『まんがタイムきららフォワード』2019年5月号、一昨日の続きです。
『がっこうぐらし!』。学校に戻ることに決めた皆。車を確保し、走り出すのだけど、その姿からは希望が見えたというよりも、もっとなにか追い詰められたような切迫感ばかりが感じられて、見ていてなんかつらいですよね。気になることもあって、みーくんのいう、なにか忘れているのではないかという胸のざわめき。これ、なにか大事なことを忘れているのか。大切なことならきっと思い出す、そういったみーくんだけど、その思い出した時、もうにっちもさっちもいかない状況に置かれたりしているのではないか。ほんと、不安ばかりつのる、そんな状況。どこか希望のようなものも感じられる、それがなにか期待と不安の間を行き来させて、精神の不安定を誘うように感じるんですね。
『ちょっといっぱい!』。皆で市場にいきます。おお、豊洲だ。仕入れを体験するっていうんですが、ぼやぼやしてるとターレにひかれそうになる! 藍川さん、あぶないところだった。今回、珍しい魚見られたり、そしていつになく凛々しい真澄の様子も見られたり、ちょっと普段と違う雰囲気。場所もお店じゃないですからね。そういうの見られて面白かったです。普段は見えない仕入れの様子。こうした、見えないところでの働きがお店を支えていたりね、ひいては、こうした夜も明けないうちから働いている人たちが、私たちの社会、日常を支えているんだって、そうした語られていたこと、当たり前のことながらついつい忘れがちの大切なこと、思い出させてくれて大変よかったです。あの、皆で海鮮丼を食べてる様子もね、またひとつの当たり前ででも大切な日常だ。この日常を支えてくれる人たち、そして彼女らもまた誰かの日常を支えている。いい話でした。
『ひまりのまわり』。これは、ケイルートに入ったということなのですか? あるいはケイがひまりルートに入った? 兄とひまりとケイの3人でいった縁日。皆、それなりに楽しそう? というか、ひまりがめちゃくちゃ楽しんでて、というかテンション高すぎる! そんなひまりが、ケイとふたりきりになって話したこと。兄のことどう思うかって、そして自分のことはって。それでまさかケイが赤面するとか、まったくの予想外で、ああ、この人はちょっと人間関係に不器用さが見えるな。そして、自分自身のこと、兄から冷静に指摘されて、ああー、ケイもハイテンションだったかー。これで自覚したひまりへの気持ち? もうとまらないな。このとめどない感情の漏出。そうか、好きか。その好きがどういう好きかは置いておいても、なんかケイにはいい出会いだったんだなって思われて、なんか微笑ましいですよね。
『スローループ』。恋の誕生日。ひよりのプレゼント、あれ、面白いな。そうか、グレープ味詰め合わせなんだ。そのプレゼントを準備してる背景、小春が語ってるのね、あれ面白かったなあ。今回は恋のまた違った一面見られて面白かった。帰ってきた母に甘えちゃってね、自分のこと、いろいろ話すの。友達とか、小春ですね、そういう話。それがもう嬉しそうでさ、しかもべったり腕に抱きついちゃったりしてね。しかしなにがおかしいって、それをひより、小春に目撃されるところだな。恥ずかしいよな! わかるよ! 自分の誕生日のことなんか忘れてるんじゃないか。そういわれてた父だけど、ああー、ちゃんと考えてたんだ。沖縄でマグロを釣ってきた、そのパーティー。恋へのプレゼント持参してねってご近所さんに呼びかけるの、ああー、面白いな、この試み。恋の話、魚の話、釣りの話もか、いろいろがふくらみ持って語られて、こうした見せかたもまた魅力的でした。
『夢喰いメリー』。クリオネ、その能力のものすごさですよ。そうか、ただ能力を真似てもその真価は得られないんだ。神出鬼没のヤエの攻撃を見抜き、さらに百宴菌一、大量の分身をともに押し寄せるヤエの本体を的確に捕えていくその能力の頼もしさ! ああ、ヤエがいっぱいで絵面的には最高だ……。でもってヤエの力技、小細工弄するだけでなく、校舎まるごとぶつけてくる、パワープレイもありなのか! で、落ちてくる巨大ガレキの隙間、開いている窓をきっちり捕えて、そこにメリーを導いてみせる、その様子、圧倒的! バスター・キートンの映画みたいだ! しかし、これだけ力を見せつけられてもヤエは怯まないんですね。まだなにか隠し玉があるのかなあ。そして、リコと戦うエンギ、ジョン組ですよ。リコの言葉に心揺らすエンギ。しかし、そこにどこかで聞いた声が! ああっ、援軍か! 待ってました! と思ったら逆じゃねーか! マイスター、きちゃったよ。ほんと、ここにきて三つ巴のややこしいことに。これ、エンギにとってはよかったのかどうなのか。ほんと、わかんないよ。翻弄されっぱなしですわ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第13巻第5号(2019年5月号)
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