2008年10月19日日曜日

アコースティックギター入門

NHKは、趣味に関する講座番組を放送していますが、ギターの入門番組は昔から人気であるようで、定期的になんだかんだと取り上げられますね。例えば最近では、クラシックギターフォークギター弾き語り、そしてエレキ・ギターなどなど。私はこれらのテキストはとりあえず買うことにしています。当座弾くことがなくとも、後々なんかのおりに役立つことがあるものですから、音楽やるなら、どんなでも楽譜を持っておくに越したことがないと実感します。さて、そんなNHK趣味講座のテキストですが、私にとってのベストといえるものが一冊あります。それは1996年のNHK趣味講座『アコースティックギター入門』です。講師は石川鷹彦と加藤和彦。しかし、私はこの番組は見たことがないのです。

私がギターを始めたのは、2002年の冬になろうという頃。1996年時点ではギターの講座などには見向きもしなかったのですね。そんな私が、何年も前の番組のテキストをなぜ知っているかというと、大学の図書館に所蔵されていたからなんです。ギターをはじめよう、じゃあまずは入門テキストだ、と思って探したら、これが出てきた。見てみると、体系的な練習はないけれど、気の利いた選曲、ちょっと習ってみたいなと思わせるものがいくつも入っていて、そして私はネットオークションで一冊確保したのでした。これは、本当に価値のある一冊です。

収録曲は以下のとおり:

  • あの素晴らしい愛をもう一度
  • スカボロ・フェア/詠唱
  • ジャンバラヤ
  • 22才の別れ
  • ヒア・カムズ・ザ・サン
  • スウィート・ホーム・シカゴ
  • ソ・ダンソ・サンバ(ジャズ・サンバ)
  • TRUE LOVE

ただし、『ヒア・カムズ・ザ・サン』は解説のみで、楽譜の収録はありません。許諾が得られなかったんだそうです。

さて、曲目を見ていただいてもわかると思いますが、そのカバーするジャンルの広さが魅力です。フォークはもちろんある、というかフォーク中心ですが、それ以外ではカントリーあり、ブルースあり、ボサノバあり、そしてポップス。この充実のバリエーションが私には魅力的だったのでした。

私が最初に練習したのは『22才の別れ』でした。私がこの曲をやりたいと思ったのは、『キャプテン・ラヴ』というゲームに出てきたお姉さんが、『22才の別れ』はあっても『23才の出会い』なんてのはないのだ、なんていっていまして、その台詞があんまりに魅力的だったものだから、これはぜひ歌えるようにしたいなって。ごめんなさい、あほな理由で。

次にやったのが『スウィート・ホーム・シカゴ』です。これは、ロバート・ジョンソンの曲。ブルース。この曲、というかこのジャンルに寄稿しているのが憂歌団の内田勘太郎で、こんな具合にそのジャンルのアーティストがコメントを寄せているのもまた魅力でした。『22才の別れ』なら、伊勢正三と石川鷹彦が対談している。なぎら健壱はカントリーなのかな? それからゴンチチ。そして、ボサノバの小野リサ。やっと本題にたどり着いた。

先日聴いたといっていた、小野リサのアルバムBossa Carioca。その第一曲目がSo Danço Samba、そう私は今これを練習しているのですね。昔、ギターをはじめた頃にも少し弾いてみたのですが、ボサノバのコードチェンジは当時の私には難しすぎて、断念。よって今まで持ち越して、しかし今になればなんとかなるなっていうのが印象です。歌詞はすごくシンプルだから、覚えてしまいました。コードも、パターンで覚えればなんとでもなります。こうして、暗譜で弾けるようにして、だから後は数をこなすだけ。指のかたちを意識することなく、自然に弾けるようになったら万歳ですね。

といったわけで、私は図らずもボサノバ練習中の身となって、しかしやってみればはまりそうなくらい楽しい。広くジャンルを経験するのは、飽きがこなくていいなあと思うところであります。

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