2006年12月2日土曜日

ドリームハンター麗夢

 購入してからずいぶん時間が経ってしまいましたが、ついに見ました『ドリームハンター麗夢 DVD-BOX』。これだけ時間がかかったのには理由があって、それは同日に到着した『ダーティペア』を先に見ると決めたからなのですが、ソコがフシギ発見! ナ・ゼ・ア・ト・マ・ワ・シ? なぜ『ドリームハンター麗夢』が後回しであったのでしょう。それは単純な理由。失望は後回しにしたいからという思いがあったからでした。失望!? じゃああんたは失望するのがわかっててBOX買ったのか、といわれると、もちろんそんなわけないじゃないですか。私だって楽しみにしていて、けどもし私のこのアニメへの評価というのが思い出はいつもキレイ理論に基づくものであったらばどうしようという不安があって、だから第2話をざっと流してみて、後にしたいと思ったんです。不安要素をぬぐえなかったんです。

で、本日1から3話までをぶっ続けで視聴してみた感想なのですが、面白かった。確かに最初のものに関しては、思い出が美化した部分もあったように思うのですが、あるいは年を重ねたのが利いたのか、ストーリーの乱暴さに突っ込み入れないではおられないような場面も多くて苦笑いだったりもしたのですが、けど見どころは確かにあって、しかもいくつもあって、面白かったと思います。例えばそれは、3話を通して感じられる特撮ものの匂い、巨大化した夢魔を仰ぐカットなどには明らかに特撮怪獣ものの構図があって、これらは視聴者へのサービスだろうなあとそんな風に思わせます。こうしたことを思わせる個所はいくつもあって、死神博士の造形なんかは典型的。『麗夢』の面白さというのは、作り手と視聴者による共犯関係に生まれるものなんではないかと思う所以です。

でも、こう書くとなんだか『麗夢』がマニアの内輪受けを狙ったようなアニメと感じられますが、もちろんそれだけじゃないんです。私が第2話を見て怖れたというのは、このまさしくマニアの内向きの楽しみにとどまるのではないかという点であったのですが、第3話まで見ればそんなことはないとわかります。おそらく、オリジナル作(オリジナルはアダルト向けアニメでした)が当時のアニメファンに受けたのを見て、全年齢向けに作り直し、またそれが受けたので第2作第3作と作られたのであろうと推測するのですが、その回を重ねるごとに質がぐんぐんと上昇していって、第3話は実になかなかのものでした。確かに筋には乱暴なところがあります。オカルトをモチーフにしたアニメであることをいいことに、あえて手続きをすっ飛ばしているような苦しい部分もあるのですが、けれどそうした粗さをものともせずに見せ場を用意してくれるから、見ているこちらとしては満足といわざるを得ない。実際満足でしたよ。面白かった。粗がありつつも、そのマイナスを補えるだけの面白さが用意されているのですから。

VHS

CD

書籍

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