勘違いはなさらないでくださいましよ。もしつまらなかったりしたら黙殺するのがこのBlogの常であります。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第8号(2013年8月号)

引用

  • ぷらぱ「R18!」,『まんがタイムきららMAX』第10巻第8号(2013年8月号),197頁。

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