2004年11月3日水曜日

マツケンサンバ

 もう、いわずと知れたという感じがしますが、そう、松平健の大ヒットタイトル、その名もマツケンサンバです。

なんでこの時期にマツケンサンバを話題にするかと申しますと、先達て知人と今年の紅白はどうだろうという話をしたときに、このタイトルがでたんですね。だってですよ、はっきりいいまして今年話題になった曲といえば、私、マツケンサンバしか知りません。去年はなんだかいろいろちょこちょこヒットだなんだというのがあって、それなりに話題にもなったのもありましたけど、今年はそういったヒット曲ってあったのでしょうか。もう本当に全然思い浮かびませんということで、マツケンサンバ、これで決まりと相成ったのでした。

紅白でマツケンサンバ、考えただけでもなんだかわくわくしますよ。イタリア製のラメ生地でこさえた着物をお召しの健さまが、NHKホール狭しとサンバのリズムで大暴れです。子供から大人まで巻き込んで、老若男女大興奮のステージになること請け合い。この曲をはずすわけあるまいと思ったんですね。

さて、この曲が話題になって妙に受けた背景には、音楽が変にアートぶったものになってしまったという状況があるためなんじゃないかと思っています。この数年の傾向だと思うのですが、テレビなんかに出て来る新曲って、シリアスな顔をしてお芸術でございといった風があって、昔の歌謡曲が持っていたエネルギーみたいなものに欠けていたと思うのです。

そこへいくと、マツケンサンバは最初っから変な気取りは捨ててしまって、エンターテイメント一直線、娯楽を追求しお客をいかに楽しませようかという気概に満ちあふれています。こうした割り切りが逆に新鮮さを感じさせたんじゃないかなあと思ったんです。

俗っぽそうにみえて斬新。芸術ぶるわりにどこか手垢のついたような音楽がはびこる中、マツケンサンバは音楽の本来持っていた力をフルに動員して、目立ちまくって格好良かったですよ。いや、本当によかった。私なんぞは、もう骨抜きにされてしまっているのですよ。

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