Appleの新端末が発表されましたね。って、なんで『まんがタイムきららキャラット』2010年3月号のこと書こうという記事の冒頭でAppleの端末? 名前ですよ、名前。iPad。そう、『とらぶるクリック!!』にて風紀委員のお嬢さんがお使いの端末がiPad。門瀬粗はAppleの新端末を『とらぶるクリック!!』中で予言してたんだよ! てのはいいとして、期待の端末です。これ、雑誌や単行本が電子出版されるようになったらいいなって思って、Amazon Kindleなどとともに期待しているのであります。これからいよいよ電子書籍時代が本格的にはじまる、そういう予感にわくわくしながら、はたしてどの端末が勝利をおさめるというのでしょう。鍵は、四コマ誌の出版に漕ぎ着けられるかどうかにある! などと思っている次第です。
『ひだまりスケッチ』は、皆でお買いもの。女の子らしい服を宮ちゃんに、という趣旨ですが、いや実際この人は美人さんだ。で、袖ナシTシャツ、羽織りもの、チャック、ちょうちん袖、別にいいじゃないか。最近も誰かがいってたけど、とっくりがタートルネック、スパッツがレギンス、オーバーオールがサロペット、名前が変わって、そうなると古い名前使うと駄目みたいになるって変だよな、って、いやまさしくそのとおりだと思います。ブロントサウルスがアパトサウルスになったりするのはしかたないと思うけど、呼び方が違うだけで同じものなら、別にそれでいいと思う。ちょうちん袖っていってるお嬢さんとか可愛いよ。いや、実際宮ちゃんは可愛いのであります。
今回はちょっとしたイメージチェンジを楽しめる、そんな回で、いつもとちょっと違う、そんな表情、雰囲気は思いがけない魅力をはっと感じさせてくれるようで、すごく新鮮、素敵です。でもさ、試着する時の宮ちゃんはよかった。ちゃんと買えるか、その可能性のあることを確認するというの、あけすけだけど誠実です。いい娘さんだなって思いましたよ。
『ねこみみぴんぐす』、動き出しましたね。前回からの続き。花の気持ちがはっきりとした。彼女が怖れていたこと、それはなんだったのだろうかって。警戒していた蜂谷先生に対する態度もやわらいで、しかし相手の懸命さ、その気持ちに気付いて、自分の考えをあらためられる花はいい子だと思う。そして、一歩を踏み出した。ああ、なんかいいなって思ったですよ。子供の頃を思い出してのモノローグ、しみました。大切な友達だから、その関係の変わってしまうかも知れない可能性が怖かった。花の不安は、いつも一緒にいるうさたん、ああしたところにもあらわれているのかも知れませんね。今回、こうして不安を乗り越えた花、そしてひよりも、ふたりはどんな風に変化していくのだろう、これからどうなっていくんだろう、すごく楽しみになる、そんな瞬間がありました。
『お世話します!』、ゲストです。大家一三のもとにやってきた、子供? なんかわからんのだけど、朝起きたらいた。ご飯用意してくれた。けど、誰? わからんままにスタートして、受け入れてるわけじゃないんだけど、なんとなく許容している風にも見える。なんだか不思議な感じだな。押し掛け型同居ものかと思ったんだけど、押し掛けイベントは発生しているのに誰何がなされない。自分の中で、誰なんだろうって思ってるだけ。すごく変な感じのまま状況が流れていって、最後の最後に、ああ、そういうこと! って判明させられる。この最後まで引っぱる見せ方はちょっとよかったです。押し掛け世話ものも、人違いっていうのも、典型的といえばそうなんだけど、状況の説明を保留し続けることで、なんか変な緊張感を生み出していました。これって異世界からうんぬんとか、魔法使いとか天使と悪魔とか死神とかどうこう、いろいろ考えてもやもやしてたのがすっと晴れる。その感触、面白かったです。けど、二回はできないから、次回あるなら、キャラクター性押し出してくるのかな。どうなるんだろう。ちょっと面白い見せ方してくれるならって、期待しちゃいますね。
『うらバン!』、土曜日も練習です。うん、吹奏楽部って土日ないよね。そしてお弁当と間違えて姉様の書道道具持ってきた萌葱、いいねえ。さて、セクション練習。けど、この人数だったら、セクション練習する意味ってあんまりないような……。だって、金管3人、木管ひとり、パーカッションひとりだもんなあ、人数少ないことは最初から折り込みずみだからいいとして、譜面の書き込みでもめたり、演奏の駄目出しでもめたり、こういうわいわいとしたところなんか活気があっていいですね。でも、どんどん主人公が目立たなく……。今回は、というか今回も酷い目にあってる先生ですが、あの衝撃のコマ、笑わずにはおられませんでした。そして合奏。音楽が立ちのぼっていく、そうした様子が感じられる表現には、なにか胸が熱くなるような思いがします。
『アクアリウム』、よかった。いや、漫画で学ぶアクアリウム入門って雰囲気だったからじゃありません。この漫画は、登場人物がわりと多くて、その登場人物がまちまちに動いているような印象があって、ちょっと追いにくいなんて思っていたのですが、今回、そのまちまちだったものが縒り合わされるように関わりあっていく様子が見えて、それがよかったのでした。ヒロインのゆうと、なんだか人付き合いの苦手そうなさおり。ふたりがアクアリウムをきっかけとして近付いていく。ゆうの興味津々な様、さおりの素直になれない様、対照的で、けれどこれ、もっと打ち解けていくのかなって思うと楽しくなってくる。面白くなりそうだな。そんな気持ち。いい感じです。
『Girls f/2.8』、先月に引き続いてゲストです。一眼レフ使ってるしおん。めちゃくちゃマイペース。なんか写真やってる人って、マイペースな人が多いような気がします。さっきまで一緒に歩いていたのに、雲待ちとか晴れ待ちでカメラかまえたまま固まって放っておかれたり。逆に放っていってしまったり。普通普通。で、新しいカメラ持つと気持ちが浮きたって、いつも以上に写真撮ったるするのも普通。うん、新しいカメラ、欲しいな。
今回は写真部もの、カメラものというよりも、キャラクターの紹介に注力されていた、そんな感じが濃厚でした。私としてはもうちょっとカメラ、写真ものの色が出るといいなって思ったりするのですが、けどこの意見は自分でも写真撮るような人間の意見でしょうね。漫画で読む写真入門みたいになる必要はないんです。部員たちが楽しそうにやっている様子、それもまた楽しみのうちであります。
『3イコール1』、ゲストです。これもちょっと情報を出し惜しむ感じで引っぱってくれて、3人っていうのは友人? 同居してる? 寮かなにか? ルームシェア? などと思わせてくれる、結構好きな感じの出だしです。帰り道、食べ物を買って帰る。最初にひとつといって、すぐにみっつと訂正する。自分が食べたいと思った、その気持ちをほかのふたりと分け合いたいんだなってわかって、で三人目でその流れがストップさせられる。おおう、三人目も同じ流れでいくのだと思ったよ。で、この三人というのは姉妹でありまして、一緒においしいもの食べようよ。我慢してるみたいだけど、痩せ我慢はよくないよ、ほら、おいしいよ、ってな感じに誘惑するのはいいなって思いました。で、間食したから夕食で調整しようとして失敗する。その失敗の理由が、最初の流れから繋がってくるのがいい。ああ、いい家族じゃんと思うのでした。食べ物メインでいくなら、それは結構いいテーマかななどと思います。
『ラジオでGO!』、おお成立した。ふたりの思惑、そう書こうと思ったら、まんま「二人の思惑」というサブタイトルがつけられていてちょっとびっくりしたんですが、藤田さんと沙絵さんの気持ち、ちょっとずつ違っているところ、こういうの知れるっていうのは、まさしく読者の特権ですね。終わりを意識している、背水の陣といった心持ちの人あれば、最初を意識している、これからを思っている人あって、この違い。面白い。で、クライマックス、ああ、本当にクライマックスだよ。ページを繰った瞬間、あ! と思った。きた、はじまった、そう思って、意識がぴりっとして、読んで、ああ、いいねと、藤田さんよかったじゃんと思って、いや、本当によかったです。このふたりの関係は、これまでにもちょこちょこと匂わされてきて、一波乱感じさせたりもしましたが、それでもこの決着を唐突と感じさせない、それだけの積み重ねがありました。よかったと、そう思わせるだけの準備が整ってたんですね。しかし、ミキサー、技術者、かっこいいなあ。藤田さん、かっこいいですよ。
- 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第3号(2010年3月号)
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