2004年11月20日土曜日

機動戦士ガンダム ギレンの野望

  ガンダムは出せば売れるということもあるのか、昔からいろんなかたちでゲーム化されてきて、ボードゲームやカードゲームからコンピュータゲーム、最近ではネットゲームにもなっていますね。もちろん名作もあれば駄目なのもあって、その落差たるや言葉に尽くせぬほどひどい! 片やゲーム史に残るかというほどの出来だというのに、もう一方は詐欺としか言い様のない — いやけれど、最近は随分ましになってきていると思いますよ。

ガンダムのゲームは数が出ているだけあって、そのカバーするジャンルも多岐にわたります。純アクションからシューティング、シミュレーションにいたってはタクティクス(戦術)型もストラテジー(戦略)型も両方出ているというすごさ。はい、本日紹介する『ギレンの野望』はストラテジー型に分類されるシミュレーションゲームです。

戦略と戦術の違いをおおまかにいうと、戦術というのは短期的な戦闘を扱うもの、対して戦略は長期的展望に基づいて戦争全体を戦うものと考えていただくといいでしょう。『ギレンの野望』は先ほどもいいましたとおり戦略型のゲーム、ということは、ジオンないしは連邦の指導者となってあの一年戦争を戦い抜くというわけです。

やることはいっぱいありますよ。派兵先の決定、第三勢力との交渉、内政には気を配り、諜報活動、新兵器の開発、その上人事まで考えないといけない。

数ターン先を常に見越して、敵が狙ってそうな領地があれば防衛部隊を配備し、疲弊した部隊には補給を送る、激戦地には後詰め部隊を派遣する。不穏分子がわくといやだからその前に弾圧しといて、たまには戦意高揚キャンペーンで国民を鼓舞するのもいいなあ。戦闘が始まれば総帥自ら指揮をとって戦術面での苦労も味わって、なんだか傍若無人に強い白いMSがいるからとりあえず取り囲んじゃえ、などなど。

こうしたことを、限られた予算の範囲内でこなしていくわけですが、いやあこれが実にしんどくて時間もかかります。けれどこんなにしんどいばかりのゲームが面白いんですね。実にやりがいがあるのです。勝利すれば達成感に感極まるし、それどころか苦境に立たされて撤退を余儀なくされたとしても、その苦労が楽しいんです。知恵熱出してくらくらしながらでもコントローラは離しません。寝ても覚めても、敵の拠点を手持ちの部隊で攻略するにはどうしたらいいか、ぐるぐるぐるぐる考え続けてしまう、それくらい熱中させるゲームはなかなかあるもんじゃありませんよ。

けれど、この面白さは万人向けではありません。まずシミュレーションゲームが好きじゃないといけない、そしてガンダムを知っていることが必要です。時間に余裕があることも大切でしょう。たった1ターンを終えるのに一時間超えたりするゲームですから。

けれど、こうした条件を全部クリアできる人には、手放しでおすすめできるゲームです。といいながら、今の私には無理です、時間がないんです、もう一回クリアするなんて到底できそうにないのですから、とんだジレンマ — ああ、本当はまた遊んでみたいんですよ。

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