2006年12月10日日曜日

ダーティペアFLASH2

心配していた『ダーティペアFLASH』の洗礼を無事通過することができて、気持ちはというと『FLASH』との戦いはこれからだ、という感じ。最初の心配こそはクリアしましたが、第2シリーズを同じく無事乗り切ることができるかどうかはわからんわけです。なので、ちょっとドキドキしながら見始めた『ダーティペアFLASH2』。オープニングを見てみれば、主題歌歌っているのがケイ役の松本梨香で、ああこれは第1シリーズよりももっと先鋭的に声優を押し出す戦略であるのだなと諒解。ということは、エンディングは國府田マリ子が歌ってるなと思ったらそれが大正解。じゃあ内容はというと……、割りと嫌いな感じじゃなかったですよ。面白かったし楽しめましたというのが素直な感想です。

でも、『ダーティペア』としては微妙かも知れません。全5話のうち、頭と最後こそはWWWAから派遣されてのミッションでありますが、真ん中の3話はというと復元された二十世紀東京テーマパークでのいろいろてんやわんや。まあ、事件はあって解決もしてる話もあるからいいとはいっても、うち2話はまるっきり事件ってなもんじゃないもんなあ。別に『ダーティペア』でやる必要のある話じゃない。普通の学園ものでもいいし、それこそどんなキャラクター、どんな設定であってもこなせそうな汎用ストーリーだからなあ。なので、多分このシリーズは『ダーティペア』を『ダーティペア』として楽しみたい人からしたら不発なんじゃないかと思います。

でも、私にはそれでも充分面白かったのです。つまりこれを『ダーティペア』として楽しもうとは思っていないということなんですが、一番好きな話はというと、その汎用ストーリーであるところの第4話「キラキラ純愛Flowershop」と言い出しそうな勢いですからね。いや、別に白鳥由里が出ていたからとかそういうわけじゃないんですよ。だって、私も衰えたなと思ったんですが、かつてはその吸気音から白鳥さんだ! と気付けたというのに、今の私はというと話しはじめてなお気付くのに数秒かかったというていたらく。駄目だ。堕落しました。って、こんな馬鹿な話はどうだっていいや。あの、最後まで宙ぶらりんのままひっぱっていって、もしかしてこのままゴールイン!? と思わせて裏切るというあのパターンは王道とはいえやっぱり面白い。私は最後の最後、待ち合わせの場面、ゲスト(白鳥さん)が駆け出すその瞬間に仕掛けにはっと気付いたんですが、それまでしっかりだまされて振り回されていましたからね。ええ、やっぱりこの振り回される感じというのがなにを見るにも大切なんじゃないかと思います。

今回のシリーズは、すべて二十世紀東京を再現したテーマパーク内でのできごとです。事件やなんかはいろいろあるとはいえ、アクションの要素は弱め、銃撃戦もちょびっと、剣戟に関してはほぼ皆無といっていいくらい。SF的要素はというと、あの真犯人の設定は面白いなと思ったけれども、まあそれ以外はごにょごにょ、つまりSFを期待して見るようなアニメではありません。こうした点で、やっぱりこれは平成期のアニメであり、そうした時期の面白さを求める人間のためのアニメであるのですね。以前に気にしていた変身シーケンスに関しては本編には同じくそんな設定ないかのごとくに無視されて、でも私のような人間を満足させるためか、ラブリーエンゼル号の合体シーケンスや二人の変身はすべてオープニングアニメに突っ込んであるという、親切なんだかよくわからんサービスがありがたかったです。正直、あの設定いらんよなとか思いながらも、こういうのが用意されてるというのが90年代の空気だったんだと思います。つまり、要はこうした要素を受け入れられるかということ。その許容の度合いが『FLASH』を楽しめるかどうかの鍵であるかと思われます。

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