『まんがタイムきらら』2013年7月号、発売されました。本当だったら9日発売のところ、今月は9日が日曜日。前倒しされる土曜も流通の休みの関係なんでしょうね、さらに1日前倒しされて本日7日の発売となりました。いや、思いっきり『まんがタイム』とバッティングして、一緒に買ったんだけどさ、思わず『きらら』から読み始めてしまったので、今日とりあげるのは『きらら』であります。さて、表紙は『ゆゆ式』でありますよ。ゆずこと縁、ついさっきまで雨の中、ひとつの傘で登下校? ふたりともに片袖が濡れてしまっているんですね。雨がやんで、晴れ間、安心したように傘をたたむゆずこ、濡れた手をなぞる縁、背景にはあじさいの花が咲いていて、いい表紙。梅雨時、けれどじめじめしてるばかりじゃないっていう、この雰囲気、大変よいですよ。
今月は、新連載とゲストが多めですよ。8本中6本が新規掲載、ということで今日はその6本、です。
『ほかかわーくす』、新連載です。部活ものといっていいのかな? 湯ノ花中学温泉部にてお風呂に入る女の子たちの漫画。おお、温泉部か。って、え? いつだったか『きららMAX』に掲載された『湯ノ花高校温泉部』の人? じゃないな。あれ? 偶然? ちょっとびっくりした。すなわち第3の刺客というわけか。可愛い女の子たちが温泉にはいります。基本お風呂シーンだけで構成されている第1回、下着、巻かれたバスタオル、そして裸、といったところです。いっしょにホカってなかよくなることを目標にしてる温泉部。一緒にお風呂に入って、ちょっと百合っぽいところもあって、胸の大きさ身体の大きさもバリエーション持たせて展開してます。とりあえず、無限の可能性に期待いたしましょう。
『スロウスタート』、新連載です。新しい季節、高校生になった一之瀬花名。クラスには知らない人ばかり。人見知りで、ちょっとネガティブ。そんな子が、友達と知り合って、だんだんに心を開いていく、そうしたストーリー。スロウスタート、ゆっくりと変わっていくんですね。クラスメイトに千石冠、十倉栄依子、百地たまて。この子らは中学や小学校時分からの知り合いなのね。ちっちゃい可愛い千石さんが素晴しいです。一之瀬だから座席が一番。自己紹介も一番。けど話すことなんてなくて、そしたら先生に今日が誕生日っていわれてしまって、戸惑う一之瀬さんにかけられた暖かい声、拍手、それがなによりよかったなって思ったのです。お誕生日おめでとう。まだ全然知らない仲なのに、人が集まって、プレゼント、手持ちのものでごめんね? 贈られて、その様子、花名の心がやわらいで、軽くなる、その描写。それがとてもよかったです。
『萌え系美少女殺人事件』、湖西晶のゲスト作。科学捜査研究施設に持ち込まれた奇怪な骨格のデータ。異常に大きな眼窩、小さな鼻腔、それらをもとにして生前の姿を復元してみると、アニメ系萌え美少女になったー! って、おい! 主任と若手、ふたりのおっさんが真剣な面持ちで萌美少女を復元していく。その会話が、もうめちゃくちゃ面白くってですよ、20年前っぽさというのでことぶきつかさ的ニュアンスが追加されたり、けど、あの特徴的な輪郭、成立させるのって心底難しいんだなあ、そう実感させられましたよ。しかしおかしい。世代の少し違うオタクの対立あれば、わかりあえる部分だってある。ロリ小柄で巨乳に走るか幼児体型に走るか、それで主任のつっこみ、それは推測ではなく願望だろうというのとか、めちゃくちゃ面白くて、そしてエルフについての印象、その違いによる対立も面白く、ああ、自分は主任側だわ。しかし、面白いコメディでした。これ、連載とかになるのか? 連載でふくらませていけるのか? わからんのだけど、この勢い、この面白さが毎月読めるとかになると、それは嬉しいことだなあ。そう思いましたよ。ところで、最後の助手さん? あの落ちは、ちょっとわかりにくかったです。アニメ系萌え美少女の特徴持ったこの人が自然に成立してるから、ここに理想の萌え系美少女ががが! みたいな感じがあんまりなかったんですね。リアル寄りのおっさんだけじゃなく、リアル寄りの女の子もどっかで出しといて、この漫画の女の子のスタンダードはこっちと印象づけといた方がよかったんじゃないか? みたいに思いましたよ。
『こんかつ!』、ゲストです。人付き合いの苦手な女の子、屋根裏とんぼさんは、心優しい子なんだけど、人との付き合い方がよくわからない。いちゃいちゃしてるカップルを見ても、自分には絶対無理、そう思ってしまうような女の子なんですね。そんなとんぼ、つい最近にお婆ちゃんを亡くしてしまっていたんですが、そのお婆ちゃんが帰ってきたんですね。噴水からかむばっく。恋への憧れ、青春への憧れから復活。見た目も若くなって、その婆ちゃんが髪を染めて、服装も整えて、そうしたらやたら美少女になって、とんぼの恋愛の応援をする? とんぼがね、恋とか結婚といわれてどぎまぎしている、その様子がよいですね。
『ぼたっち。』、ゲストです。女の子たちの、ちょい百合あり、日常友情もの? みたいに思ったら、おお、ぼたっちって、鳥なのか。ボタンインコ、名前がぼたもち。あすかと文子、ふたりが中庭のベンチでお弁当食べてたら、木の上からヒマワリの種が降ってきた。ぼたもち、ボタンインコを探していた真菜香との遭遇です。無茶する真菜香を世話してる? お説教? するのは陽菜。ボケ気味のあすかと真菜香、しっかりものの文子と陽菜、つっこんだり保護者みたいだったり、そうした様子、定番ながらもよい感じやも。あとあすかと文子はちょっとラブいんですね。そしてぼたもち、あすかに懐いてしまったわけですね。
『ごゆっくり!』、ゲストです。病弱な女の子、その子がいきない死んじゃうところからスタートです。この世にちょっと未練があって、通うはずだった桜峰高、それを眺めてからあの世にいこう。そう思って化けて出てみたら、しっかし見られて、しかもつかまってしまうんですね。幽霊の方が怯えるのか。わずか数秒の会話で伝わってくる…この地雷臭、あの台詞、見せ方は面白い。三十木毬子と咲杜夜季、毬子が除霊師の家の子で、けどなんかおかしな刷り込みがあって、人が怖い、幽霊の方が安心するっていうんですね。で、お祓いするんじゃなくて、幽霊を現世に引き止める能力を持っている。夜季もその引き止められている幽霊で、そしてふたり目の幽霊を引き止めようとしているところ。うん、ヒロインのことですね。許斐まり。死んでしまって、学校をひと目見たらそれで成仏しよう、そう思っていたのに、引き止められてしまう。で、その引き止めようという毬子がものすごい癖のある子で、いいよいいよ、めちゃくちゃ面白いよ。ぼんやり眼、引き止めるための苦しい嘘、いろいろがおかしくて、そして引き止め成功。まりは不服そうですけど、これで憧れの学校生活を送れる? ちょっとよかったじゃん、そう思えるエピソード。ネガティブから入ってポジティブに抜けたのは、印象としてもグッドでしたよ。
- 『まんがタイムきらら』第11巻第7号(2013年7月号)
2 件のコメント:
「ごめんね。夏目ちゃん」の突然の最終回発表、寝耳に水でした。
あんねこ先生に何があったのか、気になりますね。
先月の絵がちょっと荒れてたなあとは思ったんですが、突然の最終回との告知、混乱しながらも、なにか理由があったのかもなと思いました。好きだっただけに残念ですよ。
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