2013年6月16日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年8月号

『まんがタイムきららミラク』2013年8月号、昨日の続きです。

桜Trick』は、前回、優と春香の秘密、美月会長に知られてしまって、ああ、それ以来がっちりガードされるものだから近付くことも難しいんですね。キスのことは周囲には知らされていないけれど、ふたりの行動はあちこちから監視されている。でもそれでもなんとか隙を見てはキスをしようというんだから、この子ら無茶しすぎです。けど、今回の見せ場はやっぱり会長でしょう。ついに自分の気持ちを確信した。高山春香のことが好きなんだと、はっきり気付いてしまった。ええ、これは楽しみ。というか、これまで気付いてなかったんか! 驚きですが、いやもう今後の会長の動向から目が離せませんね。

幸腹グラフィティ』は、露子さんの回でありますよ。いや、メインで動くのはいつもの三人。椎名の呼び掛け、というか依頼? 罠? とにかく、露子さんの誕生日を祝いたい。だから一緒に料理を作って欲しいというんですね。その過程で語られる露子さんと椎名の関係。椎名からしたら、露子さんは寂しい気持ちを料理でいやしてくれる、大切な人だった。だから料理でお返ししたい、そういうんですが、それが露子さんからしても同じだったっていうんですね。椎名が母親に見せる表情。けれど露子さんにもそうした表情向けてもらえる瞬間があった。料理だったっていうんですね。なにもかもお見通しの露子さん、今回も流石と思わされる描写の連続なんだけど、いつだってクール、そう思ってた露子さんが見せた素直な表情、これは本当に椎名のそれと重なりあうものだったんだろうなあ。素敵でした。そしてラスト、椎名母の指摘。あれは面白かった。感謝しちゃうんだ!

城下町のダンデライオン』。茜さま! 茜さまーっ! さて、今回の主役はむしろボルシチです。あの飼い猫。時間の経ったカリカリ、それを食うくらいならビニールをかじってた方がずっとマシという、あのくだりなど最高でした。動物の言葉がわかる栞、いい通訳でありましたよ。素直になれない奏さまも素晴しい。ほんと、ボルシチという猫の動向通してわかる、王家の皆の個性人柄、あとなだらかさ、そうしたところが最高で、葵さまもボルシチにはかなわない。いやもう本当素晴しい。そして夕飯はボルシチです。ええと、シチューの方。それを聞いて必死で逃げる猫ボルシチとか、もう、本当に面白かったです。

『TEI OH-!』、琴音さん、すごいことになってるな。グラマラス、そういう他ない、そんな彼女ですが、不思議とあんまりいやらしくないんですよね。ほら、今回上半身をパージして見せてますけど、あれもいやらしいとかそんなんじゃなくて、むしろかっこいい、そんな印象であります。しかし、琴音の印象、それがもうとてつもなく悪くって、家に招かれた瞬間、身の危険を感じる葵と雪乃。最高です。お茶をおいしくいれられる、ええ、かっこいい雪乃さん。けど、ほんと、お茶だけでどんなに驚かれるのか。本当面白かったです。いつもクールで、行動がアレな琴音さん、今回もまあいろいろアレなんですけど、反面かっこいいところや可愛いところが描かれて、面白かった。ええ、いいお姉さんですよ。いろいろアレですけど。

『ラスボス兄貴!!』、面白かったです。妹とその友人たち、兄貴と友達、そして兄貴のことが好きな女の子、三勢力がそれぞれの思惑を持って動いてるところが実にいい。妹あづみの友達絢芽が、あづみの恋を邪魔する兄貴におかんむり。そう思えばキューちゃんは兄貴にちょっと接近? 久里浜智代。屋上の兄貴に突撃していって、邪魔にされながらもいろいろ話して、それをひっそり偵察する兄貴ラバーの戸津谷。もうみんなすごくいい。ひとりひとりが思惑持って、気持ちのままに動いて、それが有機的に彼女彼らの関係をつむぎ、描き出す。うまくやらないとゴチャゴチャしてわかりにくくなりそうなのに、ひとりひとりのキャラクター、それがちゃんと整理されているから、すんなりスムーズに読めて、そして行動思惑のひとつひとつも面白いんですね。これは描くの大変かも知れない、そう思うけど、それだけに期待します。ほんと、楽しい、より楽しいものになりそうな予感がしています。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第8号(2013年8月号)

0 件のコメント: