2004年11月24日水曜日

ドルアーガの塔

 もう、オールドゲームっていいきっちゃっていいと思うのですが、名作と名高い『ドルアーガの塔』、私はこれが大好きです。

敵を倒しアイテムを集めながら全六十階の塔を踏破、悪魔ドルアーガを倒して恋人のカイを助け出すというのがゲームの最終目的でした。まだロールプレイングゲームというのは知られていなかった時代のゲームで、それゆえジャンルはアクションに分類されますが、そこかしこに漂うRPGライクな雰囲気に、子供時分の私は酔ったんですね。攻略本を片手に、強烈に難解な謎を片づけながら最上階を目指したのは、いったい幾度になることでしょうか。何度クリアしてもクリアしてもまたチャレンジして、アイテムや敵キャラをノートに描き写したりして、頭の中には濃厚な魔物の世界が広がっていた — ああ、あれはまぎれもなくファンタジーでした。

けど、仮に今これが、オリジナルのままでリリースされたとしたら、クソゲーのいわれを避けることはできないでしょう。というのもですね、各階に隠されている宝箱の出し方というのがきわめて難解な上に、ヒントがないのです。なので、当時のゲーマー達は、有志で情報を交換し合いながら、トライ&エラーの繰り返しで攻略するほかなかったと聞きます。そうした苦難の結晶が攻略本に結実していて、つまり私たち一般ゲーマーには攻略本なしでは手も足も出ないようなゲームだったのです。

加えて、今では普通に用意されているコンティニューという救済措置もなくて(隠しコマンドだったそうですね)、つまり持ちキャラ三人を使い切ったら終わり。途中にひとつだけ出る蘇生のポーションと点数による1upを足してもチャンスは五回ですね。ああ、やっぱり私には救済措置が必要ですよ!

最近、アリカから新作がリリースされたようで、ちょっと私も興味があったのですが、買うにはいたりませんでした。なんといいますか、私には昔のあのサディスティックとしかいいようのない『ドルアーガの塔』がすべてなんです。何度ノーコンティニュークリアにチャレンジしても敗れる、あの『ドルアーガの塔』が好きなんだから仕方ないんですよ。

ところで、このゲーム、ゲームブックにもなってるんですよ。国産ゲームブックの最高峰に位置するもののひとつといってもいいくらいの出来で、超名作。私、これもたくさんやりましたね。マッピングしながら六十階を目指すんですよ。そう、ちゃんと六十階用意されていたのです!

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