『マコちゃん絵日記』、これ、すごい、ものすごい。この漫画の存在を知ったのは、先日、掲載誌の表紙裏表紙の仕掛けが凝っている、らしいというのを聞いて、けれど裏表紙がどうなってるかはネットの情報ではわからなかったので、出版者からバックナンバーを取り寄せてみたんです。で、裏表紙見て、違法アップロードについて言及している次回予告を見て、それで漫画を読んでいって、そうしたら巻末掲載の漫画、『マコちゃん絵日記』がめちゃくちゃ面白くて、もう飽きた…っ 電卓いじってた方がマシだ!! こんなもん!!
、台詞のセンスとかがすごいの。テンションもまたすごくて、笑わずにすますなんてことは私にはできない。ちょっと、これまとめて読みたいんだけど!? って思ったら、マコちゃん絵日記、単行本出しますよ
。わお、そいつは嬉しいや、買った。で、いつ? 2009年初頭? 小さい文字で3月〜4月頃…とあって、待ちましたよ。そして、この5月の末に発売されているのを知った。いやもうたまらず買いましたよ。
先日、まんがタイムKRコミックスを買いにいった書店、地下迷宮からアクセスするとらのあなですけど、そこにですね、Tシャツ付きの『マコちゃん絵日記』が積まれていまして、買おうかと手にとって、ちょっと値段がはるので躊躇して、しかしTシャツ付きの限定版はあるのに、なんで通常版がないのだろう。店内三周くらいして、はっと気付いた。そうか、通常版は出版協定があるから発売日厳守なんだ。限定版はそうじゃないから前日に並んでるのか。なので、出直して買ったのでした。
しかし、これまとめて読んだら、もう凶悪以外にいいようがない、それくらい面白くて、もう、腹がよじれるなんていいますが、まさにそんな感じで、なにが面白いかというと、例えばギャグ、とにかく元気なマコちゃんがばたばたばたばたして、その騒動が引き起こすもろもろ、そのテンションの高さもすさまじければ、台詞のインパクトも最高で、これ、笑わないなんて無理。マコちゃんは両親と兄と暮らしてるんだけど、お母さんも半端じゃないよね。パートを辞めたって話に、クビじゃないの、自分から辞めたのって。それ、自滅してますから。どんだけクビきられてきたんですか。
一応断わっておきますけど、掲載誌は成年向け雑誌で、年齢制限が付いています。けど、『マコちゃん絵日記』はアンリミテッド、制限なしです。なので、安心してお求めください。っていうのもなんだけど、もう本当に面白くて、今までうさくんの漫画にはそれほど引かれるところがなかったんだけど、これだけは違った。これは度外れてると思う。ギャグ漫画はたくさんあるけれど、こんなに面白いギャグ漫画はそんなにないよ。これは、センスなんだろうなあ。
面白いといいました。ええ、確かに面白い。そして、ちょっと心があたたまるような、そんな話も多くて、これはよい、本当によい。親子や家族の物語がある。兄弟、友人と喧嘩したりね、それで反省したり仲直りしたりとか、そういうの。1巻最後の話なんかもよかったですよ。「多美ちゃんの内緒」なんかも素晴しかった。あのお母さん、なんかとんでもない人だけどさ、でもちゃんとした大人なんだなって思った。ああして、みんなで子供を育てていくんだなって、子供の輪と、そこから広がっていく大人も含めた人の輪。そうした共同体が描かれている、そのすべてが素晴しいなって思ったのでした。
ジャンルとしてはホームコメディだと思います。これは、ほんと、広く読まれて欲しい。それだけの力や可能性を持った漫画であります。
- うさくん『マコちゃん絵日記』第1巻 (FLOW COMICS) 東京:茜新社,2009年。
- うさくん『マコちゃん絵日記』第1巻 (FLOW COMICS) 東京:茜新社,初回限定版,2009年。
- 以下続刊
引用
- うさくん「マコちゃん絵日記」,『コミックLO』第7巻第3号(2009年3月号),333頁。
- 前掲,345頁。
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